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重要事項説明書 雛形 宅建協会

重要事項説明書の雛形を無料ダウンロード。エクセル版は売買/賃貸/区分所有/借地/事業用の5書式を同梱し、項目ごとの確認欄(未/済/該当外)と進捗の自動集計付き。PDF版は印刷してそのまま手書きできる白紙の様式です。宅建業法35条1項の各号と施行規則の事項・IT重説の進め方・都道府県の条例の確かめ方・賃貸マンションを想定した記載例もこのページで解説します。

公開: 2026年5月7日 最終更新: 2026年10月13日 エクセルWordPDF 会員登録不要・無料
2026年10月12日 時点の情報
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重要事項説明書 雛形 宅建協会のテンプレートプレビュー
重要事項説明書 雛形 宅建協会(エクセル / Word / PDF・会員登録不要・無料DL)
このページでわかること
  • 重要事項説明書の雛形を無料ダウンロードできる(エクセル版=売買/賃貸/区分所有/借地/事業用の5書式同梱/PDF版=印刷用の白紙様式)
  • 宅建業法35条1項の各号と施行規則の事項を、号の順に整理。賃貸用と売買用の違い・都道府県の条例を確かめる方法がわかる
  • IT重説の進め方・書面を電磁的方法で提供するときの基準・実務フロー全体像がわかる
  • 賃貸マンションを想定した記載例(架空の物件データ)を下の表に掲載しており、冒頭部分の埋め方をそのまま真似できる

重要事項説明書(35条書面)は、宅建業者が、契約が成立するまでの間に、宅建士をして、事項を記載した書面を交付して説明させるものです(宅建業法35条1項)。書面には宅建士が記名します(同条5項)。売買・賃貸・区分所有・借地・事業用の5書式のエクセルとWord、売買・交換・貸借のどれにも使える白紙のPDFを無料配布し、35条1項の各号の事項を表にしています。

全宅連版と全日版の雛形の違い

日本の宅建業界には、 全宅連(ハトマーク) と 全日 という2つの団体があり、会員向けに書式を用意していることがあります。 宅建業法35条 は、書面に記載する事項を定めていますが、書面の様式までは定めていません。2団体の書式の中身はこのページでは確かめていないので、所属する協会の最新の書式で確かめてください。

比較項目全宅連(ハトマーク)全日
正式名称全国宅地建物取引業協会連合会全日本不動産協会
書面の様式についての35条1項の定め記載する事項を定めている(様式までは定めていない)同左
書式の中身の違いこのページでは確かめていません。所属する協会の最新の書式で確かめてください

35条1項は書面の様式を定めていないので、どの書式を使うかは宅建業者が決められます。所属する協会が書式を用意しているときは、その書式とこのページの雛形のどちらを使うかを、社内で決めておきましょう。

重要事項説明書 vs 37条書面(契約書)の違い

初学者が混同しやすい2つの書面の違いを整理します。重説は契約前、37条書面は契約後に交付する点が決定的に異なります。

比較項目重要事項説明書(35条書面)37条書面(契約書)
交付タイミング契約が成立するまでの間(35条1項)契約を締結したとき、遅滞なく(37条1項)
説明宅建士が書面を交付して説明する(35条1項)37条は説明を求めていない(書面の交付のみ)
記名宅建士が書面に記名する(35条5項)宅建士が書面に記名する(37条3項)
記載事項物件・権利・法令・契約条件等(35条)当事者・代金・引渡時期・移転登記等(37条)
違反時の処分業務停止・指示処分の対象業務停止・指示処分の対象

重要事項説明書の必須記載事項(宅建業法35条)

宅建業法35条1項は、宅建業者が次の事項を記載した書面を交付して説明するよう定めています。14号は国土交通省令・内閣府令で定める事項を指し、宅地・建物、売買・交換・貸借ごとに、施行規則16条の4の3が事項を振り分けています。このページの雛形は、この表の順に並べています。下の表の右端「説明が要る取引」は、各条文に書かれた条件を要約したものです。

条文説明事項説明が要る取引
1項1号登記された権利の種類・内容、登記名義人又は登記簿の表題部に記録された所有者の氏名すべて
1項2号法令に基づく制限の概要(都市計画法・建築基準法ほか、施行令3条が定めるもの)すべて(貸借は施行令3条2項・3項で範囲が変わる)
1項3号私道に関する負担建物の貸借を除く
1項4号飲用水・電気・ガスの供給と排水施設の整備状況すべて
1項5号工事完了前の物件の、完了時の形状・構造など(規則16条)工事完了前の物件
1項6号区分所有建物の、敷地に関する権利・共用部分の規約・管理に関する事項(規則16条の2)区分所有建物
1項6号の2既存の建物の、建物状況調査の実施の有無・結果と、設計図書・点検記録などの保存の状況(規則16条の2の2・16条の2の3)既存の建物(書類の保存の状況は売買・交換のみ)
1項7号代金・交換差金・借賃以外に授受される金銭の額と授受の目的すべて
1項8号契約の解除に関する事項すべて
1項9号損害賠償額の予定又は違約金に関する事項すべて
1項10号手付金等を受領しようとするときの保全措置の概要(法41条・41条の2)売買・交換
1項11号支払金・預り金を受領しようとするときの保全措置を講ずるか、講ずるときはその概要(規則16条の3・16条の4)受領するとき
1項12号代金又は交換差金に関する金銭の貸借のあっせんの内容と、成立しないときの措置売買・交換
1項13号契約不適合責任の履行に関する措置を講ずるか、講ずるときはその概要(規則16条の4の2)すべて(条文は取引の種類を限っていない。この雛形は売買用・賃貸用・区分所有用・借地用・事業用の5書式と共通様式のすべてに欄を置いている)
規則16条の4の3第1号造成宅地防災区域内にあるときは、その旨宅地・建物の売買・交換・貸借
同第2号土砂災害警戒区域内にあるときは、その旨宅地・建物の売買・交換・貸借
同第3号津波災害警戒区域内にあるときは、その旨宅地・建物の売買・交換・貸借
同第3号の2水防法施行規則11条1号の図面(市町村長が提供する水害ハザードマップ)に物件の位置が表示されているときは、その図面での所在地宅地・建物の売買・交換・貸借
同第4号建物の石綿の使用の有無の調査の結果が記録されているときは、その内容建物
同第5号昭和56年6月1日以降に新築の工事に着手したものを除く建物で、耐震診断を受けたものであるときは、その内容建物
同第6号住宅性能評価を受けた新築住宅であるときは、その旨建物の売買・交換
同第7号台所・浴室・便所その他の設備の整備の状況建物の貸借
同第8号契約期間及び契約の更新に関する事項貸借
同第9号借地借家法22条1項・38条1項、高齢者の居住の安定確保に関する法律52条1項の適用を受けるときは、その旨貸借
同第10号用途その他の利用に係る制限に関する事項貸借
同第11号敷金など、契約終了時に精算することとされている金銭の精算に関する事項貸借
同第12号管理が委託されているときは、委託を受けている者の氏名(名称)・住所(区分所有建物を除く)貸借
同第13号契約終了時における宅地の上の建物の取壊しに関する事項を定めようとするときは、その内容宅地の貸借
35条の2供託所等に関する説明(営業保証金の供託所、または保証協会の社員である旨など)相手方が宅建業者でないとき

賃貸用と売買用の記載事項の違い

賃貸用と売買用では、記載が必要な事項が異なります。主な違いを整理しました。

記載事項賃貸用売買用
代金・交換差金・借賃以外に授受される金銭(35条1項7号)敷金・礼金・保証金などがあるとき、その額と授受の目的を記載代金・交換差金以外に授受される金銭があるとき、その額と授受の目的を記載
契約期間・更新に関する事項(規則16条の4の3第8号・第9号)記載必須(定期借家などのときはその旨)対象外
手付金等の保全措置不要宅建業者が自ら売主で手付金等を受け取る場合に、措置の概要を記載(宅建業法35条1項10号)。保全が要らないのは、工事完了前の物件で代金の5%以下かつ1,000万円以下、完成物件で代金の10%以下かつ1,000万円以下の場合など(同法41条1項・41条の2第1項、同法施行令3条の5)
契約不適合責任の履行に関する措置(35条1項13号)措置を講ずるかどうか、講ずるときはその措置の概要を記載(条文は取引の種類を限っていない)措置を講ずるかどうか、講ずるときはその措置の概要を記載
金銭の貸借のあっせん(35条1項12号)対象外(代金・交換差金に関するあっせんのため)記載必須(あっせんの内容と、成立しないときの措置)
移転登記の申請の時期対象外37条書面の記載事項(37条1項5号)。35条1項の各号には入っていない

各都道府県条例の付記事項

35条1項と施行規則の事項(上の表)は全国共通です。これに加えて、都道府県や市区町村が条例・要綱で説明や書面を求めている場合があります。このページでは条例の原文を取得して確かめていないため、個別の事項は載せません。確かめる先は次のとおりです。

項目確かめ先
全国共通の事項宅建業法35条・35条の2、施行令3条、施行規則16条〜16条の4の3(e-Gov法令検索)
水害ハザードマップ条例ではなく、施行規則16条の4の3第3号の2の事項です。物件が所在する市町村の長が提供する図面(水防法施行規則11条1号)で確かめます
都道府県・市区町村の条例・要綱所属する宅建協会、宅建業の免許を受けている都道府県の担当窓口、自治体の例規集で、物件の所在地と取引の種類に当てはまるものを確かめます

配布している雛形は、全国共通の事項(上の表)で構成しています。物件の所在地に条例などの追加の定めがあるときは、雛形の特約欄・備考欄に書き足してください。

重要事項説明書 記載例(賃貸マンション・冒頭部分)

実際にどこまで具体的に書けばよいかは、項目名だけを見てもイメージしづらいものです。賃貸マンションを想定した記載例(架空の物件データ)で、冒頭部分の埋め方を確認しましょう。

記載項目記入例
物件名称サンプルマンション203号室
所在地東京都渋谷区代々木一丁目2番3号
地番代々木一丁目2番3
登記簿表示面積42.15㎡
構造鉄筋コンクリート造陸屋根3階建(区分所有建物)
着工年月平成15年6月
用途地域商業地域
建蔽率/容積率80%/400%
接道状況幅員6.0mの公道に2.5m接道
ライフライン電気(東京電力パワーグリッド)・都市ガス(東京ガス)・上水道/下水道(渋谷区公営)すべて供給済み
賃料月額98,000円(管理費8,000円別途)
敷金/礼金各賃料1ヶ月分(98,000円)
契約期間2年間(普通借家契約・更新料あり)

記載例の注記(この物件特有の落とし穴): 上記は建物(マンション)の貸借契約のため、 宅建業法35条1項3号 により私道に関する負担の説明は不要です。同号は「当該契約が建物の貸借の契約以外のものであるときは、私道に関する負担に関する事項」を記載事項としており、条文上建物の貸借契約は明示的に除外されています。同じ物件を売買として重説する場合や、宅地の賃貸借として重説する場合は、私道負担の有無を必ず記載してください。また耐震診断についても、本物件は着工年月が平成15年6月(昭和56年6月1日以降)のため記載義務の対象外ですが、判定基準は建築確認日ではなく実際の着工年月である点に注意してください。

重要事項説明書で記載漏れが起きやすい項目(実務チェックポイント)

重要事項説明の義務違反は、宅建業法上の監督処分の対象になりえます。全日本不動産協会のQ&Aは、国土交通省の「監督処分基準」が定める標準の業務停止日数を、重要事項の一部を記載しなかった場合・説明をしなかった場合などは7日〜30日、書面を交付しなかった場合は15日〜60日と紹介し、関係者の損害の発生の有無や程度によって日数が変わるとしています(出典: 全日本不動産協会 2026-10-12確認。掲載当時の内容なので、最新の基準は国土交通省で確かめてください)。次の表は、物件の現地確認だけでは分からず、外部機関への照会や現地の聞き取りが必要で、確認が抜けやすい項目の例です。

記載漏れが起きやすい項目漏れやすい理由実務での確認方法
ハザードマップの説明市町村が提供する図面を、物件ごとに取得して確かめる必要があり、後回しにしやすい重説作成の都度、物件が所在する市町村の水害ハザードマップ(洪水・雨水出水・高潮。規則16条の4の3第3号の2)を取得し、確認日を記録する。土砂災害警戒区域(第2号)・津波災害警戒区域(第3号)の指定の有無も別に確かめる
石綿(アスベスト)調査の記録調査の結果が記録されているときに、その内容を説明する決まり(規則16条の4の3第4号)のため、記録の有無の確認そのものが抜けやすい売主・管理会社に調査記録の有無を書面で照会し、回答(記録なしを含む)を重説に添付する
越境・通行権など第三者に関わる事項登記簿だけでは分からず、現地調査・近隣への聞き取りが必要現地確認チェックリストに越境・通行の項目を明示的に含め、写真で記録する
融資あっせんの条件詳細金利・保証料等の詳細を「あっせんあり」とだけ記載し、条件を省略しやすいあっせん先金融機関の条件書を取得し、金利水準まで具体的に明記する
耐震診断の有無昭和56年6月1日以降に新築の工事に着手したものは対象外(規則16条の4の3第5号)のため、築年数だけで判断しやすい建築確認日ではなく、新築の工事に着手した時期を確認する

ダブルチェックのすすめ: 上記5項目は、担当者が作成した重説案を別の宅建士が確認するダブルチェックの重点確認項目に指定しておくと、記載漏れに気づきやすくなります。契約の日に近いと差し替えが重なりやすいので、最終版を契約日の前に固める運用がおすすめです。

IT重説(オンライン重説)の進め方

テレビ会議等のシステムを用いたオンラインの重要事項説明(IT重説)は、賃貸取引では平成29年度から( 国土交通省 IT重説本格運用(平成29年度~) )、売買取引では令和3年3月30日から本格運用されています( 国土交通省 報道発表(令和3年3月30日) )。令和4年5月18日施行の改正で変わったのは、35条書面・37条書面を相手方の承諾を得て電磁的方法で提供できるようになったことです(要件はこの下の見出しにまとめています)。重要事項説明は、引き続き対面で行うこともできます。実施の手順は 国土交通省 ITを活用した重要事項説明及び書面の電子化について で確かめてください。

ステップ内容
1. 相手方の同意IT重説を行うことを相手方に説明し、同意を得る
2. 事前書面の送付重要事項説明書を事前に送付し、読み込む時間を確保する
3. 映像・音声通信の確保双方向でリアルタイムに映像・音声が確認できる環境を用意する
4. 宅建士証の提示宅建士証を画面に向けて提示し、相手方が確認できることを確かめる(35条4項)
5. 説明の実施35条書面に記載の事項を説明し、質疑応答を行う(35条1項)
6. 書面の交付宅建士が書面に記名して交付する(35条5項)。電磁的方法で提供するときは、相手方の承諾を得る(同条8項)

電磁的方法による交付の要件

IT重説とは別に、書面の交付に代えて、相手方の承諾を得て、記載すべき事項を電磁的方法(電子データ)で提供することもできます(宅建業法35条8項)。この場合、宅建業者は、宅建士に書面を交付させたものとみなされます(同項)。国土交通省は、書面の電子化を可能とする政省令が令和4年4月27日に公布され、同年5月18日から施行されたと案内しています( 国土交通省 ITを活用した重要事項説明及び書面の電子化について )。書面の交付とIT重説(説明の方法)は別の論点で、電子データでの提供とIT重説は、組み合わせても、どちらか一方だけを使っても構いません。電子データで提供するときの基準は、施行規則16条の4の8第2項が定めています。

要件内容
相手方の承諾書面の交付に代えて電磁的方法で提供するには、相手方の承諾を得る(35条8項)
改変の確認記録された記載事項について、改変が行われていないかどうかを確認できる措置を講じる(規則16条の4の8第2項2号)
出力できる提供相手方が、ファイルへの記録を出力して書面を作成できるものにする(同第1号)。形式(PDFなど)の指定は、この号の条文にはありません
宅建士の明示書面の交付に係る宅地建物取引士が明示されるものにする(同第4号)

電子データでの提供に切り替えると、郵送の手間が省け、契約直前の差し替えにも対応しやすくなります。一方で、相手方が電子データの取り扱いに不慣れな場合は、承諾取得の段階で十分に説明し、書面交付を希望する相手には従来どおり紙で対応できる体制を残しておくことが実務上のポイントです。

重要事項説明書作成の実務フロー

重要事項説明書の作成から交付までの流れは以下のとおりです。新人宅建士が最もつまずきやすいのは「物件調査」と「法令制限の確認」のステップです。

図解:重要事項説明書 作成〜交付の実務フロー(6フェーズ)
重要事項説明書の作成から交付までの実務フローを示す縦型フローチャート。1.物件調査(担当者)2.法令制限調査(担当者または宅建士)3.設備確認(担当者)4.書類作成(担当者・宅建士が最終確認)5.宅建士の記名(宅建士のみ)6.説明・交付(宅建士のみ)。6の説明・交付は対面またはIT重説のいずれかに分岐し、いずれも書面交付完了に合流する。 1〜4は担当者(宅建士でなくても可)が対応できる。5の記名と6の説明・交付は宅建士のみが行える。6は対面またはIT重説のどちらでも実施でき、どちらも書面交付完了に合流する。 担当者も対応可宅建士のみ① 物件調査登記簿・公図・測量図(担当者)② 法令制限調査用途地域・建築確認(担当者/宅建士)③ 設備確認ライフライン・設備状況(担当者)④ 書類作成雛形記入・特約追記(宅建士が最終確認)⑤ 宅建士の記名内容確認・記名は宅建士のみ⑥ 説明・交付35条書面を説明(宅建士のみ)対面対面で説明IT重説映像・音声で説明書面交付完了重要事項説明の効力発生
1〜4は担当者も対応可、5・6は宅建士のみが行えます(宅建業法35条)。
フェーズ作業内容担当
1. 物件調査登記簿謄本・公図・測量図の取得・確認担当者(宅建士でなくても可)
2. 法令制限調査都市計画・用途地域・建築確認の確認担当者または宅建士
3. 設備確認ライフライン・設備の状況確認担当者
4. 書類作成雛形への記入・特約の追記担当者(宅建士が最終確認)
5. 宅建士の記名内容確認・宅建士の記名宅建士のみ
6. 説明・交付対面またはIT重説で説明・書面交付宅建士のみ

関連テンプレート

全宅連と全日どちらの雛形を使うべき?
所属している協会が書式を用意しているなら、その書式を基本にするのが分かりやすいです。全宅連(全国宅地建物取引業協会連合会)はハトマークで識別できます。宅建業法35条1項は書面に記載する事項を定めていて、書面の様式までは定めていません。どの書式を使うときも、35条1項の各号と施行規則の事項が書かれているか、このページの表で照らして確かめてください。
重要事項説明書は宅建士しか作れない?
作成(記入・準備)は宅建士でなくてもできますが、説明と記名は宅建士のみが行えます。事務スタッフが下書きを作り、宅建士が内容を確認・記名するという実務フローが一般的です。
都道府県によって書式が違う?
35条1項と施行規則の事項は全国共通です。条例などで追加の定めがある地域があるかは、このページでは確かめていません。物件の所在地に追加の定めがあるときは、雛形の特約欄・備考欄に書き足してください。確かめる先は、このページの「各都道府県条例の付記事項」の表にまとめています。
雛形を勝手に改変してもいい?
宅建業法に定める事項を削除しない範囲であれば、追記・特約の付加はできます。35条1項の事項を記載して説明しなかったときは、業務停止の処分の対象になりえます(宅建業法65条2項2号は、35条1項から3項までの規定に違反したときを挙げています)。改変した場合は必ず宅建士が内容を確認してください。
電子署名での重要事項説明書は有効?
書面の交付に代えて、相手方の承諾を得て、記載すべき事項を電磁的方法で提供できます(宅建業法35条8項)。この場合、宅建業者は宅建士に書面を交付させたものとみなされます。電磁的方法で提供するときは、記録された記載事項に改変が行われていないかどうかを確認できる措置を講じることなどの基準があります(施行規則16条の4の8第2項)。
雛形の保管期間と廃棄方法は?
重要事項説明書の控えそのものの保存期間を定めた宅建業法・同法施行規則の規定はありません。宅建業者に保存義務があるのは法49条に基づく取引の帳簿(同法施行規則18条3項)で、各事業年度末に閉鎖した後5年間(自ら売主となる新築住宅に係るものは10年間)保存しなければなりません。重要事項説明書の控え自体も、トラブル時の証拠として保管しておくことを推奨します。電子保存の場合は改ざん防止措置とバックアップが望ましいです。廃棄時は個人情報を含むため、シュレッダー処理または証明書付きの溶解処理を推奨します。
重説書類で記載漏れがあった場合の処分は?
記載漏れ(35条1項の事項の記載・説明の違反)は、指示処分、1年以内の業務停止、情状が特に重いときは免許取消処分の対象になりえます(宅建業法65条・66条1項9号)。全日本不動産協会のQ&Aは、国土交通省の「監督処分基準」の標準の業務停止日数を、重要事項の一部を記載しなかった場合や説明をしなかった場合は7日〜30日、書面を交付しなかった場合は15日〜60日と紹介しています(掲載当時の内容です。最新の基準は国土交通省で確かめてください。出典: 全日本不動産協会 2026-10-12確認)。確認が抜けやすい項目と確認の方法は、このページの「記載漏れが起きやすい項目」の表にまとめています。チェックリストの徹底使用と、別の宅建士によるダブルチェックをおすすめします。

参考文献・出典

本ページの内容は以下の情報源に基づき作成しています(2026-10-12 確認時点)。

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