労働・HR

カスハラ対策テンプレート

カスハラ対策テンプレートを完全無料・登録不要でダウンロード。対応マニュアル・社内規定(就業規則別規定)・相談窓口フロー・対応記録シート・研修スライドの5点セット。2026年10月施行予定の事業主義務化(労働施策総合推進法改正)に対応。業種別ポイント・FAQ 9問完全収録。

最終更新: 2026年5月28日 WordExcelPOWERPOINT 会員登録不要・無料
2026年5月27日 時点の情報
厚生労働省「令和7年労働施策総合推進法等の一部改正」
全て無料・会員登録不要・即ダウンロード

記入例・書き方サンプル (記入済みのサンプルPDF)

カスタマーハラスメント対策マニュアル・規定テンプレートのプレビュー
2026年義務化対応・マニュアル/規定/記録書/研修資料5点セット
このページでわかること
  • カスハラ対策テンプレート5点セット(マニュアル・規定・フロー・記録シート・研修スライド)を無料ダウンロードできる(会員登録不要)
  • 2026年10月施行予定の事業主義務化(労働施策総合推進法改正)の内容と5つの措置義務がわかる
  • 業種別の注意ポイント(小売・飲食・医療・介護・コールセンター)と対応の進め方がわかる
  • 労務ハブ(就業規則・ハラスメント防止・労働条件通知書等)への内部リンクで関連書類を一式整備できる

本ページの情報は2026-05-28時点のものです。施行日・措置義務の詳細は政令指定のため、必ず 厚生労働省公式サイト で最新情報を確認してください。本資料は一般情報です。個別事案の判断・規程整備は社会保険労務士・弁護士にご相談ください。

1. カスタマーハラスメント(カスハラ)とは

カスタマーハラスメント(カスハラ)とは、顧客・取引先・利用者等が行う言動であって、その手段・態様が社会通念上相当な範囲を超え、従業員の就業環境が害されるものです(厚生労働省指針)。

カスハラはパワハラ・セクハラと異なり、行為者が会社外部(顧客等)であることが特徴です。そのため従来の職場内ハラスメント対応だけでは不十分で、専用の規程・体制整備が必要です。

カスハラの具体例

種別具体的な言動の例
暴言・侮辱 「馬鹿」「使えない」「辞めてしまえ」などの人格否定発言
脅迫・恫喝 「訴えるぞ」「SNSに晒す」「上司を出せ」の繰り返し
長時間クレーム 何時間も電話・滞留し業務を妨害する行為
不当な要求 商品・サービスと無関係な金銭要求・過大な謝罪要求
差別的・性的言動 性別・年齢・国籍等を理由とした侮辱的発言
SNS誹謗中傷 虚偽の内容をSNS・口コミサイトに投稿・拡散する行為
暴力・器物損壊 従業員への暴力行為・物品の破損(刑事事案)
不退去 退店要請後も居座り続ける・閉店後も立ち去らない

正当な苦情・クレーム(商品・サービスの不備に対する指摘)はカスハラに含まれません。引き続き誠実に対応することが事業者の基本姿勢です。

カスハラの現状(数値データ)

  • 厚生労働省「職場のハラスメントに関する実態調査」(2022年度)によると、過去3年間にカスタマーハラスメントを受けた経験がある労働者は15.0%
  • 業種別では「医療・福祉」「小売」「飲食」でカスハラ経験率が高い傾向
  • カスハラによる従業員の離職・休職・メンタルヘルス悪化が深刻化しており、事業継続リスクにも直結している

出典: 厚生労働省「職場のハラスメントに関する実態調査報告書」(2022年度)

2. 2026年義務化の内容(労働施策総合推進法改正)

令和7年6月11日に労働施策総合推進法が改正・公布されました。令和8年(2026年)10月1日施行予定により、すべての事業主にカスタマーハラスメント防止の措置義務が課されます。

※ 施行日は「公布の日から1年6か月以内の政令で定める日」とされており、2026年10月1日は見込みです。確定次第、厚生労働省公式サイトで確認してください。

事業主に課される5つの措置義務(厚生労働省指針に基づく)

義務項目内容
① 方針の明確化・周知 カスハラには毅然とした態度で対応し従業員を守る旨の方針を定め、社内報・ホームページ・研修等で周知する
② 相談体制の整備 相談窓口を設置し、担当者が適切に対応できる訓練・体制を整備する(カスハラ該当性が微妙な場合も含む)
③ 事後対応の実施 事実確認・被害者への配慮措置(担当変更・休暇・メンタルヘルスケア)・再発防止策を迅速に実施する
④ 抑止措置の整備 悪質行為への対処方針(警察通報・警告書発出・出入禁止・取引停止等)を事前に定め、実行できる体制を構築する
⑤ 補完措置 プライバシー保護・相談者への不利益取扱禁止を周知し、従業員が安心して相談できる環境を整備する

違反した事業主は、労働局による報告徴求命令・助言・指導・勧告・公表の対象となります。

施行前にやるべきこと(チェックリスト)

  • [ ] カスハラ対応マニュアルの整備(本テンプレートを活用)
  • [ ] 社内規定(就業規則別規定)の制定・届出
  • [ ] 相談窓口の設置・担当者の指定
  • [ ] 全従業員への周知・研修実施
  • [ ] 対応記録シートの導入・保管体制整備
  • [ ] 深刻なケース対応(警察通報・弁護士連絡先)の事前確認

3. カスハラ対策の進め方(5ステップ)

事業主の措置義務を満たすための実務的な5ステップを解説します。本テンプレートは各ステップに対応するファイルを用意しています。

STEP 1: 方針の明確化(対応マニュアル・社内規定)

会社としての基本方針を「カスハラには毅然とした態度で対応し、従業員を守る」と明確に定めます。

  • 方針を就業規則別規定(カスハラ防止規程)として整備する
  • 対応マニュアルにカスハラの定義・具体例・対応手順を記載する
  • 社内掲示・社内報・研修で全従業員に周知する

→ 本テンプレートの「対応マニュアル(Word)」「社内規定(Word)」を活用

STEP 2: 相談体制の整備(相談窓口フロー)

従業員がカスハラ被害を報告・相談できる安心できる窓口と体制を構築します。

  • 相談窓口(担当者・連絡先・受付時間)を明記し、全従業員に案内する
  • 担当者への対応訓練を実施する(外部専門家の活用も有効)
  • 相談内容のプライバシーを保護する(相談したことを理由とした不利益取扱禁止)

→ 本テンプレートの「相談窓口・対応フロー(Word)」を活用

STEP 3: 対応手順の整備(マニュアル・フロー)

カスハラ発生時に現場で迷わず動けるフローを定めます。特に「誰が・いつ・どう対応するか」の役割分担を明確にすることが重要です。

  • 応対者(従業員)→ 上司報告 → 責任者対応 → 深刻ケースは警察・弁護士という流れを整理
  • 不当要求への明確な断り方(「それには応じかねます」)を研修で訓練する
  • 通話終了・退店要請の判断基準を事前に設定する

→ 本テンプレートの「対応マニュアル」「相談窓口フロー」を組み合わせて活用

STEP 4: 記録・証拠の保全(対応記録シート)

カスハラ事案は記録が証拠になります。事実確認・再発防止・法的対応のすべてに記録が必要です。

  • 発生日時・場所・対応者・顧客等の言動・対応内容を記録する
  • 記録シートは相談窓口担当者が一元管理し、定期的に集計・分析する
  • 定期集計結果を経営会議等で報告し、再発防止策に活かす

→ 本テンプレートの「対応記録シート(Excel)」を活用

STEP 5: 研修の実施(研修スライド)

マニュアル整備だけでは不十分です。全従業員が理解・実践できるよう研修を実施することが義務化対応の核心です。

  • 年1回以上の全社員向けカスハラ防止研修を実施する
  • 新入社員・中途採用者への入社時研修に組み込む
  • 管理職向けに対応手順・ケーススタディ研修を実施する

→ 本テンプレートの「研修スライド(PowerPoint・空欄版・解説版)」を活用

4. 業種別のカスハラ対策ポイント

カスハラの発生状況は業種によって異なります。自社の業種に合わせた対策を上乗せしてください。

小売・流通業

  • レジ・接客時の暴言: 複数スタッフで対応する体制を整える。一人対応の長期化を禁止する
  • 返品・交換の過度な要求: 返品ポリシーを店頭・サイトに明示し、ポリシー外は毅然と断る
  • 防犯カメラの周知: 録画中である旨の掲示がカスハラ抑止に効果的
  • SNS投稿への対応: 虚偽情報の場合は証拠保全のうえ削除要請・法的対応を検討する

飲食業

  • 厨房・ホール従業員への暴言: 店長・責任者が迅速に介入する体制を整える
  • 無理な注文変更・過大要求: オペレーション上対応できない場合の断り方を研修で訓練する
  • SNS脅迫(「口コミに書く」): 脅迫的言動は証拠保全のうえ、事実でない投稿には削除申請・法的対応を検討

医療・介護・福祉

  • 患者・利用者・家族からの暴言: 職種を問わず対象となる。管理者は被害者のバックアップ体制を確保する
  • 暴力行為: いかなる場合も容認しない。状況に応じて診療・サービス継続を断る権限を管理者に付与する
  • 身体的負担を伴うケア中の暴力: 複数名での対応・業務調整・警察通報まで事前にフロー化しておく

コールセンター・通信販売

  • 長時間・繰り返し電話: 通話終了の判断基準(〇分以上の暴言が続いた場合は通話終了可)をルール化する
  • 通話録音の活用: 録音は証拠保全・研修素材・対応振り返りとして活用。事前に「録音します」と告知する
  • 対応後のケア: カスハラ対応後は必ず声がけ・休憩・ケア面談を実施する。放置は離職・メンタルヘルス悪化の原因になる

不動産・建設・専門サービス

  • 契約前の過度な値引き・特典の強要: 会社ルール上の限界を明示し、上限以上は組織として断る
  • 居座り・業務妨害: 不退去罪・業務妨害罪に該当する可能性があり、警察への通報も正当な対応手段
  • 取引先企業からのカスハラ: 取引先担当者からの暴言・恫喝も対象。担当者交代・取引中止も選択肢に含める

5. テンプレートの書き方ガイド

ダウンロードしたテンプレートを自社に合わせてカスタマイズするためのガイドです。

対応マニュアル(Word版)の記入ポイント

  • 制定日・改定日: 初回制定日を記入し、毎年改定時に改定日を更新する
  • 業種別の具体例: 第4章に自社業種の具体的な状況を追記する
  • 対応手順の権限設定: STEP 3(責任者)の氏名・役職・連絡先を明記する
  • 法的措置の連絡先: 弁護士事務所・警察署の連絡先を付記しておく

社内規定(就業規則別規定)の記入ポイント

  • 就業規則との連動: 就業規則の何条に基づく別規定かを第1条に明記する(「就業規則第〇条の規定に基づき」)
  • 相談窓口: 第6条に担当部署・担当者・連絡先・受付時間を記入する
  • 記録保管期間: 第7条に記録保管年数を記入する(労基法では賃金請求権は3年。記録は最低3年以上が推奨)
  • 附則の施行日: 就業規則改定の届出後、施行日を記入して全従業員に周知する

研修スライドのカスタマイズ方法

  1. 会社名・部署名を入力: タイトルスライドと相談窓口スライドに自社情報を記入する
  2. 相談窓口情報を記入: 担当者名・内線・メールアドレス・受付時間を記入する
  3. 業種別スライドを追加: 第4章の業種別ポイントから自社に該当する内容を追加スライドとして作成する
  4. ケーススタディを追加: 自社で過去に発生した事例(匿名化)をケーススタディとして追加する
  5. コーポレートカラーに変更: PowerPointの「デザイン→バリアント→色」から自社のコーポレートカラーに変更できる

6. 労務ハブ:関連テンプレート一式

カスハラ対策と合わせて整備しておきたい労務関連テンプレートです。

書類名用途
労働条件通知書テンプレート 雇入れ時の労働条件明示(義務)。カスハラ対応を含む服務規律の周知に活用
雇用契約書テンプレート 雇用契約書への「ハラスメント防止規程遵守」条項を含める
秘密保持誓約書テンプレート カスハラ対応記録・顧客情報の取扱いに関する誓約を含める際に活用
業務委託契約書テンプレート 業務委託先(フリーランス・外注)がカスハラ被害を受けた場合の対応条項整備に
始末書テンプレート カスハラ対応で問題が発生した場合や、従業員側に対応上の問題があった場合に使用

よくある質問

カスタマーハラスメント(カスハラ)とは何ですか?
カスタマーハラスメント(カスハラ)とは、顧客・取引先・利用者等による言動のうち、手段・態様が社会通念上相当な範囲を超え、従業員の就業環境が害されるものです(厚生労働省指針)。具体例として、暴言・侮辱・脅迫・長時間クレーム・不当な金銭要求・差別的言動・SNSへの虚偽投稿・拡散などが挙げられます。正当な苦情・クレームはカスハラに含みません。
2026年のカスハラ対策義務化とはどのような内容ですか?
労働施策総合推進法の改正(令和7年6月11日公布・令和8年10月1日施行予定)により、すべての事業主にカスタマーハラスメント防止の措置義務が課されます。義務内容は厚生労働省指針に基づく5項目で、①方針の明確化・周知、②相談窓口の設置、③事後対応の実施、④抑止措置の整備、⑤相談者のプライバシー保護です。違反した事業主は報告徴求・助言・指導・勧告・公表の対象となります。なお施行日・詳細は政令指定のため、厚生労働省公式サイトで必ず最新情報を確認してください。
カスハラ対策は中小企業にも義務がありますか?
はい。従業員を1人でも雇用しているすべての事業主が対象です。中小企業・小規模事業者を含め、企業規模による適用猶予措置は設けられていません。まずは本テンプレートを活用して対応マニュアルの整備・相談窓口の設置から着手することをお勧めします。
テンプレートのダウンロードに費用や会員登録は必要ですか?
すべて無料・会員登録不要でダウンロードできます。対応マニュアル(Word)・社内規定(Word)・相談窓口フロー(Word)・対応記録シート(Excel)・研修用スライド(PowerPoint空欄版・解説版)の6ファイルを即座にダウンロードできます。
カスハラに該当するかどうかはどのように判断しますか?
判断の基準は「社会通念上相当な範囲を超えているか」です。厚生労働省指針では、①要求内容の妥当性(正当な苦情か否か)と②手段・態様(言動の程度・継続性・場所等)を総合的に判断します。
  • 正当な苦情・クレーム → 誠実に対応(カスハラではない)
  • 侮辱・脅迫・長時間拘束・不当な金銭要求などが伴う → カスハラとして対応
判断に迷う場合は、上司または相談窓口担当者・社会保険労務士・弁護士に相談することを推奨します。
顧客からの暴言・脅迫を受けた場合、警察に通報してよいですか?
はい、暴力・脅迫・器物損壊・不退去等の刑事事案については、ためらわず警察(110番)に通報してください。事業主には従業員の安全を確保する義務があります(労働安全衛生法)。警察通報・出入り禁止・弁護士による警告書送付・損害賠償請求・刑事告訴はすべて正当な対応手段です。むしろ通報しないことで従業員のメンタルヘルス悪化・離職につながります。
カスハラ対策マニュアルを整備する際の注意点はありますか?
主な注意点は3つです。①「正当なクレームを排除しない」: カスハラ対応強化はサービス品質向上と両立できます。正当な苦情には引き続き誠実に対応する旨を明記してください。②「業種・現場に合わせてカスタマイズする」: テンプレートはあくまで雛型です。小売・飲食・医療・介護・コールセンター等によって具体的な対応手順が異なります。③「全従業員への周知・研修実施が義務要件」: マニュアルを作っただけでは不十分です。研修を実施し、理解・署名確認まで行うことが推奨されます。
就業規則の別規定として整備する際に注意することはありますか?
就業規則の別規定として整備する場合、以下の3点に注意してください。①就業規則の改定として労働基準監督署への届出が必要です(常時10人以上の労働者を使用する場合・労基法89条)。②過半数労働者代表(または労働組合)の意見聴取手続が必要です。③改定後は全従業員への周知義務があります(労基法106条)。詳細は社会保険労務士または弁護士にご相談ください。
研修スライドはどのように活用すればよいですか?
本テンプレートの研修スライドはPowerPoint形式のため、自社情報(会社名・相談窓口・担当者名)を記入するだけで即利用できます。活用シーンの例:
  • 全社員向け年1回のカスハラ防止研修(義務化対応)
  • 新入社員・中途採用者向けの入社時研修
  • 管理職向けの対応手順研修
  • 業種別の現場研修(小売・飲食・医療・介護等)
解説版(記入例付き)スライドを手元に置きながら、空欄版で実際に研修を行うと効果的です。

参考文献・出典

本ページの内容は以下の公的情報源に基づき作成しています(2026-05-28 確認時点)。