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医療業務委託契約書テンプレート

医療業務委託契約書テンプレートを完全無料・会員登録不要でダウンロード。非常勤医師(アルバイト)・読影委託・在宅医療の3形態に対応。医師法・医療法・労基法(医師の働き方改革2024年版)準拠、診療科目別単価表・応召義務・オンコール対応条項・医師賠償責任保険条項付きのWord版。

最終更新: 2026年5月12日 Word 会員登録不要・無料
2026年5月11日 時点の情報
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テンプレート(空欄・編集可能)

医療業務委託契約書テンプレートのプレビュー
非常勤医師・読影委託・在宅医療の3形態・診療科目別単価表付き

医療業務委託の3形態

医療機関が医師に業務を委託する場合、大きく3つの形態があります。それぞれ法的位置付け・報酬体系・責任分担が異なるため、契約書を作成する前に形態を正確に把握してください。

非常勤医師(アルバイト)

週1〜2日・特定曜日のみ外来診療を担当する形態です。実態が雇用に近ければ労働契約(雇用契約)、裁量が大きく指揮命令がなければ業務委託(準委任)として取り扱います。

  • 報酬形式: 日給制(一般相場: 5万〜20万円/日)または時給制
  • 診療科目による差: 内科・外科は5万〜12万円/日、産婦人科・麻酔科は12万〜25万円/日が目安
  • 源泉徴収: 個人医師への報酬は所得税法204条1項2号により10.21%源泉徴収が必要
  • 医師の働き方改革(2024年4月施行): 非常勤でも通算労働時間の管理が義務化。A水準(年960時間)遵守が原則

読影委託(画像診断アウトソース)

CT・MRI・X線画像の読影を外部の放射線科専門医や読影センターに委託する形態です。医師不足が深刻な地域病院・クリニックで普及が進んでいます。

  • 報酬形式: 件数単価制(X線: 300〜500円/件、CT: 1,000〜3,000円/件、MRI: 1,500〜3,500円/件)
  • AI読影連携: AIによる1次読影 + 専門医による最終判断の2段階方式が普及中。AI使用許諾・データ利用権を契約書に明記
  • 納期: 通常24〜72時間、緊急対応: 1〜3時間を目安に契約書に明記
  • 最終診断責任: 読影レポートは参考所見であり、最終診断責任は主治医にある旨を明記

在宅医療(訪問診療委託)

医師を有する法人または個人開業医が、別の医療機関の在宅医療業務を受託する形態です。患者宅・介護施設への訪問診療・往診を担当します。

  • 報酬形式: 月額固定制または訪問件数単価制(1件8,000〜20,000円が目安)
  • 担当エリア: 訪問可能圏(半径16km以内が診療報酬算定要件)を契約書に明記
  • 24時間対応: 在宅療養支援診療所・病院の要件を満たすために24時間対応が必要な場合、オンコール体制と手当を契約書で規定
  • 応召義務(医師法19条): 業務委託契約の有無にかかわらず医師個人に課される。担当範囲を契約書で明確化することで正当事由の証拠になる

雇用契約 vs 業務委託(医師の特殊性)

医師の労働契約・業務委託契約は、一般的なフリーランスと異なる医師法上の義務・医療法上の施設要件・医師の働き方改革が絡み合います。

項目 雇用契約(労働契約) 業務委託契約(準委任)
法的根拠 労働基準法・労働契約法 民法656条(準委任)
指揮命令 病院からの指示に従う義務 医師の裁量で診療方法を決定
時間外労働 36協定・医師の働き方改革の上限規制適用 労基法適用外(ただし医師の働き方改革の趣旨に配慮)
社会保険 健保・厚生年金・雇用保険加入義務 国民健康保険・国民年金(医師個人が加入)
使用者責任 病院が民法715条の使用者責任を負う 原則として医師個人が責任を負う
源泉徴収 給与所得として源泉徴収(甲欄・乙欄) 報酬として源泉徴収(10.21%)
偽装請負リスク なし 実態が雇用なら偽装請負(労基法違反)

医療法による施設基準の影響

医療法は医療機関の開設・管理・人員配置に厳格な基準を定めており、業務委託でも遵守が求められます。

要件 医療法条項 業務委託への影響
管理者(院長)の常駐 医療法15条 委託医師が管理者になることはできない(例外あり)
宿直医師の確保 医療法施行規則49条 委託医師を宿直医としてカウント可(実態要件あり)
標榜診療科と従事医師 医療法6条の6 標榜診療科に対応する専門医の確保義務
医療広告規制 医療法6条の5 委託医師を「専属医師」として広告することは原則不可

在宅療養支援診療所・病院(診療報酬算定のために重要)の施設基準では、24時間対応体制と連携医療機関の確保が必要です。業務委託で在宅医療を担う場合、これらの要件を満たすよう契約書で役割分担を明確化してください。

医療事故時の責任分担(使用者責任 vs 自己責任)

医療事故が発生した場合の責任の帰属は、雇用関係の有無・指揮命令の実態・契約書の記載によって大きく異なります。

  • 雇用医師の場合: 病院が使用者責任(民法715条)を負う。患者は病院に直接損害賠償請求できる
  • 業務委託医師の場合: 原則として医師個人が不法行為責任(民法709条)を負う。病院の責任は施設管理上の過失がある場合に限定される
  • 注意: 実態が雇用であれば業務委託契約でも使用者責任が認められる判例あり(最高裁昭和45年2月26日)
事故類型 主たる責任者 病院の連帯責任リスク
診断ミス(業務委託医師) 委託医師個人 低(ただし指揮命令実態がある場合は高)
手術事故(業務委託医師) 委託医師個人 施設・器具の管理瑕疵があれば高
読影エラー(読影委託) 読影医・読影センター 主治医が最終確認を怠った場合は高
薬剤投与ミス(在宅医療委託) 委託医師個人 処方指示が病院側にある場合は高

対策として: 委託医師に医師賠償責任保険(日本医師会または民間損保)への加入を義務付け、加入証券の写しを契約書附属書類として保管してください。

診療科目別の単価設定

非常勤医師の報酬単価は診療科目・地域・施設規模によって大きく異なります。以下は2025年現在の市場相場の目安です(求人サイト公開情報をもとにした参考値であり、保証するものではありません)。

内科/外科/小児科/産婦人科 等

診療科目 日給相場(外来) 時給換算(目安) 需給状況
内科(一般外来) 5万〜10万円 1.5万〜2.5万円 需要高・供給安定
小児科 6万〜12万円 1.5万〜3万円 都市部は供給不足
外科(一般手術含む) 8万〜15万円 2万〜4万円 術式・技術により差大
産婦人科 12万〜25万円 3万〜6万円 全国的に不足・高単価
精神科・心療内科 5万〜10万円 1.5万〜2.5万円 需要増・供給は地域差
麻酔科 12万〜30万円 3万〜8万円 全国的に不足・最高単価
放射線科(読影専任) 8万〜20万円 2万〜5万円 読影委託件数制も多い
救急科・集中治療 10万〜20万円 2.5万〜5万円 緊急対応手当が加算
皮膚科・眼科・耳鼻科 5万〜10万円 1.5万〜2.5万円 クリニック系需要多

※上記は非常勤外来診療(4〜8時間)の日給目安です。手術・宿直・オンコールは別途加算が一般的です。

※最新・正確な単価は各医師求人サービスまたは病院の人事担当にご確認ください。

オンコール・救急対応の取扱い

オンコール(on-call)は「呼び出し待機状態」であり、業務委託契約で規定する際には以下の点を明確にする必要があります。

  • 待機手当(拘束料): 実際の呼び出し有無にかかわらず支払う固定報酬。相場: 1〜3万円/夜
  • 実働手当(呼び出し料): 実際に診察・処置を行った場合の加算。相場: 1〜3万円/回 + 診療時間分の時間給
  • 待機範囲: 呼び出しから到着までの許容時間(例: 30分以内に対応可能な範囲)を契約書に明記
  • 対象期間: 週何回・月何回のオンコール義務か、年間上限回数を設定
  • 除外事由: 学会出席・慶弔・自身の疾病時の免除条件を明記
  • 代替者の確保: オンコール免除時の代替医師の手配責任(病院側 vs 委託医師)
項目 雇用関係(労基法適用) 業務委託(労基法適用外)
待機時間の労働時間扱い 一定の拘束があれば労働時間(最高裁判例) 原則として労働時間の概念なし
深夜割増(22時〜5時) 25%増が義務 契約で任意設定
休日手当 法定休日は35%増 契約で任意設定

業界特化条項のNG/OK比較

医療業務委託契約書で問題になりやすい条項の記載例を整理します。

条項 NG例(問題あり) OK例(推奨)
応召義務 「委託期間中は一切の診療要請を拒否しないものとする」 「医師法19条の応召義務を尊重するが、担当外エリア・時間外の診療要請は乙の判断による」
競業禁止 「本契約終了後5年間、半径50km以内での医療行為を禁止する」 「本契約終了後1年間、甲の患者情報を利用した勧誘を禁止する」(地域・業種の過度な制限は無効リスク)
医師賠償責任 「診療に起因するすべての損害賠償を乙(医師)が無制限に負担する」 「乙の故意・重大な過失による損害について、年間委託料を上限として賠償する」
カルテ記載 「カルテの記載・管理はすべて甲(病院)の指示に従う」(偽装請負リスク) 「乙は医師法24条に基づき必要事項をカルテに記載し、甲のシステムに入力する」
患者情報 (患者情報の取扱いに関する条項なし) 「患者情報は個人情報保護法・医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス(厚労省)に従い管理する」
AI読影 (AI使用の記載なし) 「乙はAI読影システムを使用できるが、読影レポートはすべて乙の医師が確認し署名する」

よくある質問

非常勤医師との契約は雇用契約と業務委託契約、どちらが適切ですか?
勤務実態によって判断が異なります。週1〜2日・指定診療日のみ出勤・診療科の裁量が大きい場合は業務委託(準委任)で問題ないケースが多いです。ただし、院長や科長の指揮命令のもとで固定シフトを組み、残業・宿直を命じられる実態があれば雇用契約が適切です。労働基準監督署は実態で判断するため、形式的な業務委託契約だけでは偽装請負とみなされるリスクがあります。
非常勤医師に時間外労働(残業・宿直)を依頼できますか?
業務委託契約では、労働基準法の時間外規定(36協定等)は適用されません。ただし、医師の働き方改革(2024年4月施行)により、常勤・非常勤を問わず医師の時間外・休日労働に上限規制が適用されています(水準A: 年960時間、連携B・B水準: 年1,860時間等)。業務委託でも実質的な労働時間管理が求められるため、契約書に月あたりの診療時間上限を明記することを推奨します。
読影委託(放射線科アウトソース)の契約書で注意すべき点は何ですか?
読影レポートの著作権・所有権、AIシステムの使用許諾範囲、誤診時の責任分担の3点が特に重要です。読影結果を受け取る病院側は「最終診断責任は主治医にある」旨を契約書に明記し、委託先(読影医・読影センター)との責任範囲を明確化してください。また、上、読影センターが医療機関でない場合は医療法上の制約があることも確認が必要です。
在宅医療(訪問診療)の業務委託で応召義務(医師法19条)はどうなりますか?
応召義務(医師法19条)は医師個人に課される公法上の義務であり、業務委託契約の内容にかかわらず消滅しません。ただし、厚生労働省の通達(令和2年12月25日)では「診療を行う正当な事由」があれば拒否できるとされており、業務委託契約で定める担当患者の範囲・訪問可能エリア・夜間対応の有無は正当事由の判断材料になります。担当エリア・対象疾患・24時間対応の範囲を契約書に明記することで紛争を防止できます。
診療科目によって単価が異なるのはなぜですか?
診療リスク・専門性・需給バランスの差が主な理由です。産婦人科・外科・救急は訴訟リスクが高く、麻酔科・放射線科・病理は専門医数が少ないため単価が高くなる傾向があります。内科・小児科は需要が多い一方、供給も比較的安定しています。一般相場は内科・外科: 時給1.5万〜3万円、産婦人科: 時給3万〜6万円、麻酔科: 時給3万〜8万円、読影: 1件300〜3,000円程度です(地域・施設規模により変動)。
オンコール手当の計算方法を教えてください。
オンコール手当には「待機料(拘束料)」と「実働料(呼び出し時の診察料)」の2段階設定が一般的です。待機中の移動制限・飲酒制限等の拘束度合いに応じて待機料を設定し、実際に呼び出しがあった場合は別途実働料を加算します。相場: 待機料1〜3万円/夜、実働料1〜3万円/回。ただし、オンコール中に実際の勤務が発生する場合、雇用関係にある医師には労基法の時間外割増賃金が適用される点に注意が必要です。
医療事故が発生した場合、委託先医師と病院のどちらに責任がありますか?
業務委託契約の場合、原則として診療行為を実施した医師個人に責任が帰属します(民法709条・不法行為責任)。病院側は「使用者責任(民法715条)」を問われる可能性が低くなりますが、施設管理上の過失がある場合は責任を負うことがあります。契約書に「診療行為に起因する損害賠償責任は乙(医師)が負う」旨を明記し、委託先医師が医師賠償責任保険に加入していることを確認することを強く推奨します。
宿直医師1名要件(医療法)の遵守のため、業務委託医師をカウントできますか?
医療法施行規則第49条の宿直義務は、勤務実態に基づいて判断されます。業務委託医師でも、実際に当該施設に宿直勤務として従事していれば宿直医師としてカウントできる場合があります。ただし、都道府県の医療監視(立入検査)では、労働者性の実態や宿直の品質も確認されます。詳細はおよび都道府県窓口にご確認ください。
業務委託医師に源泉徴収は必要ですか?
医師は所得税法204条1項2号の「診療報酬」に該当し、個人への支払いには源泉徴収義務があります。支払額100万円以下: 10.21%、超過分: 20.42%を翌月10日までに納付してください。法人医師派遣会社への支払いは原則として源泉徴収不要です。また、2023年10月以降のインボイス制度では、個人医師が適格請求書発行事業者に登録しているか確認し、登録番号を契約書・請求書に記載することが重要です。
読影AIを使った読影業務を委託する場合、特別な契約条項は必要ですか?
AI読影システムの使用許諾・データ利用権・誤診時の責任分担・AIの精度保証に関する条項を追加することを推奨します。具体的には: ①患者データのAI学習利用の可否(個人情報保護法・GDPR対応)、②AI出力結果の最終確認義務(必ず医師が最終判断することを明記)、③AI読影システムの管理・バージョンアップ責任の所在、④AI起因の誤診時の免責範囲(現状、読影医の善管注意義務は免除されない)。これらを契約書で明確化することが、トラブル防止に不可欠です。
医師賠償責任保険の加入証明を契約書に盛り込む方法を教えてください。
「甲(委託先医師)は、本業務開始前に医師賠償責任保険(補償額〇〇万円以上)に加入し、乙(病院)の求めに応じて証券の写しを提出するものとする」という条項を契約書に設けてください。保険の種類: 日本医師会医師賠償責任保険(日医会員のみ)・民間損保各社。保険証券には被保険者名・補償額・有効期間が記載されており、年更新の場合は毎年提出を義務付けることを推奨します。保険未加入の医師に診療委託する場合は、病院側が医師賠償責任保険に加入するか否かを事前に検討してください。

参考文献・出典

本ページの内容は以下の公的情報源に基づき作成しています(2026-05-12 確認時点)。