労働・HR

変形労働時間制 労使協定書(1ヶ月単位・1年単位)

変形労働時間制の労使協定書(1ヶ月単位・1年単位)を完全無料・会員登録不要で即ダウンロード。届出様式・限度基準の自動判定チェック表つき。

公開: 2026年9月4日 最終更新: 2026年9月4日 WordPDFExcel 会員登録不要・無料
2026年9月3日 時点の情報
労働基準法 第32条の2・第32条の4(e-Gov法令検索)
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146種類のテンプレートを掲載中
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変形労働時間制 労使協定書(1ヶ月単位・1年単位)のテンプレートプレビュー
変形労働時間制 労使協定書(1ヶ月単位・1年単位)(Word / PDF / Excel・会員登録不要・無料DL)
このページでわかること
  • 変形労働時間制の労使協定書(1ヶ月単位・1年単位の2種類)をWord・PDFで無料ダウンロードできる
  • 協定の締結だけでは足りず、所轄労働基準監督署長への届出(様式第三号の二/様式第四号)が必要なこと
  • 1ヶ月単位と1年単位で異なる要件(1年単位のみ必須の年間労働日数280日等の限度基準)
  • 限度基準を自動判定するExcelチェック表の使い方

変形労働時間制とは

変形労働時間制は、一定の期間を平均して1週間当たりの労働時間が法定労働時間(40時間)を超えなければ、特定の週や特定の日に法定労働時間を超えて労働させても、その部分を時間外労働として扱わなくてよいとする制度です。月末や決算期、季節によって業務量に波がある会社が、繁忙期に労働時間を長く、閑散期に短く配分することで、実態に合った働き方を実現できます。

変形労働時間制を採用しても、あらかじめ定めた労働時間を超えて働かせた場合や、対象期間を平均して週40時間を超えた場合には、通常どおり割増賃金の支払いが必要です。「残業代を払わなくてよくなる制度」という誤解は禁物です。

1ヶ月単位と1年単位、まず何が違うか

比較項目1ヶ月単位(労基法32条の2)1年単位(労基法32条の4)
定め方労使協定 または 就業規則その他これに準ずるもの労使協定のみ(就業規則単独では不可)
対象期間1箇月以内1箇月を超え1年以内
年間労働日数の上限特に定めなし対象期間3箇月超の場合、年280日
1日・1週の労働時間の上限特に定めなし1日10時間・1週52時間
連続労働日数の上限特に定めなし原則6日(特定期間は実務上12日が目安)
届出(協定で定めた場合)様式第三号の二様式第四号

月内・週内の繁閑だけに対応したいなら1ヶ月単位、季節や年間行事に応じた繁閑まで対応したいなら1年単位、というのが選び方の目安です。

1ヶ月単位の変形労働時間制(労基法32条の2)

労働基準法第32条の2第1項 は、労使協定または「就業規則その他これに準ずるもの」により、1箇月以内の一定期間を平均し週40時間を超えない定めをしたときは、特定された週・日において法定労働時間を超えて労働させることができるとしています。

ポイントは、就業規則だけでも定められるという点です。常時10人以上の労働者を使用する事業場は、就業規則にこの定めを置いて労基署へ届け出れば、それで足ります。一方、労使協定(本テンプレートのような書面協定)で定めた場合は、就業規則の届出とは別に、協定そのものを届け出る義務が生じます(同条2項)。届出は 労働基準法施行規則第12条の2の2第2項 により、様式第三号の二で所轄労働基準監督署長に対して行います。

1年単位の変形労働時間制(労基法32条の4)

労働基準法第32条の4第1項 は、必ず労働者の過半数代表者等との書面による協定によって定めるものと規定しており、就業規則のみでの代替は認められていません。協定には、対象労働者の範囲・対象期間(1箇月を超え1年以内)・特定期間・対象期間における労働日及び労働日ごとの労働時間の4項目を必ず定める必要があります。

1年単位だけに課される4つの限度基準

1年単位は、長期にわたり労働時間を偏らせられる制度であるため、 労働基準法施行規則第12条の4 が次の追加の限度基準を定めています。

限度基準内容根拠
年間労働日数対象期間が3箇月を超える場合、1年当たり280日以内施行規則12条の4第3項
1日・1週間の労働時間1日10時間、1週間52時間以内施行規則12条の4第4項
週48時間超の週の連続対象期間3箇月超の場合、週48時間を超える週が連続3週以下施行規則12条の4第4項
連続労働日数原則6日以内。特定期間は「1週間に1日の休日が確保できる日数」(実務上12日が目安)施行規則12条の4第5項

締結した協定は、 労働基準法施行規則第12条の4第6項 により、様式第四号で所轄労働基準監督署長に届け出る必要があります。1年単位は就業規則のみでの代替ができないため、事業場の規模にかかわらず必ずこの届出が必要です。

従業員数による違い

事業場の規模1ヶ月単位(就業規則で定めた場合)1ヶ月単位(労使協定で定めた場合)1年単位
常時10人未満就業規則の届出義務なし(周知で足りる)様式第三号の二の届出が必要様式第四号の届出が必要
常時10人以上就業規則の届出が必要就業規則の届出+様式第三号の二の届出が必要様式第四号の届出が必要

届出を怠るとどうなるか

届出義務違反は労働基準法違反にあたり、労働基準監督署の是正勧告の対象になるほか、罰則(30万円以下の罰金、労基法120条)の対象にもなり得ます。実務上さらに深刻なのは、届出の有無が争われた場合、変形労働時間制の適用自体が無効と判断され、対象期間全体について週40時間を超えた部分の割増賃金を遡って支払うよう命じられるリスクがあることです。協定を締結したら、速やかに届け出る運用を徹底してください。

Excelチェック表の使い方(1年単位専用)

本テンプレートに同梱のExcel「限度基準チェック表」は、月別の労働日数を入力すると年間合計を自動計算し、280日以内かどうかを自動判定します。あわせて1日・1週間の最長労働時間、連続労働日数(通常期間・特定期間)を入力すると、それぞれ施行規則12条の4の基準に照らして「範囲内」「超過」を自動表示します。あくまでセルフチェック用の簡易ツールであり、週48時間超の週の連続性など判定が複雑な項目は含まれていないため、最終的な適合可否は社会保険労務士等の専門家にご確認ください。

1ヶ月単位と1年単位、どちらを選べばよいですか?
業務の繁閑パターンで選ぶのが基本です。月内・週内の繁閑(月末月初が忙しい等)に対応したいだけなら1ヶ月単位(労基法32条の2)で足ります。就業規則のみでも定められ、労使協定を結ばなければ届出も不要です。季節や年間行事に応じた繁閑(夏季・年末が忙しい等)まで対応したい場合は1年単位(労基法32条の4)が必要ですが、必ず労使協定によらなければならず、年間労働日数280日等の追加の限度基準も守る必要があるため、制度設計のハードルは1年単位の方が高くなります。
変形労働時間制を採用すれば残業代を払わなくてよくなりますか?
いいえ、そうではありません。変形労働時間制は「特定の週・日に法定労働時間を超えて労働させても、その時点では時間外労働にならない」という所定労働時間の配置に関するルールです。あらかじめ定めた労働時間(協定・就業規則・年間カレンダー等)を超えて労働させた場合や、対象期間を平均して週40時間を超えた場合は、通常どおり割増賃金の支払いが必要です。「変形労働時間制=残業代削減の制度」という理解は誤りで、労働基準監督署の是正勧告事例でも多い誤解です。
労使協定を締結しても、労基署に届け出なければ効力は発生しませんか?
1年単位(労基法32条の4)は、届出をしていなくても私法上の効力(協定に基づき変形労働時間制を実施できる効力)自体は協定の締結によって生じるという考え方が一般的ですが、届出は法律上の義務であり、怠ると労働基準法違反として是正勧告や罰則(30万円以下の罰金、労基法120条)の対象になり得ます。1ヶ月単位で労使協定により定めた場合も同様です。届出をしていないことが発覚した場合、変形労働時間制の適用自体が無効と判断され、遡って割増賃金の支払いを命じられるリスクもあるため、締結したら速やかに届け出てください。
従業員10人未満の会社でも届出は必要ですか?
1年単位は事業場の規模にかかわらず、必ず労使協定によって定め、様式第四号で届け出る必要があります。就業規則の作成・届出義務(常時10人以上)とは別の届出義務なので、10人未満の会社でも省略できません。一方、1ヶ月単位を労使協定ではなく「就業規則に準ずるもの」で定めた場合は、労働基準法施行規則第12条1項により、10人未満の事業場では労働者への周知で足り、様式第三号の二の届出は不要です。
協定の有効期間中に対象労働者や勤務パターンを変更したい場合はどうすればよいですか?
対象労働者の範囲や対象期間中の労働日・労働時間の定めを変更する場合は、原則として協定を締結し直し、再度所轄労働基準監督署長へ届け出る必要があります。特に1年単位の変形労働時間制では、対象期間を1箇月以上の区分に分けて定めている場合、最初の期間を除く各期間の労働日・総労働時間は、各期間の初日の少なくとも30日前に、労働者の過半数を代表する者の同意を得て確定させる必要があります(労基法32条の4第2項)。変更のたびに手続きが発生する点を踏まえ、年間カレンダーはできるだけ実態に近い形であらかじめ確定させておくことをおすすめします。

参考文献・出典

本ページの内容は以下の公的情報源に基づき作成しています(2026-09-04 確認時点)。