不動産

不動産売買契約書テンプレート

不動産売買契約書テンプレートを無料配布。Word版は宅地建物取引業法37条1項の記載事項(代金・引渡し・登記・解除・違約金・ローン特約・危険負担・契約不適合責任・公租公課)に当たる条を含む全36条に、別紙「物件状況確認書(売主告知書)」と「付帯設備表(19設備)」を付けた1書式。エクセル版は物件・契約条件/諸費用計算/住宅ローン返済/支払スケジュール/使い方の5シート。宅建業法37条1項の記載事項・民法562条(買主の追完請求権)と、個人間売買のリスクと対策まで解説。

公開: 2026年5月7日 最終更新: 2026年10月13日 WordPDFエクセル 会員登録不要・無料
2026年10月12日 時点の情報
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不動産売買契約書テンプレートのテンプレートプレビュー
不動産売買契約書テンプレート(Word / PDF / エクセル・会員登録不要・無料DL)
このページでわかること
  • 全36条の契約書に、物件状況確認書(16項目)と付帯設備表(19設備)を付けた1書式を、Word・PDF・エクセルで無料ダウンロードできる
  • 売買代金・手付金・契約不適合責任・住宅ローン特約・印紙税の書き方がわかる
  • 宅建業法37条1項の記載事項(宅建業者が交付する書面の内容)と個人間売買のリスクがわかる

不動産売買契約書の書き方ガイド

不動産売買契約書の必須記載事項を一覧で確認できます。各条項の記載漏れがトラブルの原因になるため、下表で漏れなくチェックしてください。法令の根拠は 宅地建物取引業法37条 および 民法557条・562条・566条 です。

配布している書式は、仲介業者が入る売買を想定したものです(第17条〜第19条と第21条が仲介業者の条項です。仲介業者がいないときは「該当なし」と書きます)。仲介業者がいない個人間売買には、個人間売買用の書式もあります。

売買契約書の必須記載事項(宅建業法ベース)

宅建業法37条は、宅建業者が自ら売主・買主となるとき、または売買を代理・媒介するときに交付する書面の記載事項を定めています。個人間売買でも、これら記載事項を網羅することで紛争予防に有効です。

条項記載内容ポイント
物件の表示地番・家屋番号・面積(登記簿と一致させる)登記簿謄本から正確に転記
売買代金総額・内訳(土地・建物)建物に消費税がかかる場合は別記
手付金金額(当事者で決める。宅建業者が売主なら代金の20%以下:宅建業法39条1項)解約手付(相手方が履行に着手するまで、買主は手付を放棄・売主は倍額を現実に提供して解除できる)
所有権移転時期残代金支払い完了時引渡し日と同日が多い
公租公課の精算固定資産税・都市計画税を日割り精算起算日(1月1日または4月1日)に注意
契約不適合責任不適合の範囲・通知期間(買主が不適合を知った時から1年以内に通知:民法566条。売主が引渡しの時に知っていた、または重大な過失で知らなかったときは期間の制限なし)個人間売買では特約で変更できる(売主が知りながら告げなかった事実は除く:民法572条)。売主が宅建業者のときは、引渡しの日から2年以上とする特約以外は買主に不利で無効(宅建業法40条)
違約金売買代金の %(割合は当事者で決める。宅建業者が売主なら損害賠償の予定と合わせて20%以下:宅建業法38条)相手方が契約に違反し、催告しても履行しないときに解除して請求する
住宅ローン特約ローン承認の期限・金額・否認時の解除否認時は手付金全額返還
印紙税売買代金に応じた印紙額印紙税早見表参照

契約不適合責任(旧瑕疵担保責任)の改正ポイント

2020年4月1日施行の改正民法により、「瑕疵担保責任」は「契約不適合責任」へと名称・内容ともに大きく改正されました( 民法562条・566条 )。旧法から続く重要変更点は以下のとおりです。

項目旧瑕疵担保責任契約不適合責任(現行)
判断基準「隠れた瑕疵」(買主が知らず・知り得ない欠陥)「契約内容との不適合」(種類・品質・数量)
買主の権利解除・損害賠償(限定的)追完請求・代金減額・解除・損害賠償(拡充)
通知期間瑕疵を知ってから1年以内に「請求」不適合を知ってから1年以内に「通知」
消滅時効—(改正前の期間はここでは扱いません)権利を行使できると知った時から5年、または権利を行使できる時から10年(民法166条1項)
個人間特約免責特約有効(故意告知漏れは無効)免責特約有効(故意告知漏れは無効)

個人間売買のリスクと対策

個人間売買は仲介手数料を節約できる一方、以下のリスクがあります。司法書士・弁護士への相談を強く推奨します。

リスク具体例対策
権利関係の確認漏れ抵当権・差押え・地役権が残っている登記簿謄本(全部事項証明書)を法務局で取得・司法書士確認
境界トラブル隣地との境界が曖昧・越境物がある確定測量図・境界確認書を売主から受領
重要事項の見落とし都市計画法・建築基準法上の制限が未確認役所調査または宅建士・司法書士への依頼
契約書の記載不備必須事項の漏れで紛争時に不利本ページのテンプレ + 専門家(弁護士・司法書士等)への相談
登記の遅延残代金後に売主が登記協力しない残代金支払いと所有権移転登記を同時履行

住宅ローン特約の重要性

住宅ローン特約は、買主が住宅ローンの本審査に落ちた場合に、手付金全額を返還して契約を白紙解除できる条項です。住宅ローンを利用する売買契約では必ず入れてください。

  • 融資申込先: 銀行名・融資希望額を契約書に明記
  • 融資承認期限: 契約締結から1〜2ヶ月後の日付(事前審査済みなら短縮可)
  • 白紙解除の効果: 手付金は買主に全額返還・違約金は発生しない
  • 解除通知期限: 融資承認期限から数日以内に書面で通知(内容証明郵便推奨)

住宅ローン特約がない場合、融資が通らなくても買主の代金を支払う義務は残ります。売主が履行に着手する前なら手付金を放棄して解除できますが、それ以後に代金を払えなければ、契約違反として違約金を請求されることがあり、数百万円単位の損失が発生する可能性があります。

手付解除と違約金(宅建業者が売主なら20%が上限)

民法557条 1項では、相手方が契約の履行に着手するまでは、次の方法で契約を解除できます。相手方が履行に着手した後は、この方法では解除できません。

  • 買主が解除する場合: 手付金を放棄
  • 売主が解除する場合: 受け取った手付金の倍額を買主に現実に提供

売主が宅建業者の場合、手付は代金の10分の2以下に限られ、手付がどのような性質のものであっても、買主は手付を放棄して、宅建業者は倍額を現実に提供して、相手方が履行に着手するまでは契約を解除できます。これに反する特約で買主に不利なものは無効です(宅建業法39条)。

相手方が履行に着手した後は、手付による解除はできません。相手方が契約に違反し、催告しても履行しないときは、契約書の違約解除の条に従って解除し、違約金を請求します。宅建業者が売主の場合、違約金と損害賠償の予定を合わせて売買代金の20%が上限で、超える部分は無効です(宅建業法38条)。個人間売買に法律で決まった上限はありません。この書式の違約金の割合は空欄です。売主が事業者で買主が事業でない個人の場合は、消費者契約法9条1項1号(平均的な損害の額を超える部分は無効)も確認してください。

印紙税の早見表(金額別税額)

不動産売買契約書には記載金額に応じた収入印紙を貼付する必要があります(印紙税法)。下表の本則税額は 国税庁 タックスアンサー No.7140 、軽減税額は 国税庁 タックスアンサー No.7108(不動産の譲渡に関する契約書の軽減措置) によります(軽減は令和9年3月31日までに作成される契約書に適用)。

売買代金本則税額軽減税額(〜令和9年3月31日)
10万円超〜50万円以下400円200円
50万円超〜100万円以下1,000円500円
100万円超〜500万円以下2,000円1,000円
500万円超〜1,000万円以下10,000円5,000円
1,000万円超〜5,000万円以下20,000円10,000円
5,000万円超〜1億円以下60,000円30,000円
1億円超〜5億円以下100,000円60,000円
5億円超〜10億円以下200,000円160,000円

※2通作成した場合は各1通に印紙貼付が必要。電子契約をした場合は印紙税がかかりません( 国土交通省 不動産取引に関するお知らせ )。

個人間売買のメリット・デメリット

項目個人間売買仲介会社利用
仲介手数料不要(節約例: 売買代金3,000万円(税別)なら、依頼者一方につき上限105.6万円(税込))依頼者一方から、物件価格(税別)のうち200万円以下の部分5.5%・200万円超400万円以下の部分4.4%・400万円超の部分3.3%(税込)で計算した額が上限(国土交通省)
重要事項説明書不要(個人間は義務なし)宅建士が説明・交付
トラブル時の対応当事者間で解決仲介会社が調整
書類の専門性自分で作成(本ページのテンプレ使用可)仲介会社が作成

住宅ローンの組み方

個人間売買でも住宅ローンの利用は可能ですが、対応している金融機関が限られます。事前に金融機関への確認が必要です。金融機関によっては、重要事項説明書(宅建業者が交付するもの。個人間売買では無いことが多い)の提出を求める場合があります。

  • 対応する金融機関の確認:個人間売買に対応している銀行(一部地方銀行・ネット銀行)を事前に確認します
  • 住宅ローン特約の期限設定:事前審査承認から本審査承認まで1〜2ヶ月の余裕を持った期限を設定することが重要です
  • 重要事項説明書の扱い:金融機関によっては重要事項説明書の提出を求める場合があります

売買契約のトラブル事例

トラブル内容対策
契約不適合責任引渡し後に雨漏り・シロアリ等が発覚物件状況確認書(告知書)で事前に開示・特約で責任範囲を明確化
引渡し前の物件損傷契約後・引渡し前に台風等で物件が損傷危険負担の条項を明記・損害保険への加入を確認
売主の二重譲渡同じ物件を別の買主にも売却残代金支払いと同日に所有権移転登記を行う
ローン否認住宅ローンの本審査が通らなかった住宅ローン特約を必ず入れる

所有権移転登記の手続き

不動産を購入した場合、所有権移転登記を行わないと第三者に対して所有権を主張できません。残代金の支払いと同日に手続きを行うことが重要です。

必要書類準備する側
登記済証(権利証)または登記識別情報売主
固定資産評価証明書売主
印鑑証明書(3ヶ月以内)売主
住民票買主
印鑑証明書(3ヶ月以内)買主
売買契約書双方
  • 登録免許税:売買による土地の所有権の移転登記は不動産の価額の1.5%(租税特別措置法72条・令和11年3月31日まで)。建物は本則で2%(登録免許税法別表第一)で、個人が自己の居住の用に供する住宅用家屋を取得し、取得後1年以内に登記を受けるときは0.3%(租税特別措置法73条・令和9年3月31日まで)です

関連テンプレート

個人間売買で本当に契約書だけで大丈夫?
法律上は有効ですが、リスクを理解した上で利用してください。仲介会社を通じた売買と違い、重要事項説明義務・取引の安全確認等がないため、売主・買主双方の責任が大きくなります。高額物件や複雑な取引では弁護士・司法書士に内容を確認してもらうことをお勧めします。
印紙税はどちらが負担する?
一般的には売主・買主が折半するか、慣習によって決まります。契約書に印紙税負担の条項(例:「売主・買主各自が負担する」)を明記することで後のトラブルを防げます。2通作成した場合は各1通に印紙を貼付します(国税庁タックスアンサー No.7140)。
住宅ローンを組む場合の流れは?
①銀行に事前審査(仮審査)を申し込む②売買契約書締結(住宅ローン特約を必ず入れる)③本審査→承認④金銭消費貸借契約締結⑤残代金支払い・所有権移転登記、の順序です。住宅ローン特約の期限(事前審査承認から本審査承認まで1〜2ヶ月が目安)を余裕を持って設定してください。
契約後にキャンセルしたい場合は?
相手方が契約の履行に着手するまでは、買主は手付金を放棄して、売主は手付金の倍額を現実に提供して、契約を解除できます(民法557条1項)。相手方が履行に着手した後は、この方法では解除できません。相手方が契約に違反したときは、契約書の違約解除の条に従って解除し、違反した側に違約金を請求します(違約金の割合は契約で決めます。宅建業者が売主なら代金の20%以下:宅建業法38条)。住宅ローン特約がある場合はローン否認なら手付金全額返還で解除できます。
親子間・親族間売買での注意点は?
適正な時価で売買しないと、時価との差額が贈与とみなされ、贈与税が課されることがあります。著しく低い価額の対価で財産の譲渡を受けた場合は、対価と、譲渡があった時の時価との差額に相当する金額を、譲渡した人から贈与により取得したものとみなす、と定められています(相続税法7条)。時価は、不動産鑑定や複数の業者の査定など、根拠を残せる方法で調べ、売買代金とあわせて契約書に書いておくと説明しやすくなります。代金を分割で払う場合は、利息の定めも契約書に書きます。
表紙は必ず必要ですか?
法律上の義務はありません。ただし複数枚の契約書を製本して渡す場合は表紙があると体裁が整います。表紙テンプレートは賃貸契約書表紙テンプレートが参考になります。
公正証書化は必要ですか?
一般的な不動産売買では不要です。ただし売買代金の分割払い(借用書を兼ねる場合)や、トラブル発生リスクが高い取引(親族間・離婚等)では、公正証書にする方法があります。公正証書の作成の手数料は、公証人手数料令9条により、法律行為の目的の価額の区分に応じて別表で定められています(売買代金に一律の割合を掛ける仕組みではありません)。額は公証役場で確かめてください。
契約不適合責任(旧瑕疵担保責任)はいつまで主張できる?
2020年の民法改正により「瑕疵担保責任」は「契約不適合責任」に改称されました。買主が不適合を知った時から1年以内にその旨を売主に通知しないと、追完請求・代金減額請求・損害賠償請求・契約解除ができなくなります(民法566条)。ただし、売主が引渡しの時にその不適合を知っていたか、重大な過失で知らなかったときは、この期間の制限は適用されません。通知したあとの請求権には、債権の消滅時効の一般則(民法166条1項:権利を行使できると知った時から5年、または権利を行使できる時から10年)が問題になります。個人間売買では特約で責任を負わないと定めることもできますが、売主が知りながら告げなかった事実については責任を免れられません(民法572条)。売主が宅建業者のときは、引渡しの日から2年以上とする特約を除き、買主に不利な特約は無効です(宅建業法40条)。
宅建業者を通さない個人間売買は違法ではない?
違法ではありません。宅地建物取引業法は「業として」不動産取引を行う者を規制する法律であり、個人が自己所有物件を売買すること自体は規制対象外です。ただし重要事項説明義務がない分、買主は物件状況確認書(告知書)の取得・現地確認・登記簿確認を自分で行う必要があります。
違約金は売買代金の何%まで設定できる?
個人間売買では法律で決まった上限はありませんが、宅建業者が売主の場合は、違約金と損害賠償の予定を合わせて売買代金の20%が上限です(宅建業法38条1項。超える部分は無効:同条2項)。民法90条は「公の秩序又は善良の風俗に反する法律行為は、無効とする。」と定めており、損害に比べて著しく過大な違約金は、この条文により争われることがあります。売主が事業者(法人、または事業として売る個人)で、買主が事業でない個人の場合は消費者契約法が適用され、買主が払う違約金のうち、売主に生ずべき平均的な損害の額を超える部分は無効です(同法9条1項1号)。

参考文献・出典

本ページの内容は以下の公的情報源に基づき作成しています(2026-10-12 確認時点)。

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