
このページでわかること
- 賃貸用・借用書用の2バリエーションの連帯保証人承諾書テンプレートを無料ダウンロードできる
- 実印・印鑑証明書の押印手順・必須記載事項がわかる
- 承諾後の取消可否・保証会社への切り替え方法がわかる
連帯保証人承諾書とは(いつ・なぜ必要か)
連帯保証人承諾書は、連帯保証人が自らの意志で保証責任を引き受けることを表明する書面です。賃貸借契約書や借用書に連帯保証人欄が設けられている場合でも、別途承諾書を作成することがあります。 2020年改正民法465条の2 により、個人を連帯保証人とする場合は極度額の書面明示が必須となりました。
| 利用場面 | 必要な理由 |
|---|---|
| 賃貸借契約 | 連帯保証人が契約締結に立ち会えない場合に、事前に承諾の意思を書面で確認する |
| 借用書(個人間貸借) | 金銭貸借に連帯保証人を付ける際に、保証の範囲・極度額への合意を明確にする |
| 法人の債務保証 | 代表者や取締役が個人として連帯保証する際の合意書面として使用する |
| 連帯保証人の変更時 | 新たな連帯保証人から保証の承諾を取得する際に使用する |
連帯保証人が署名・捺印した書面がない場合、後日「保証を承諾した覚えがない」とトラブルになる可能性があります。必ず書面で承諾を取得してください。
連帯保証 vs 通常の保証 vs 賃貸保証会社の比較
| 比較項目 | 連帯保証人 | 通常の保証人 | 賃貸保証会社 |
|---|---|---|---|
| 催告の抗弁権 | なし | あり(先に主債務者に請求要求) | なし |
| 検索の抗弁権 | なし | あり(主債務者の財産を先に執行要求) | なし |
| 分別の利益 | なし | あり(人数で按分) | なし |
| 極度額 | 個人は明記必須 | 個人は明記必須 | 不要(保証会社は法人) |
| 費用 | 無料(連帯保証人の負担なし) | 無料 | 家賃の50〜100%(初回) |
| 賃貸での主流 | 主流 | ほぼ使われない | 近年急増 |
連帯保証人承諾書の必須記載事項
以下の項目を漏れなく記載することで、後日のトラブルを防ぐことができます。
| 記載事項 | 内容・注意点 |
|---|---|
| 連帯保証人の氏名・住所・生年月日 | 住民票の記載どおりに正確に記載する |
| 主債務者の氏名・住所 | 保証対象となる契約の相手方の情報を記載する |
| 保証する債務の内容 | 「○年○月○日付○○契約に基づく一切の債務」等と具体的に記載する |
| 極度額 | 民法改正対応・個人が連帯保証人の場合は必須(未記載は無効) |
| 保証期間 | 賃貸の場合は「賃貸借契約が終了し、明渡しが完了するまで」等と記載 |
| 承諾日 | 実際に署名・捺印した日付を記載する |
| 連帯保証人の署名・押印 | 実印を使用し、印鑑証明書を添付することを強く推奨 |
押印手順(実印・印鑑証明書・契印)
連帯保証人承諾書への押印は、以下の手順で行います。
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 1. 実印の準備 | 市区町村に登録済みの実印を用意する(登録していない場合は事前に登録が必要) |
| 2. 印鑑証明書の取得 | 市区町村の窓口またはマイナンバーカードを使ったコンビニ交付で取得(有効期限3ヶ月以内のもの) |
| 3. 書面への署名 | 自署(自分の手で書く)が原則。ゴム印等は不可 |
| 4. 実印の押印 | 署名欄の横に実印を押す(鮮明に・ズレなく押す) |
| 5. 複数ページの場合は契印 | 各ページの境目に実印を押して、ページの差し替えを防ぐ |
| 6. 印鑑証明書の添付 | 取得した印鑑証明書をホチキス等で承諾書に添付する |
賃貸用と借用書用の記載の違い
賃貸用と借用書用では、保証する債務の内容が異なるため、記載事項も一部異なります。
| 比較項目 | 賃貸用 | 借用書用 |
|---|---|---|
| 保証する債務の内容 | 家賃・共益費・原状回復費用・損害賠償等の一切の債務 | 借入元本・利息・遅延損害金・費用 |
| 極度額の設定目安 | 家賃の12〜24ヶ月分が多い | 元本の1.5〜3倍 |
| 保証期間 | 賃貸借契約の終了・明渡し完了まで | 返済完了まで(分割の場合は最終返済日まで) |
| 更新時の扱い | 自動更新の場合は更新後も継続が一般的(承諾書の文言による) | 借用書の返済期日を起点として定める |
| 印鑑証明書の推奨度 | 強く推奨(不動産管理会社が要求することが多い) | 強く推奨(個人間でも高額の場合は必須) |
承諾書記載前の連帯保証人チェックリスト
- 主債務者(借主)の年収・職業・他の借入状況を確認したか
- 極度額の上限を理解しているか(家賃○○ヶ月分=○○万円)
- 主債務者が滞納した場合に支払い能力があるか
- 連帯保証は「催告の抗弁権なし」で即時請求されることを理解したか
- 2020年民法改正 の影響範囲を理解したか
- 事業用賃貸の場合、財産状況の事前説明を受けたか
- 取消可能な事由(詐欺・強迫・錯誤)の理解
承諾後に取り消せるか・代替手段(保証会社)
連帯保証人の承諾は、原則として一度行うと取消が難しいです。承諾前に必ず内容を確認することが重要です。
| 状況 | 取消の可否 | 対応方法 |
|---|---|---|
| 詐欺・強迫があった場合 | 取消可能 | 弁護士に相談し、取消の意思表示を内容証明で行う |
| 錯誤(重大な誤解)があった場合 | 条件付きで取消可能 | 弁護士に相談し、錯誤の内容を立証する必要あり |
| 貸主・借主が合意した場合 | 合意解除が可能 | 三者間の解除合意書を作成する |
| 保証会社への切り替え | 三者合意があれば可能 | 保証会社と審査→貸主の承諾→解除合意書の順で進める |
| 単純に「やめたい」場合 | 原則として取消不可 | 弁護士または法テラスに相談する |
連帯保証人なしで賃貸を借りる代替手段として、賃貸保証会社(Casa・全保連・オリコフォレントなど)があります。審査に通れば連帯保証人なしで契約でき、保証料は一般的に家賃の0.5〜1ヶ月分です。
関連テンプレート
実印と印鑑証明書は必ず必要?
法律上の必須要件ではありませんが、実印+印鑑証明書の添付が強く推奨されます。認印でも連帯保証契約自体は成立しますが、後日「サインしていない」「印鑑を無断で使われた」といったトラブルが起きた際に証明が困難になります。賃貸・借用書どちらの場合も実印を求めるのが実務上の標準です。
承諾書にサインしたら絶対に断れない?
署名・捺印後も、詐欺・強迫・錯誤がある場合は取消を主張できます。たとえば「借入額を偽られていた」「強制的にサインさせられた」「連帯保証の意味を説明されなかった」等の事情がある場合は、弁護士に相談することで取消が認められる可能性があります。
連帯保証人が高齢・年金生活でも有効?
連帯保証人の年齢・収入状況は契約の有効性とは直接関係しません。ただし民法改正により「個人が連帯保証人になる場合は、主債務者が財産状況を事前に説明する義務がある」とされています。収入のない高齢者を連帯保証人にする行為が民法の趣旨に反するとして、トラブルになるケースもあります。
保証会社に切り替えたい場合の手順は?
保証会社への切り替えは、貸主・借主・現連帯保証人の三者合意が必要です。手順は「①保証会社と審査→②貸主の承諾を得る→③連帯保証人解除の合意書を作成→④新たな賃貸借契約書または変更合意書を締結」の順です。連帯保証人は解除合意書の取得まで責任が続く点に注意が必要です。
承諾書の有効期限はある?
連帯保証人承諾書自体には法律上の有効期限はありません。ただし2020年民法改正で「極度額の範囲内での保証」が原則となったため、極度額を超えた保証義務は生じません。また賃貸借契約が更新される場合、更新後も連帯保証人の責任が継続するかどうかは、承諾書または契約書の文言によります。
極度額の決定はどのように行えばよい?
家賃の12〜24ヶ月分が一般的な相場です。例: 家賃8万円なら極度額96万円〜192万円。借主の信用度・物件の特性(高級物件・事業用等)によって調整します。極度額を低く設定すると借主は契約しやすくなりますが、貸主の保護が弱くなります。逆に高すぎると連帯保証人が見つからなくなるため、相場の中央値(家賃の18ヶ月分)が無難です。
主債務者の財産状況の事前説明とは?
主債務者が自己破産した場合の連帯保証人への影響は?
主債務者の自己破産では連帯保証人の責任は消滅しません。むしろ債権者は主債務者から回収できないため、連帯保証人への請求が強化されることが一般的です。極度額の範囲内で全額の支払い義務が残ります。連帯保証人自身も自己破産する場合は別途破産手続きが必要となります。
参考文献・出典
本ページの内容は以下の公的情報源に基づき作成しています(2026-05-12 確認時点)。