
- 退去届(解約通知書)テンプレートをWord/PDFで無料ダウンロードできる
- 退去届の書き方・提出期限・内容証明郵便を使うべきケースがわかる
- 退去届の全文サンプル(記入例)がそのまま確認できる
- 敷金返還拒否・原状回復費用のトラブルと対処法がわかる
- 退去届・更新拒否通知・解約合意書の違いがわかる
- 退去後の住所変更手続きチェックリスト(市役所・電気・ガス・銀行等)がわかる
退去届の書き方完全ガイド
退去届(解約通知書)は同じ書類の呼び方の違いです。どちらも賃貸借契約を終了させるための通知書として法的効力は同じです。法的根拠は 民法617条 および契約書の特約規定です。
必須記載事項6項目
- 届出日:退去届を提出する日付
- 物件名・部屋番号:正確な物件名と部屋番号
- 退去予定日:退去(明け渡し)する日
- 届出人氏名:入居者の氏名(自署)
- 連絡先:退去後の連絡先電話番号・住所
- 敷金の返還先:振込先口座情報(銀行名・支店名・口座番号)
解約通知期間の法的根拠と相場
解約通知期間は 民法617条1項 で建物賃貸借3ヶ月(土地は1年)と定められていますが、契約書の特約により短縮可能です。実務では1〜2ヶ月前が主流です。
| 解約通知期間 | 根拠 | 注意点 |
|---|---|---|
| 1ヶ月前 | 契約書の特約(実務上最多) | 単身向け物件で多い |
| 2ヶ月前 | 契約書の特約(ファミリー向け) | 契約書記載の期間が優先される |
| 3ヶ月前 | 民法617条1項(特約なき場合の法定) | 個人オーナー直接契約で適用されやすい |
| 6ヶ月前 | 契約書の特約 | 消費者契約法違反の可能性あり(要相談) |
退去届の全文サンプル(記入例)
実際にどのような文面になるか、標準的な退去届の全文サンプルを掲載します。ダウンロードしたWord/PDFの空欄部分に、ご自身の状況に合わせて記入してください。
令和7年6月10日
○○株式会社
管理担当者 様退去届(解約通知書)
下記のとおり、賃貸借契約を解約し退去いたしますので、ご通知申し上げます。
物件名・部屋番号:サンプルマンション101号室
契約者氏名:山田 太郎
解約申入日(本届出日):令和7年6月10日
退去予定日(明渡日):令和7年8月10日(契約書第○条の解約予告期間1ヶ月に基づく)
退去後の連絡先:090-XXXX-XXXX/〒000-0000 東京都○○区○○1-2-3
敷金返還先:○○銀行 ○○支店 普通 1234567 ヤマダ タロウ以上
※ 記入例です。契約書の解約予告期間・特約内容に応じて日付や項目を調整してください。短期解約・更新拒否・解約合意書など状況によって使う書類が異なる場合は、下記の「関連する書類との違い」もあわせてご確認ください。
退去届と関連する書類との違い(更新拒否通知・解約合意書)
「退去届」に似た書類として、更新拒否通知・解約合意書があります。誰が・どんな意思表示をする書類かで使い分けが必要です。
| 書類名 | 誰が誰に出すか | 使う場面 |
|---|---|---|
| 退去届(解約通知書)(本ページ) | 借主 → 貸主 | 借主が自己都合で契約期間中に解約を申し出る一般的なケース |
| 更新拒否通知 | 貸主 → 借主 または 借主 → 貸主 | 契約期間満了時に更新をしない意思を伝える。貸主から出す場合は借地借家法の正当事由・通知期間(期間満了の1年〜6ヶ月前)の規制あり |
| 解約合意書 | 貸主・借主 双方が署名 | 敷金精算額・原状回復の範囲・明渡し日など解約条件について事前に合意を取り交わす場合 |
提出方法の比較
| 提出方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 手渡し | 即時に確認でき・受取証をもらえる | 管理会社が遠い場合は手間 |
| 普通郵便 | 手軽・費用が安い | 到達証明がなく後の争いで不利になることも |
| 簡易書留 | 配達記録が残る | 受取人不在の場合は再配達が必要 |
| 内容証明郵便 | 通知内容・日付を郵便局が証明 | 費用が高め(約1,000円〜) |
提出前チェックリスト(5項目)
- 契約書の解約予告期間(1ヶ月か2ヶ月か)を再確認したか
- 短期解約違約金条項の有無・金額を確認したか
- 退去日と家賃精算期間(日割り可否)を確認したか
- 敷金返還口座(銀行名・支店名・口座番号)を正しく記載したか
- 到達証明(書留・内容証明)を残せる方法で送付するか決めたか
退去時のトラブル事例と対策
| トラブル事例 | 対策 |
|---|---|
| 敷金を全額差し引かれた | 国交省ガイドラインを提示・借主負担と貸主負担の区分を確認・少額訴訟を検討 |
| ハウスクリーニング費用を全額請求された | 通常損耗分は貸主負担の旨を主張。特約がない限り借主負担とはならない |
| 短期解約違約金を1ヶ月超で請求された | 契約書の条項を確認。高額な場合は消費者契約法違反の可能性を弁護士に相談 |
| 解約通知期間トラブル | 契約書・法定通知期間(1ヶ月)を根拠に主張。証拠として配達記録を保存 |
原状回復の費用相場と削減方法
国交省 原状回復ガイドライン では「通常損耗・経年劣化」は貸主負担、「故意・過失・善管注意義務違反」による損傷は借主負担と定めています。2020年改正民法621条で同趣旨が明文化されました。
| 工事内容 | 費用相場 | 負担区分 |
|---|---|---|
| ハウスクリーニング | 1R: ¥20,000〜 / 3LDK: ¥80,000〜 | 特約がない限り貸主負担 |
| 壁紙クロス張替え | 1㎡: ¥1,000〜¥1,500 | 故意・過失の場合のみ借主負担 |
| フローリング補修 | ¥30,000〜 | 故意・過失の場合のみ借主負担 |
| 畳の表替え | 1枚: ¥3,000〜¥8,000 | 通常損耗は貸主負担 |
| エアコンクリーニング | ¥8,000〜¥15,000 | 通常の使用汚れは貸主負担 |
退去立会い時のチェックポイント
- 入居時の写真・動画を用意して立会い前に確認する
- 立会い当日に全室の写真を撮影しておく
- 退去確認書へのサインは内容を十分に読んでから行う
- 「貸主の判断に従う」「一切の費用を負担する」等の文言には注意する
- 不明な点はその場でサインしない権利がある
退去後の住所変更手続き完全チェックリスト
退去後は速やかに住所変更手続きを行う必要があります。転居届の提出期限は引越し後14日以内(住民基本台帳法)。遅延すると5万円以下の過料が科される場合があります。
行政・公的機関の手続き(優先度高)
| 手続き | 窓口・方法 | 期限 |
|---|---|---|
| 転出届(旧住所) | 旧住所の市区町村窓口またはオンライン(マイナポータル) | 引越し前14日〜当日 |
| 転入届(新住所) | 新住所の市区町村窓口 | 引越し後14日以内 |
| 運転免許証の住所変更 | 警察署・運転免許センター | 速やかに |
| マイナンバーカードの住所変更 | 市区町村窓口(転入届と同時手続き可) | 転入届後速やかに |
| 国民年金(自営業・第1号被保険者) | 新住所の市区町村窓口 | 転入後14日以内 |
| 国民健康保険(自営業) | 新住所の市区町村窓口 | 転入後14日以内 |
ライフライン・サービスの住所変更・解約(優先度高)
| サービス | 手続き方法 | タイミング |
|---|---|---|
| 電気 | 電力会社のウェブサイト・電話 | 引越し1〜2週間前に連絡 |
| ガス | ガス会社のウェブサイト・電話 | 引越し1〜2週間前。新居開栓時は立会い必要 |
| 水道 | 各市区町村水道局 | 引越し1週間前〜当日 |
| インターネット | プロバイダのウェブサイト | 解約・転居手続きを引越し1ヶ月前から |
| NHK | NHK ウェブサイト・電話 | 引越し後速やかに |
金融・保険・その他(忘れやすい手続き)
| 手続き | 方法 | 注意点 |
|---|---|---|
| 銀行口座の住所変更 | 各銀行のネットバンキング・窓口 | 複数口座を一括で変更する |
| クレジットカードの住所変更 | 各カード会社のウェブサイト | 明細書の郵送先が変わるため忘れやすい |
| 生命保険・損害保険 | 各保険会社のウェブサイト・電話 | 住所変更しないと保険証券が届かない |
| スマートフォン(携帯) | 各キャリアのウェブサイト・店舗 | 本人確認書類が更新前の場合は注意 |
| 郵便物の転送(旧住所宛) | 日本郵便「e転居」(無料・オンライン) | 1年間無料。引越し前に登録推奨 |
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参考文献・出典
本ページの内容は以下の公的情報源に基づき作成しています(2026-07-07 確認時点)。