建設業

注文書テンプレート 建設業

建設業向け注文書テンプレートを無料ダウンロード。建設業法第19条準拠・16必要記載事項(基本契約書併用時の簡略記載対応)、注文書+注文請書のセット(元請・下請どちらの契約にも使える汎用書式)、6工事種別対応。2024年問題・社会保険加入義務化・インボイス制度対応の実務ガイド付き。

公開: 2026年5月7日 最終更新: 2026年9月22日 エクセルWordPDF 会員登録不要・無料
2026年9月22日 時点の情報
建設業法(e-Gov法令検索)
全て無料・会員登録不要・即ダウンロード
171種類のテンプレートを掲載中
3形式(エクセル/Word/PDF)でダウンロードできます
自社サーバーから直接配信(中継広告ページ非経由)
会員登録・メールアドレス入力不要

ダウンロード後は念のため、お使いのセキュリティソフトでのご確認をおすすめします。

注文書テンプレート 建設業のテンプレートプレビュー
注文書テンプレート 建設業(エクセル / Word / PDF・会員登録不要・無料DL)
このページでわかること
  • 建設業向け注文書テンプレートをエクセル/Wordで無料ダウンロードできる(注文書+注文請書セット・元請/下請どちらの契約にも使える汎用書式)
  • 建設業法第19条の必要記載事項16項目と、基本契約書を併用する場合の簡略記載のしくみがわかる
  • 注文書から工事請負契約書への切り替え判断基準と建設業の取引フロー全体がわかる
  • 2020年10月の社会保険加入義務化・インボイス制度・取適法(旧下請法)との関係がわかる

注文書(建設業)の書き方ガイド

建設業の注文書は単なる発注書類ではなく、 国交省 建設業法 が定める書面交付義務を満たす法定書類です。違反した場合は建設業法第28条に基づく指示、指示に従わない場合は1年以内の営業停止処分の対象となるため(第19条自体に罰金・過料の規定はありません)、必要記載事項を漏れなく満たすことが重要です。

建設業法第19条の必要記載事項(16項目)と基本契約書併用時の簡略記載

建設業法第19条第1項は、注文書と注文請書の往復による契約を含め、請負契約の当事者に16項目の記載を求めています。基本契約書を締結せず注文書・注文請書のみで契約を完結させる場合は、以下の16項目すべてを記載する必要があります。

号記載事項(建設業法第19条第1項)記載例・注意点基本契約書併用時の記載先
一工事内容使用材料・施工方法を含む仕様を明記(別紙設計図書の参照も可)注文書・請書
二請負代金の額税込金額と消費税額を分けて記載注文書・請書
三工事着手の時期及び工事完成の時期年月日を特定。「契約締結後○日以内に着工」も可注文書・請書
四工事を施工しない日又は時間帯の定め(定める場合)定める場合にその内容を記載(定めない場合は記載不要)注文書・請書
五前金払・出来形部分支払の定め(定める場合)前払い・中間払いの時期と比率を明記(定める場合)基本契約書
六設計変更・工事中止の場合の工期変更・損害負担発注者都合の中止時の費用負担を明記基本契約書
七天災その他不可抗力による工期変更・損害負担どちらが損害を負担するかを明示基本契約書
八価格等の変動に基づく請負代金の変更資材価格高騰時のスライド条項(2024年問題で特に重要)基本契約書
九工事の施工により第三者が損害を受けた場合の賠償負担近隣建物損傷等の負担者を明示基本契約書
十注文者による資材提供・機械貸与の定め(ある場合)提供する場合にその内容・方法を記載(提供しない場合は記載不要)基本契約書
十一完成確認検査の時期・方法及び引渡しの時期発注者立会検査の時期・方法を明記基本契約書
十二工事完成後における請負代金の支払時期・方法引渡し後○日以内の支払いを明示基本契約書
十三契約不適合責任(瑕疵担保責任)の内容・期間(定める場合)引渡し後の保証期間と補修範囲を明記基本契約書
十四履行遅滞その他債務不履行の場合の遅延利息・違約金年利・違約金の計算方法を明記基本契約書
十五契約に関する紛争の解決方法裁判管轄・仲裁機関等を明記基本契約書
十六その他国土交通省令で定める事項建設業法施行規則で個別に規定(該当する場合に記載)基本契約書
基本契約書を併用する場合の簡略記載(国交省通知)

当事者間で基本契約書を締結したうえで個別の取引を注文書・注文請書で行う場合は、国土交通省の通知「注文書及び請書による契約の締結について」(建設省経建発第132号、最終改正 令和7年9月30日国不建第81号)に基づき、注文書・注文請書には第1号〜第4号の事項その他必要な事項を記載し、残る12項目(第5号〜第16号)は基本契約書に記載することで、第19条第1項の規定に違反しないものと解されています。基本契約書がない場合や、注文書・注文請書のみで契約を完結させる場合は、上記16項目すべてを注文書・注文請書に記載する必要があります。

注文書と注文請書の往復による契約成立の流れ

ステップ発注者の行為受注者(建設業者)の行為注意点
1注文書を作成・交付(基本契約書がある場合は第1号〜第4号、ない場合は16項目全てを記載した書面)注文書を受領・内容を確認電子メール・FAXでの送付は事前承諾が必要
2注文書交付と同時に「約款・設計図書等」を添付添付資料の内容を確認・保管添付資料は注文書本文で参照先を明記
3(待機)注文請書を作成・発注者に返送(注文書受領後○日以内)注文請書を返送する前に工事を着手すると法令違反
4注文請書を受領した時点で契約成立工事着手可能な状態になる契約成立日は注文請書の受領日

注文書の各項目の書き方(記入ガイド)

注文書の各欄の書き方でよくある疑問点をまとめました。

欄名記入のポイントよくある失敗
宛先(受注者名)法人は「○○株式会社 御中」、個人事業主は「○○様」。建設業許可番号も記載すると信頼性が高まる旧社名・略称を使うと後の契約効力に疑義が生じる
工事名称見積書・契約書と完全一致させる。「○○邸 外壁塗装工事(2026年度)」のように特定できる名称「外装工事」等の曖昧な名称は内容争いの原因になる
工事場所住所(〒含む)または地番。建築確認申請の地番と一致させる「○○市内」等の曖昧な記載では法定要件を満たさない
工事期間「着工日: 2026年6月1日 / 完成日: 2026年8月31日」のように年月日を特定「約3ヶ月」「工期3ヶ月」等の相対日付は特定性を欠く
請負代金「税抜金額: ○○円 / 消費税額: ○○円 / 税込合計: ○○円」の3行構成が明確税込のみの記載ではインボイス制度に対応できない
支払条件「前払い○%(着工時)/ 中間払い○%(躯体完了時)/ 完成払い○%(引渡し後○日以内)」支払時期を明示しないと支払遅延トラブルの原因になる
登録番号(インボイス)受注者の適格請求書発行事業者登録番号(T+13桁)を記載欄に入力または確認後記録未登録業者の場合は取引判断を事前にする必要がある

建設業の取引フロー(見積→注文→契約→工事→請求)

建設業の標準的な取引フローを把握することで、各書類をどのタイミングで使えばよいかが明確になります。

フロー使用書類根拠法令注意事項
1. 見積依頼・見積提出工事見積書建設業法第20条(見積猶予期間の規定)見積猶予期間(500万円未満は1日以上・5,000万円以上は15日以上)を遵守
2a. 注文書による契約(小中規模)注文書+注文請書(本テンプレート)建設業法第19条(基本契約書併用時は簡略記載可)工事着手前に必ず注文請書を受領
2b. 請負契約書による契約(大規模)工事請負契約書建設業法第19条(16必要記載事項)500万円以上は正式な請負契約書を推奨
3. 工事着手・工程管理工程表(バーチャート/ガント)—施工体制台帳と工期を照合
4. 中間払い請求請求書(中間払い)—注文書の支払条件に従って発行
5. 完成・引渡し完成確認書・竣工書類—発注者の確認印をもらう
6. 完成払い請求請求書(完成払い・適格請求書)—登録番号・税率・税額を明記

2024年問題・法改正への対応ポイント

資材価格高騰時のスライド条項(2024年以降重要度が増している)

2021年以降の資材価格高騰・2024年4月の時間外労働規制適用により、注文書に「価格変動に基づく請負代金の変更」条項を明記することの重要性が増しています。

スライド条項の種類内容適用場面
単品スライド特定資材(鋼材・コンクリート等)の価格が一定率以上高騰した場合に請負代金を増額公共工事では標準適用。民間工事でも注文書に条項を追加推奨
インフレスライド(全体スライド)工事全体のコストが一定率以上上昇した場合に請負代金を増額工期が6ヶ月以上の長期工事で特に有効
労務費スライド工事期間中に最低賃金・労務単価が改定された場合に請負代金を調整2024年問題・働き方改革により注目度が上昇

民間工事の注文書では「資材価格が○%以上変動した場合、両者協議の上で請負代金を変更する」という条項を追加することで、後のトラブルを防ぐことができます。

社会保険加入義務化への対応(2020年10月〜)

国交省通知により、2020年10月以降、建設業許可の新規申請・更新時に社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険)への適切な加入が義務要件となっています。注文書の発行前に取引先の加入状況を確認することが推奨されています。

確認事項確認方法未加入の場合の対応
健康保険・厚生年金(法人・常時5人以上の個人事業主は強制加入)「建設業社会保険推進・処遇改善連絡協議会」のチェックリスト・建設業許可書で確認加入を強く要請し、未加入の場合は取引を見合わせることを国交省が推奨
雇用保険(1人以上の従業員がいる場合は強制加入)雇用保険適用事業所番号で確認(ハローワークにて)同上
労災保険(特別加入含む)労災保険番号で確認現場作業員の労災未加入は元請の連帯責任となる場合がある

取適法(旧下請法)との関係 — 建設工事の請負は対象外

建設工事そのものの下請負契約は、取適法の対象外です

いわゆる「下請法」は2026年1月1日施行の改正で「取適法(中小受託取引適正化法)」へ改称されましたが、建設業を営む者が請け負う建設工事の全部または一部を他の建設業者に請け負わせる取引は、取適法の「役務提供委託」から明文で除外されています(取適法第2条第4項)。建設工事の下請負を規律するのは建設業法です( 公正取引委員会 取適法の概要 )。

ただし、建設資材の製造委託や、設計・測量など建設工事に当たらない業務の委託は、資本金・従業員数の基準を満たせば取適法の対象になり得ます。この場合は下表の義務が加わります。

取適法が適用される場合の主な義務具体的内容違反時のリスク
取引条件の明示義務(第4条)発注内容・代金・納期・検収期日等を、発注後直ちに書面または電磁的方法で明示勧告・公表対象
支払期日の遵守(第3条)給付の受領日から起算して60日以内の支払い遅延利息(年14.6%・第6条)が発生
受領拒否の禁止(第5条第1項第1号)中小受託事業者の責めに帰すべき理由なく給付の受領を拒んではならない勧告・公表対象
不当な減額の禁止(第5条第1項第3号)発注後の不当な代金減額の禁止勧告・公表対象
書類保存義務(第7条)給付・給付の受領・代金の支払等を記載した取引記録を2年間保存調査時の資料未提出

建設業法上の保存期間は別です。建設業者は営業所ごとに帳簿を備え、注文書・注文請書など請負契約の書面(またはその写し)を添付して保存する義務があります(建設業法第40条の3、同法施行規則第26条第2項第1号)。保存期間は建設工事の目的物の引渡し(請負契約に基づく債権債務が消滅した場合はそのとき)から5年間、発注者と締結した住宅を新築する建設工事は10年間です(同法施行規則第28条第1項)。上表の「2年」は取適法が適用される場合の取引記録の保存期間であり、建設業法上の請負契約書面(注文書・注文請書)の保存期間とは異なるので混同しないでください。

インボイス制度との対応

2023年10月から導入された 国税庁 インボイス制度 により、注文書には適格請求書発行事業者の登録番号(T+13桁)の記載が事実上必須となりました。発注者側・受注者側双方の対応が必要です。

  • 受注者側: 注文請書に自社の登録番号を必ず記載・適格請求書発行事業者でない場合は事前通知
  • 発注者側: 注文書に取引先の登録番号確認欄を設ける・登録番号の有効性確認(国税庁公表サイトで照合可)
  • 免税事業者からの仕入: 経過措置として2026年9月末まで80%、以降は70%(2026年10月〜2028年9月)→50%(2028年10月〜2030年9月)→30%(2030年10月〜2031年9月)→0%(2031年10月〜)と段階的に縮小(令和8年度税制改正後)
  • 下請への配慮: 免税事業者を理由とした取引停止・大幅な値引き要請は独占禁止法上のリスク

電子契約・電子注文書の活用

建設業法第19条第3項により、電子的方法による契約締結が認められています。クラウドサイン・GMOサイン・freeeサイン等の電子契約サービスで作成した注文書は書面と同等の効力を持ちます。

  • 印紙税非課税: 電子契約は印紙税の課税対象外。100万円以下なら200円、1億円超5億円以下なら6万円の節約(下表「電子契約の節約額」参照)
  • 送付・返送の即時化: 郵送タイムラグなし・即日合意成立
  • 保管コスト削減: 紙の保管不要・全文検索可能・改ざん防止
  • 電子帳簿保存法対応: 受領した電子注文書はそのまま電子保存(紙印刷不要)
  • 事前合意: 取引相手方の電子契約利用への同意が必要(建設業法第19条第3項の要件)

下請契約用 vs 元請契約用の使い分け

項目元請契約用(発注者→元請)下請契約用(元請→下請)
規制の根拠建設業法第19条・第19条の3建設業法第19条・第19条の3(建設工事の請負は取適法の対象外)
書面交付義務あり(建設業法)あり(建設業法)
支払期限引渡し後の任意設定(通常30〜50日)引渡し後50日以内(建設業法第24条の6第1項)
一括下請禁止適用あり(発注者承諾なしの丸投げ禁止)適用あり(自社施工の義務)
社会保険確認—(任意)下請の社会保険加入確認が推奨
特記事項—下請保護のため「やり直し費用の負担」「不当な値引き禁止」条項を追加推奨

注文書・注文請書の印紙税(令和9年3月31日まで軽減措置)

建設工事の請負に関する契約書(工事請負契約書・工事注文請書等)は「第2号文書(請負に関する契約書)」として印紙税の課税対象です( 国税庁 No.7102「請負に関する契約書」 )。本テンプレートの注文書+注文請書のセットでは、契約の成立を証明する注文請書側が原則として課税文書となります(印紙は請書側に貼付・消印)。 国税庁 建設工事請負契約書の印紙税軽減措置 により、令和9年3月31日まで下表のとおり軽減税率が適用されます(軽減率は金額帯により異なり、一律50%ではありません。詳細は下表参照)。電子的に作成・送信した注文請書は印紙税が不要です。

請負金額通常の印紙税額軽減措置(〜令和9年3月31日)電子契約の節約額
100万円以下200円200円(変更なし)200円
100万円超〜200万円以下400円200円200円
200万円超〜300万円以下1,000円500円500円
300万円超〜500万円以下2,000円1,000円1,000円
500万円超〜1,000万円以下10,000円5,000円5,000円
1,000万円超〜5,000万円以下20,000円10,000円10,000円
5,000万円超〜1億円以下60,000円30,000円30,000円
1億円超〜5億円以下100,000円60,000円60,000円

注意: 印紙税は「契約の成立」を証明する文書にかかります。注文書+注文請書の往復で契約を成立させる一般的な運用では、契約の成立を証明する注文請書側が課税文書となり、注文書側は契約の申込みを証するにとどまる限り課税対象外です(国税庁No.7102・No.7118)。ただし、注文書に双方の署名押印がある場合等は例外的に注文書側も課税されます。具体的な判断は所轄税務署または税理士に確認してください。

工事請負契約書への切り替え時期

注文書+注文請書で対応できる範囲には限界があります。以下のいずれかに該当する場合は、より詳細な規定が可能な工事請負契約書への切り替えを検討してください。

切り替えを推奨する状況理由対応書類
請負代金が500万円以上(建築一式は1,500万円以上)リスクが大きい工事では詳細な条項設定が必要工事請負契約書
工期が3ヶ月を超える長期工事資材価格変動・設計変更リスクが高まる。スライド条項の詳細規定が必要工事請負契約書
複数の専門工事が絡む複合工事各工種の責任範囲・引渡し時期を明確にする必要がある工事請負契約書
追加変更工事の可能性が高い工事変更手続き・追加費用の合意を書面化する条項が必要工事請負契約書 + 変更合意書
公共工事・大手企業からの発注発注者側が正式な請負契約書を要求する場合がほとんど公共工事標準請負契約約款準拠の契約書

よくある失敗と対処法

失敗1: 注文請書を受領する前に着工してしまう

注文書を発行したが、注文請書を受け取る前に下請業者が工事を開始してしまうケースは建設業で頻繁に発生します。

  • リスク: 書面契約が成立していない状態での工事着手は建設業法第19条違反。後に工事内容・代金の争いが発生した場合に元請・下請双方が不利になる
  • 対処法: 注文書の「工事着手日」を注文請書受領後の日付に設定し、注文請書が届くまでは資材搬入・現場準備等の準備作業のみ認める運用を明文化する

失敗2: 追加工事の注文書を取り交わしていない

口頭で「あれもついでにやって」と追加工事を依頼し、追加の注文書を発行しないまま工事が完了するケースは費用未払い・トラブルの典型例です。

  • リスク: 追加工事の費用を証明する書面がないため、発注者から「言った覚えはない」と言われると請求できなくなる
  • 対処法: 追加・変更工事は1件ごとに追加注文書(または変更合意書)を発行する運用を徹底する。少額の追加でも書面化が原則

失敗3: 支払条件が曖昧で代金未払いが発生する

「完成後に支払う」という大まかな記載しかなく、「完成の確認基準」「支払タイミング」で争いになるケースです。

  • リスク: 発注者が「まだ完成していない」と言い続けて代金を支払わない、いわゆる「支払いしぶり」のリスク
  • 対処法: 「完成確認書の交付から○日以内に支払う」と明記し、完成確認の方法(発注者立会い検査・書面交付等)も具体的に規定する

失敗4: 下請業者が社会保険未加入だった

下請業者が社会保険に未加入のまま工事を実施し、元請の許可更新・入札参加資格審査時に問題になるケースです。

  • リスク: 元請の経営事項審査の評価に影響する。公共工事では入札参加資格を失う可能性がある
  • 対処法: 注文書発行前に下請業者の社会保険加入状況を確認するチェックリストを運用する。施工体制台帳にも保険加入状況を記録する

関連サービス・SaaS比較

注文書を紙・エクセルで管理すると、発行履歴の検索・注文請書の受領確認・工事との紐づけが困難になります。月10件以上の注文書を発行する建設業者は、SaaSへの移行で管理工数を大幅に削減できます。

紙の注文請書(本テンプレートの運用では原則として課税文書側)は、上表のとおり軽減措置後でも印紙税がかかります。一方、注文請書を電磁的記録(PDF等)に変換して電子メールで送信し、現物を交付しない形で完結させる場合は扱いが異なります。 国税庁(福岡国税局)文書回答事例 は、まさにこの「注文請書を電磁的記録に変換して電子メールで送信する」ケースを取り上げ、印紙税法上の課税文書の「作成」(=現物の交付)に該当しないため印紙税の課税原因は発生しないとの見解を示しています。 国税庁「コミットメントライン契約に関する印紙税の取扱い」 でも同様に「実際に文書が交付されませんから、課税物件は存在しないこととなり、印紙税の課税原因は発生しません」と説明されています。この扱いは条文に明記された規定ではなく、国税庁の実務上の見解に基づくものです。電子メール送信後に注文請書の現物を別途交付した場合は、その現物に印紙税が課されます。

注文書・注文請書を電子化して、印紙税をかけない

PR

KANBEI SIGNなら注文書・注文請書の作成から電子署名・保管までオンラインで一元管理できます。現物を紙で交付しない電子契約は、印紙税の課税原因が発生しません(国税庁の実務上の解釈。上記参照)。

  • 注文書・注文請書の作成・電子署名・保管を一元管理
  • 郵送・押印が不要で、発行から受領確認までがスピーディー
  • 現物を交付しない電子契約は印紙税の課税原因が発生しない(国税庁の実務上の解釈)
KANBEI SIGNを見る

関連テンプレート

注文書だけで工事を始めても大丈夫ですか?
注文書だけでの工事着手は建設業法上リスクがあります。建設業法第19条は「書面による契約」を義務付けており、注文書単体では16の必要記載事項を満たせない場合があります。注文書を使う場合は必ず「注文請書」を取り交わし、請負代金・工期・支払条件・変更時の対応を明記することが必要です。500万円以上(建築一式1,500万円以上)の工事は正式な工事請負契約書の作成を推奨します。
注文書と注文請書の往復で契約が成立しますか?
はい、注文書+注文請書の往復は建設業法上の書面契約として認められています。ただし、基本契約書を締結せずに注文書・注文請書のみで完結させる場合は、16の法定記載事項(または参照する約款・設計図書の明示)が必要です。注文書に記載しきれない事項は「添付資料」として設計図書・仕様書を別紙添付し、注文書本文から参照する形式が一般的です。
印紙税は注文書にもかかりますか?
印紙税がかかるかどうかは「契約の申込み」を証する文書か「契約の成立」を証する文書かで決まります。国税庁タックスアンサーNo.7102「請負に関する契約書」は、第2号文書(請負に関する契約書)に該当する具体例として「工事注文請書」を挙げています。一方、申込書・注文書・依頼書等は、契約の申込みの事実を証明するにとどまる場合は原則として課税文書に該当しません(国税庁No.7118「申込書、注文書、依頼書等と表示された文書の取扱い」)。ただし、①注文者・受注者双方の署名押印があるもの、②基本契約に基づき注文書の交付だけで自動的に契約が成立するもの、③見積書等に基づく申込みで別途請書を作成しないもの、のいずれかに当たる注文書は例外的に課税されます(国税庁 質疑応答事例「工事注文書等」)。本テンプレートのように注文書+注文請書の往復で契約を成立させる場合、契約の成立を証明する注文請書側が原則として課税文書となり、印紙を貼付・消印するのは請書側です。ただし本テンプレートの注文書は注文者・受注者双方の記名押印欄も備えているため、実際の運用によっては注文書側も課税文書に該当し得ます。具体的な判断は所轄税務署または税理士にご確認ください。電子的に作成・送信した注文書・注文請書は印紙税がかかりません。
注文書と発注書の違いは何ですか?
法令上の明確な区別はなく、実務上は同じ書類を指すことがほとんどです。「注文書」は建設業・製造業・印刷業などの業界で使われる呼称、「発注書」は小売業・IT業界・一般企業で使われることが多い呼称です。建設業では「注文書(建設業法用語)」が正式名称として使われますが、取引慣行によっては「発注書」と呼ぶ場合もあります。
電子契約サービスで注文書を発行できますか?
はい。建設業法第19条第3項により、電子的方法による契約締結(電子契約)が法的に認められています。クラウドサイン・GMOサイン・freeeサイン等の電子契約サービスで作成した注文書・注文請書は書面と同等の効力を持ち、印紙税も非課税となります。電子契約の利用には、契約相手方の事前同意(電子契約への切替について)が必要です。
建設業法第19条(書面交付義務)に違反するとどうなりますか?
書面交付義務(第19条)そのものに罰金や過料の規定はありません。違反した建設業者に対しては、国土交通大臣または都道府県知事が建設業法第28条に基づき必要な指示を行うことができ、指示に従わない場合は1年以内の期間を定めて営業の全部または一部の停止を命じることができます(監督処分)。第55条の過料(10万円以下)は建設業許可の届出懈怠など別の義務違反に対するものであり、書面交付義務違反には適用されません。特に下請への書面交付遅延・不交付は行政指導・監督処分の対象となりやすいため、注文書発行は必ず工事着手前に行ってください。違反は元請の許可更新時にも不利な評価材料となります。
取適法(旧下請法)も同時に適用されますか?
建設工事そのものの下請負契約には適用されません。2026年1月1日施行の取適法(中小受託取引適正化法・旧下請法)は、建設業を営む者が請け負う建設工事を他の建設業者に請け負わせる取引を「役務提供委託」から明文で除外しています(取適法第2条第4項)。この場合に書面交付義務・支払期日を規律するのは建設業法(第19条・第24条の6等)です。一方、建設資材の製造委託や、設計・測量など建設工事に当たらない業務の委託は、資本金・従業員数の基準を満たせば取適法の対象になり得ます。本テンプレートは建設業法の記載要件を満たす設計です。
インボイス制度との関係は?
2023年10月から導入された適格請求書等保存方式(インボイス制度)により、注文書には適格請求書発行事業者の登録番号(T+13桁)の記載が事実上必須となっています。受注者が適格請求書発行事業者でない場合、発注者は仕入税額控除を受けられないため、新規取引・継続取引の判断材料となります。注文書の取引先欄に登録番号記入欄を設けることが標準仕様です。
建設業の社会保険加入義務化と注文書の関係は?
2020年10月以降、建設業許可の新規取得・更新時に社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険)への加入が必須要件となっています。下請業者が社会保険に未加入の場合、元請は当該下請への発注を見合わせることが求められます(国交省通知)。注文書発行前に取引先の社会保険加入状況を確認する習慣が重要です。未加入業者への発注は元請の許可更新評価に悪影響を与えるため注意してください。
一括下請負禁止と注文書の関係は?
建設業法第22条で一括下請負(丸投げ)は原則禁止です。注文書を交わした後に工事を全部または主要部分を他の業者に下請けさせることは、発注者の書面による事前承諾がない限り違反となります。一括下請違反は監督官庁による指導・営業停止処分・許可取消の対象になります。注文書を受領した業者は、自社で主要な部分を施工する義務があります。

参考文献・出典

本ページの内容は以下の公的情報源に基づき作成しています(2026-09-22 確認時点)。