法律深堀

退職合意書テンプレート

退職合意書テンプレートを完全無料・会員登録不要で即ダウンロード。清算条項・秘密保持・退職金・有給消化の取り決めを収録。Word・PDF対応、記入例PDF付き。

公開: 2026年9月2日 最終更新: 2026年9月2日 WordPDF 会員登録不要・無料
2026年9月1日 時点の情報
民法(e-Gov法令検索)
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退職合意書テンプレートのテンプレートプレビュー
退職合意書テンプレート(Word / PDF・会員登録不要・無料DL)
このページでわかること
  • 退職合意書をWord・PDFで無料ダウンロードできる(清算条項付き・書き方ガイド付き)
  • 退職合意書と退職届・解雇通知書の違い(誰の意思表示で成立するか)
  • 退職勧奨と退職強要の境界、無効になりうるケース
  • 会社都合・自己都合の記載が失業給付に与える影響

退職合意書とは:退職届・解雇との違い

退職合意書は、会社(甲)と従業員(乙)が話し合いのうえ、退職日・退職金・有給休暇の精算等の退職条件を取り決め、双方の合意によって退職を成立させる書面です。 民法第627条 は、期間の定めのない雇用契約について、当事者はいつでも解約の申入れをすることができ、申入れの日から2週間を経過することで雇用契約が終了すると定めています。これは退職届テンプレートが根拠とする条文で、従業員の一方的な意思表示によって成立する退職手続きです。

これに対し退職合意書は、契約自由の原則に基づく双方の合意によって退職条件を確定させる契約です。会社からの一方的な契約解除である解雇(労働契約法16条による厳格な規制の対象)とも異なります。退職金の上乗せ・有給消化・秘密保持等、双方の合意事項がある場合は、退職合意書で書面化しておくことで、後日の「言った言わない」のトラブルを防げます。

比較項目退職届退職合意書解雇通知書
成立の主体従業員の一方的意思表示会社と従業員の双方合意会社の一方的意思表示
主な法的根拠民法627条契約自由の原則労働契約法16条(濫用規制)
退職金上乗せ等の取り決め不可(別途合意が必要)可能(書面化できる)会社側の裁量
会社側の同意不要必要(合意そのもの)該当なし

退職合意書に記載すべき項目

項目記載のポイント
退職日甲乙双方が確定させる合意上の退職日
退職事由会社都合・自己都合の区分。失業給付日数に影響するため実態に即して記載
退職金支払金額・支払期日・振込口座
未払賃金・有給休暇の精算金銭精算か消化かの方法を明記
貸与物の返還社員証・PC・鍵等の返還期限
秘密保持退職後も営業上・技術上の秘密情報を漏洩しない旨
清算条項本合意に定める以外の債権債務がないことの相互確認

退職勧奨と退職強要の境界

会社が従業員に退職を勧める「退職勧奨」自体は違法ではありません。しかし、退職を拒否する従業員に対して執拗に面談を繰り返す、退職しなければ不利益な取扱いをすると告げる等、社会通念上相当な範囲を超えた勧奨は「退職強要」として不法行為(損害賠償請求の対象)となり得ます。また、そのような状況下での合意退職の意思表示は、民法上の瑕疵ある意思表示(強迫等)として取り消される可能性があります。

実質的に解雇と変わらない態様で退職を強いた場合、 労働契約法第16条 (「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする」)の解雇権濫用法理に準じた判断がなされるリスクもあります。退職合意書は、あくまで従業員が任意かつ十分な検討期間をもって合意した場合にのみ、有効な書面として機能する点に注意してください。

会社都合・自己都合の記載と失業給付

退職合意書に記載する退職事由(会社都合・自己都合の区分)は、雇用保険の失業給付(基本手当)の給付制限の有無・給付日数に影響します。実態が会社都合(人員整理・退職勧奨等)であるにもかかわらず「自己都合」として処理すると、従業員が本来受けられるはずの給付を受けられない可能性があります。退職事由は事実に即して正確に記載し、疑義がある場合は ハローワーク 雇用保険手続 での離職理由判定手続きを利用してください。

清算条項の重要性

清算条項は、退職に関して両者間に本合意で定めた以外の債権債務がないことを確認する条項です。清算条項を入れることで、退職後に未払い残業代や慰謝料等を追加請求されるリスクを会社側は防ぐことができます。一方、従業員側は、清算条項に署名する前に、未払い賃金・残業代・有給休暇の消化状況等に漏れがないかを必ず確認してください。清算条項に署名した後は、原則として追加請求が困難になります。

Word版とPDF版の使い分け

形式おすすめの用途
Word(.docx)退職金額・日付・当事者情報を編集して使いたい場合
PDF(印刷用)手書きで記入して署名・押印する場合・レイアウトを固定したい場合
PDF(記入例)書き方・文言の参考として閲覧する場合

関連テンプレート

退職合意書と退職届はどちらを使えばよい?
従業員が自分の意思だけで退職を決める場合は退職届(退職届テンプレート)、会社と従業員が話し合って退職条件(退職日・退職金・有給消化等)を取り決める場合は退職合意書を使います。退職届は民法第627条に基づく労働者の一方的な意思表示で足りますが、退職金の上乗せや有給消化の取り決めなど双方の合意事項がある場合は、退職合意書で書面化しておくと後日のトラブルを防げます。
会社から退職を勧められて合意書に署名しました。無効にできますか?
退職の合意が、会社からの執拗な退職強要や、退職しなければ不利益な扱いをすると告げられたこと等によって、任意の意思に基づかずに行われた場合は、意思表示の瑕疵(強迫等)を理由に取り消しを主張できる可能性があります。実質的に解雇と変わらない態様であった場合は、労働契約法第16条の解雇権濫用法理に準じた判断がなされることもあります。心当たりがある場合は、労働問題に詳しい弁護士への相談をおすすめします。
清算条項に署名した後で未払い残業代を請求できますか?
清算条項(本合意で定めた事項以外に債権債務がないことの確認)に署名した後は、原則として追加請求が困難になります。署名前に、未払い賃金・残業代・有給休暇の消化状況等に漏れがないか必ず確認してください。既に署名してしまった後でも、清算条項の対象外の事項や、意思表示に瑕疵があった場合は請求できる余地が残ることがあります。
退職合意書に会社都合・自己都合のどちらを書くべきですか?
実態に即して正確に記載してください。退職事由は雇用保険の失業給付(基本手当)の給付制限の有無・給付日数に影響します。実態が人員整理・退職勧奨等の会社都合であるにもかかわらず自己都合として処理すると、本来受けられるはずの給付を受けられない可能性があります。疑義がある場合はハローワークでの離職理由判定手続きを利用してください。
退職合意書に競業避止義務を入れることはできますか?
入れること自体は可能ですが、退職後の競業避止義務は、職業選択の自由(憲法上の権利)を制約するため、期間・地域・対象業務の範囲が過度に広い場合は無効と判断されることがあります。代償措置(金銭的な手当)の有無も有効性の判断要素になります。競業避止条項を入れる場合は、範囲を必要最小限にとどめ、可能であれば弁護士に条項案を確認してもらうことをおすすめします。

参考文献・出典

本ページの内容は以下の公的情報源に基づき作成しています(2026-09-02 確認時点)。