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原価計算エクセル・原価管理表テンプレート

工事・案件・製品ごとに、材料費・労務費・外注費・経費を1行ずつ入れると、予定原価との差・粗利・粗利率が自動で出る原価計算エクセルです。労務費は時間(日数)×単価。月別の集計と、1件を1枚にまとめる案件カードつき。飲食店のメニュー原価率を出すレシピのシートも同じファイルに入れました。会員登録は要りません。

公開: 2026年10月3日 最終更新: 2026年10月3日 エクセルPDF 会員登録不要・無料
2026年10月3日 時点の情報
中小企業庁 採算可視化に関する調査報告書(2025年3月21日・中小企業が把握している原価の種類と集計の方法。2026-10-03確認)
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原価計算エクセル・原価管理表テンプレートのテンプレートプレビュー
原価計算エクセル・原価管理表テンプレート(エクセル / PDF・会員登録不要・無料DL)
このページでわかること
  • 原価計算・原価管理のエクセル(10シート)と印刷用PDFを無料でダウンロードできる(会員登録不要)
  • 予定原価・実際原価・差異・消化率・粗利率・原価率の計算式と、記入例(架空の工務店の7件の工事)での読み方
  • 建設業で工事ごとに使うとき(実行予算・4つの費目・人工出しの扱い)と、飲食店でメニューの原価率を出すとき(歩留まり・仕込み量)
  • 中小企業庁の調査で、中小企業がどの原価を・何で集計しているか
  • 予実管理表・棚卸表・見積書・工事見積書・作業月報・出面表との違い

原価計算エクセルのダウンロード(無料・エクセルとPDF)

配っているファイルは4つです。数字を入れて自動で計算するならエクセル、現場や厨房で手書きするなら印刷用PDFを使います。

ファイル中身使う場面
エクセル(空欄)使い方・設定・案件・原価明細・案件別集計・案件カード・月別集計・食材の単価・メニュー原価率・レシピの10シート自社の案件やメニューを入れて使う
エクセル(記入例)架空の「サンプル工務店株式会社」の7件の工事と、架空の「食堂サンプル」の7メニューを入れた版どこに何が出るかを先に見る
印刷用PDF(空欄)案件カード(A4縦)・原価明細(A4横・30行)・レシピ(A4縦・42行)の3ページ現場で原価を書き留める・レシピの材料を書き出す
記入例PDF案件別集計・案件カード(K-002)・月別集計・メニュー原価率の4ページ集計の仕上がりを確かめる

Word 版は作っていません。案件ごとの合計と粗利率を、表計算の関数で出しているためです。 手書きの印刷用PDFは、紙では数式が動かないので、「自動」の列を外して「金額」「原価」と書く欄にしています。

原価計算表テンプレートのシート構成(10シート)

黄色のセルに入れ、灰色のセルは数式です。案件の原価と飲食店のメニュー原価は、使うシートが分かれています。片方だけ使うなら、もう片方は空のままで構いません。

シート中身入力するもの
使い方手順・計算のしかた・建設業と飲食店での使い方・印刷・使っている関数なし
設定会社名・年度の始まり・税抜か税込か・注意ライン・店名・目標原価率と、労務費の単価表(20人)最初に1回
案件案件番号・案件名・取引先・状態(見積中/進行中/完了/中止)・完了日・受注金額・予定原価(4つの費目)。予定原価の計・予定粗利・予定粗利率は自動案件ごとに1行(100件まで)
原価明細日付・案件番号・費目・内容・数量・単位・単価・金額。案件名と金額は自動で、入れ方に問題がある行は確認の列に理由が出る使った原価を1件1行(1,500行まで)
案件別集計案件ごとの予定原価・実際原価・差異・消化率・判定・見込み原価・粗利・粗利率と、費目ごとの差異。上に全案件・状態別の合計なし
案件カード選んだ1件の費目ごとの予定と実際・粗利・明細40行を A4縦1枚に案件番号を1つ選ぶ
月別集計月ごとの原価(費目別)と、その月に完了した案件の受注金額・原価・粗利・粗利率。費目を積み上げた棒グラフなし
食材の単価仕入価格・仕入量・歩留まりから、1g・1ml・1個あたりの原価食材ごとに1行(200まで)
メニュー原価率メニューごとの1皿の原価・原価率・1皿の粗利・目標との比較。月の出数を入れると売上と原価メニュー名・売価・何人前・月の出数(100まで)
レシピメニューごとの材料と使用量。単位と原価は自動材料を1行ずつ(600行まで)

エクセルで原価管理表を使う手順(設定→案件→原価明細→集計)

  1. 設定: 会社名と年度の始まり(3月決算なら「4月から」)を入れます。月別集計の12か月は、ここから並びます。受注金額と原価は、税抜か税込のどちらかにそろえます
  2. 労務費の単価: 作業者や職種ごとに、単位(時間か日)と単価を入れます。時間で管理する人は、月の人件費と月の労働時間を入れると、割り算した単価(円未満は四捨五入)が使われます
  3. 案件: 案件番号(K-001 のような英数字とハイフン)・案件名・受注金額と、予定原価を4つの費目に分けて入れます。見積の段階なら状態を「見積中」にして、受注金額の欄に見積額を入れます
  4. 原価明細: 請求書・レシート・日報を見ながら、1件1行で入れます。案件番号と費目は一覧から選びます。金額は「数量×単価」で出すか、金額の欄に直接入れます
  5. 労務費の行: 内容に作業者名(設定シートと同じ書き方)、数量に時間か日数を入れ、単価は空けます。設定シートの単価が使われます
  6. 完了したら: 案件シートの状態を「完了」にして、完了日を入れます。完了日の月に、その案件の粗利が月別集計に入ります

確認の列と「集計に入っていない金額」

原価明細で、案件シートに無い番号を入れた行や、費目を打ち間違えた行は、どの案件の原価にも入りません。 その行の確認の列に理由が出て、案件別集計の上に「集計に入っていない明細の金額」が出ます。 ここが0円なら、入れた明細はすべてどれかの案件に入っています。

  • 単価がありません: 数量だけ入っていて単価がない行です。労務費の行なら、内容の作業者名が設定シートと一致していないか、設定シートの単価が空です(前後の空白は無視します)
  • 数量×単価を使いました: 数量・単価と金額の欄を両方入れた行です。数量×単価のほうを使っています
  • 日付がありません: 案件の原価には入りますが、月別集計には入りません

原価の計算式(予定原価・実際原価・差異・粗利率・原価率)

案件別集計と案件カードでは、次の式で計算しています。記入例の欄は、K-002(キッチン入れ替え)の値です。

項目式記入例 K-002
明細の金額数量 × 単価(円未満は四捨五入)。数量か単価が無ければ金額の欄大工 7日 × 22,000円 = 154,000円
実際原価その案件の明細の金額の合計(4つの費目ごとに足して合計)1,590,100円
差異実際原価 − 予定原価(プラスは予定より多く使った)1,590,100 − 1,480,000 = +110,100円
消化率実際原価 ÷ 予定原価107.4%(超過)
粗利受注金額 − 原価1,920,000 − 1,590,100 = 329,900円
粗利率粗利 ÷ 受注金額予定 22.9% → 実際 17.2%

判定は4つです。実際原価が予定原価を超えたら「超過」。完了・中止にしていない案件で、消化率が設定シートの注意ライン(初期値90%)以上なら「注意」。それ以外は「予定内」。予定原価が0で原価が出ているときは「予定なし」です。

進行中の案件は、実際原価だけ見ると安く見えます。まだ使っていない原価があるからです。 そこで「見込み原価」の欄を置きました。完了・中止の案件は実際原価のまま、それ以外は費目ごとに予定と実際の大きいほうを足します。 残りは予定どおりかかる、と置いた数字です。見込みの粗利率は、この見込み原価から出しています。

原価率と粗利率

飲食店のメニューでよく使うのは原価率です。原価率=原価÷売価、粗利率=粗利÷売価で、足すと100%になります。 案件の表では粗利率、メニューの表では原価率を出しています。どちらも同じ割合を表と裏から見たものです。

記入例の読み方(架空の工務店・7件の工事)

記入例は、架空の「サンプル工務店株式会社」です。浴室・キッチン・外壁塗装などのリフォーム工事7件で、 4件が完了、2件が進行中、1件が見積中という、2026年9月末ごろの状態です。金額は税抜きです。

案件状態予定原価実際原価消化率判定粗利率(予定→見込み)
K-001 浴室リフォーム完了1,100,0001,042,20094.7%予定内25.7% → 29.6%
K-002 キッチン入れ替え完了1,480,0001,590,100107.4%超過22.9% → 17.2%
K-003 外壁塗装完了2,120,0002,017,20095.2%予定内25.9% → 29.5%
K-004 トイレ・洗面完了570,000541,20094.9%予定内26.9% → 30.6%
K-005 店舗内装進行中3,200,0001,960,00061.3%予定内23.8% → 23.8%
K-006 屋根の葺き替え進行中1,200,0001,132,50094.4%注意27.3% → 25.5%
K-007 和室を洋室に見積中720,00000.0%(空欄)26.5% → 26.5%

完了した4件を合わせると、受注金額7,040,000円・実際原価5,190,700円で、粗利率は26.3%(予定は25.1%)でした。 合計だけ見ると予定より良い結果です。それでも1件ずつ見ると、K-002 だけが予定を110,100円超えています。

図解:記入例 K-002 の粗利が、予定から実際へ減った内訳(円)
記入例K-002(キッチン入れ替え・受注金額1,920,000円)の粗利を、予定から実際へ費目ごとに積み下げた滝グラフ。予定の粗利440,000円から、材料費の超過で81,000円、労務費の超過で41,000円減り、外注費で10,000円、経費で1,900円戻って、実際の粗利は329,900円。粗利率は22.9%から17.2%に下がった。 左端が予定の粗利、右端が実際の粗利。間の4本は、費目ごとの差異(実際−予定)が粗利をどれだけ動かしたか。赤は予定より原価が多かった費目、灰色は少なかった費目。 0 10万 20万 30万 40万 50万 440,000 −81,000 −41,000 +10,000 +1,900 329,900 予定の粗利材料費労務費外注費経費実際の粗利 予定比 +81,000予定比 +41,000予定比 −10,000予定比 −1,900 粗利率 22.9% 粗利率 17.2% 円
予定の粗利 440,000 − 材料費 81,000 − 労務費 41,000 + 外注費 10,000 + 経費 1,900 = 実際の粗利 329,900

K-002 の原価明細を見ると、理由は2つでした。 1つは材料費で、予定より81,000円多くなりました。キッチン本体の明細の単価は812,000円で、メモに「見積時 735,000円から値上がり」とあります。 もう1つは労務費で、予定より41,000円多くなりました。大工の明細のメモに「予定より1日延びた」とあります。 2026年6月15日(月)に始まり、7月10日(金)に完了した工事です。

進行中の K-006(屋根の葺き替え)は、消化率94.4%で「注意」が出ています。 板金の外注(予定80,000円)がまだ入っていないので、実際原価だけなら予定内です。 見込み原価で見ると1,228,500円で、予定の1,200,000円を超える見込みです。見込みの粗利率は25.5%で、予定の27.3%を下回ります。

建設業で工事ごとの原価管理に使うとき(実行予算と4つの費目)

建設業で使うときは、案件=工事、案件番号=工事番号、予定原価=実行予算として入れます。 4つの費目(材料費・労務費・外注費・経費)は、建設業の決算書類のうち完成工事原価報告書の科目と同じ分け方です。 科目の中身は、国土交通大臣が定める勘定科目の分類(昭和57年建設省告示第1660号)の摘要に書かれています ( 国土交通省 勘定科目の分類(告示) )。

費目告示の摘要(要約)このエクセルに入れるもの(例)
材料費工事のために直接購入した素材・半製品・製品など(仮設材料の損耗額を含む)ユニットバス本体・塗料・養生シート・下地材
労務費工事に従事した直接雇用の作業員の賃金・給料・手当自社の大工・現場管理の時間や日数×単価
外注費素材・製品などを作業とともに提供し、完成を約する契約に基づく支払額電気工事・足場・解体の下請け
経費材料費・労務費・外注費以外の費用(動力用水光熱費・機械等経費・設計費・地代家賃など)現場近くの駐車場代・仮設トイレの借り賃・ごみの処分

迷いやすいのが、人工出し(材料を持たず、人だけを出してもらう外注)です。 告示では、工種・工程ごとの完成を約する契約で大部分が労務費のものは労務費に含めて書けるとされ、建設業の決算書類(完成工事原価報告書)では、その支払額を労務費の内訳(うち労務外注費)として別に書きます。 このエクセルの費目は4つだけで、労務外注費を分ける列はありません。どちらに入れるかは会社で決めて、毎回同じほうに入れます。 労務費に入れて、あとで労務外注費だけを数えたいときは、原価明細の「支払先・メモ」の列に労務外注と書いておくと、フィルターで拾えます。 記入例は、塗装の応援(2人×5日・200,000円)を外注費に入れています。

中小企業庁の事例集には、工事を年20件ほど受ける会社が、すべての工事に番号を付けて、原材料費・人件費・その他の経費の収支を毎日エクセルで管理している例が載っています ( 中小企業庁 採算可視化の取組事例集 p.19 )。 見積の際に、過去の工事の実績を使っているとも書かれています。 このエクセルの案件番号と案件カードは、その使い方に合わせた作りです。

  • 出面表から労務費へ: 出面表で数えた人工(日数)を、原価明細の数量に写します。単位は「日」です
  • 作業月報へ: 建設業の作業月報の社内版にある実行予算の消化額・消化率・原価差異の欄は、案件カードの数字をそのまま写せます
  • 次の見積へ: 完了した工事の案件カード(費目ごとの実際)を、次の工事見積書を作るときの原価の目安にします

このファイルは、工事の原価を記録して見るための表です。決算書の完成工事原価報告書や、未完成の工事の原価(未成工事支出金)を作る機能はありません。

飲食店のメニュー原価計算(レシピ原価と原価率)

飲食店のメニューは、工事とは計算の形が違います。1皿の原価は、材料ごとの「使う量×1gあたりの原価」を足したものです。 そこで、食材の単価・メニュー原価率・レシピの3シートを別に用意しました。

  1. 食材の単価: 仕入れた単位の価格と量を入れます(鶏もも肉 2,000g で 1,780円 など)。皮・骨・芯などを捨てる食材は、使える割合を歩留まりに入れます。1単位あたりの原価=仕入価格÷(仕入量×歩留まり)です
  2. メニュー原価率: メニュー名・売価を入れます。カレーやポテトサラダのように何人前かまとめて仕込むメニューは、「何人前」に人数を入れます
  3. レシピ: メニューごとに材料と使用量を1行ずつ入れます。メニュー名と食材名は一覧から選びます

記入例の「食堂サンプル」(架空の店・売価も仕入価格も税込み・目標原価率33%)では、次のようになりました。

メニュー売価1皿の原価原価率1皿の粗利判定
唐揚げ定食980円300.6円30.7%679.4円目標内
生姜焼き定食950円349.4円36.8%600.6円目標超え
さばの味噌煮定食1,050円424.1円40.4%625.9円目標超え
親子丼880円285.5円32.4%594.5円目標内
カレーライス(10人前で仕込み)780円199.3円25.6%580.7円目標内
ポテトサラダ(小鉢・10人前で仕込み)200円33.9円17.0%166.1円目標内
ウーロン茶300円23.7円7.9%276.3円目標内

月の出数を入れると、出数を入れたメニュー全体の原価率が出ます。記入例は売上1,395,100円・原価441,775円で31.7%でした。 原価率の高いさばの味噌煮定食も、粗利の額(625.9円)は唐揚げ定食に次いで2番目です。 原価率だけで品書きから外さず、1皿の粗利と出数を合わせて見ます。

  • 税込みか税抜きか: 売価と仕入価格は、どちらかにそろえます。片方だけ税込みにすると、原価率がずれます
  • 仕入れ値が変わったら: 食材の単価シートの仕入価格を1か所直せば、その食材を使う全メニューの原価が変わります。価格を確かめた日の欄も直します
  • 見直す間隔: 中小企業庁の事例集には、商品が40〜50種類ある焼き鳥店が、3か月ごとに商品ごとの食材の原価を把握して利益率を決め、価格を決めている例があります( 中小企業庁 採算可視化の取組事例集 p.21 )。同じ例には、エクセルの集計から紙の集計に切り替えたとも書かれています。手書きで使う店のために、印刷用PDFにレシピの記入用紙を入れました

中小企業は原価をどう把握しているか(中小企業庁の調査)

中小企業庁が2025年1月に行った調査(中小企業・小規模事業者2万社を無作為に選んで依頼状を郵送し、2,529社がWebで回答・回収率12.6%)に、原価の集計についての質問があります ( 中小企業庁 採算可視化に関する調査報告書 )。 採算の見える化に取り組んでいる会社の回答です。

質問多かった回答回答数
把握している原価(複数回答)実際にかかった実際原価 69.4%・見積原価 39.8%・見積原価と実際原価の組み合わせ 33.4%1,154
集計の方法汎用ソフトでの集計 39.2%・紙ベース 22.6%・専門ソフト 21.1%1,145
集計の頻度概ね月に1回 61.2%・概ね1年間に1回 16.6%・概ね四半期に1回 12.8%1,144
取り組んだ効果(複数回答)適切な価格設定 66.2%・原材料費の管理 65.8%・人件費の管理 57.8%1,122

見積原価と実際原価を組み合わせて見ている会社は、取り組んでいる会社の3社に1社です。 このエクセルの「予定原価」と「実際原価」は、その組み合わせを1つの表でやるための欄です。

同じ調査で、採算の見える化を妨げているもの(阻害要因)は「効果が不明」37.3%・「費用がかかる」31.9%・「方法が分からない」29.8%(回答数2,057)、 取り組むにあたっての要望は「集計するツールの提供」38.5%が最も多い結果でした(回答数1,976)。 中小企業庁の価格交渉ハンドブックも、製品やサービスあたりの原価計算は複雑で、多くの事業者が把握できておらず、それが価格交渉を難しくしている要因の1つだと書いています ( 中小企業庁 価格交渉ハンドブック p.13(川崎市サイト掲載の写し) )。 中小企業庁のチラシ「価格交渉の準備は、自社の原価計算から。」には、原材料費・労務費の推移をグラフにできるツールや、価格転嫁の交渉資料が作れる中小機構の検討ツール(儲かる経営キヅク君)が並んでいます ( 中小企業庁 チラシ(原価計算) )。 このエクセルは、それらとは別に、1件ずつの予定と実際を日々記録する側の道具です。

予実管理表・棚卸表・見積書・工事の書類との違い

当サイトには、原価に関係するテンプレートがほかにもあります。役割は次のとおりです。

テンプレート見るもの原価計算エクセルとの違い
予実管理表部門×月の売上・売上原価・販管費の予算と実績会社全体の損益を月で見る表。このエクセルは1件ずつの原価を見る。案件の粗利から払う事務所の家賃や営業の人件費(販管費)は、予実管理表で見る
棚卸表期末の在庫の数と金額(帳簿との差)在庫を数える表。このエクセルは在庫を持たず、使った材料をその案件の原価に入れる。共通の在庫から使った材料は、使った量×単価で明細に入れる
見積書・工事見積書お客様に出す金額売値を書く書類で、原価は書かない。見積額は案件シートの受注金額に、見積の裏で積んだ原価は予定原価に入れる
建設業の作業月報現場ごとの1か月の報告(社内版に原価の欄)月の報告書。消化率や原価差異の数字は、このエクセルの案件カードから写す
出面表誰がどの日に何人工働いたかと、日当を掛けた賃金人ごとの出勤と賃金の記録。このエクセルは、その日数を工事の労務費として、材料費・外注費・経費と合わせて工事ごとに集める
損益計算書1期分の売上と利益決算でまとめる表で、案件ごとの内訳はない

「原価計算表」と検索すると、簿記の検定で出る工業簿記の原価計算(製造の総合原価計算など)の解説も多く出ます。 このエクセルは、検定の問題を解くための表ではなく、自社の案件やメニューの原価を記録して見るための表です。

エクセルの原価管理で回らなくなる境目と、動作の確認

  • 量: 案件100件・明細1,500行まで。年に数百件の工事がある会社は、年度ごとにファイルを分けます
  • 行と列: 集計は行の位置で読んでいるので、行や列は挿入しません
  • 同時に入力: 1つのファイルを複数人で同時に書き換える作りではありません。現場ごとに入力する人がいるなら、入力する人を1人に決めるか、現場は印刷用PDFに手書きして、事務所でまとめて入れます
  • 会計ソフトとのつながり: 仕訳から原価を自動で集める仕組みはありません。請求書やレシートから手で入れます
  • 配賦: 事務所の家賃などを案件に割り振る計算はしません。ここで出る粗利は、販管費を払う前の数字です

同じ請求書を会計ソフトとこのエクセルの両方に入れる手間が毎月何時間にもなる、現場から直接入れたい、といった段階になったら、 表計算での原価管理をやめて、原価管理の仕組みに切り替える目安にしてください。

当サイトでは、配布前に次のことを確かめました(2026年10月3日)。

  • 空欄・記入例と、入力を変えた版・乱数で全部の欄を埋めた版の計9通りを LibreOffice で再計算し、エラー表示(#N/A・#REF!・#VALUE!・#DIV/0! など)のセルが0件
  • 1通りあたり全部の数式セル(16,498個)を、数式を使わない計算と突き合わせて不一致0件
  • 入力を変えた版: 労務費の単価の変更、状態を完了・中止に変える、案件シートに無い番号、数量×単価と金額の両方、単価の無い労務費、日付なし・12か月の外の日付、費目の打ち間違い、年度の始まりを1月・10月に変える、注意ラインと目標原価率を空ける、同じ番号・同じ食材名、何人前と歩留まりを空ける、カードに出る40行を超える案件
  • わざと式を壊した版(3通り)では、どれも突き合わせで不一致が出ること(検査が働いていること)
  • 印刷用PDFが A4(空欄3ページ・記入例4ページ)で、表とグラフが崩れていないこと

使っている関数は SUMIFS・COUNTIFS・SUMIF・COUNTIF・INDEX・MATCH・IFERROR などです。 SUMIFS・COUNTIFS は、Microsoft のサポートページで Excel 2016 が適用対象に挙がっています ( Microsoft サポート SUMIFS 関数 ・ COUNTIFS 関数 )。 Excel と Google スプレッドシートの実機では開いていません。

よくある質問

エクセルで原価計算表(原価管理表)を作るには、どんな列が要りますか?
最低限、案件の一覧(番号・名前・受注金額・予定原価)と、原価の明細(日付・案件番号・費目・金額)の2つの表に分けます。明細を1件1行で入れ、SUMIFS 関数で「案件番号」と「費目」が一致する金額を足すと、案件ごとの実際原価が出ます。粗利は受注金額−原価、粗利率は粗利÷受注金額です。このテンプレートは、その2つの表に労務費の単価表・案件別集計・案件カード・月別集計を足した形で配っています。
原価率から売価を決めるには、どう計算しますか?
売価=1皿(1個)の原価÷目標の原価率、です。たとえば原価が300円で、原価率を25%にしたいなら、300÷0.25=1,200円です。記入例の生姜焼き定食は1皿の原価が349.4円で、店の目標原価率33%から逆算すると約1,059円になります。原価率と粗利率は足すと100%になるので、原価率25%は粗利率75%と同じ意味です。目標の原価率は店や業態で違うため、このファイルでは設定シートに自分で入れる作りにしています。
予定原価(実行予算)を立てていない案件でも使えますか?
使えます。予定原価の欄を空けると、実際原価・粗利・粗利率だけが出ます。判定の列は、予定が0で実際の原価があるときは「予定なし」と出ます。ただ、差異と消化率が出ないので、途中で原価が膨らんでも気づけません。見積のときに積み上げた原価(材料・労務・外注・経費)を、そのまま予定原価の4つの欄に入れておくのが手軽です。
社員の労務費の単価は、いくらにすればいいですか?
このファイルでは、月の人件費÷月の労働時間で1時間あたりの単価を出せるようにしています。月の人件費には、給与だけでなく会社が負担する社会保険料なども入れます。日当で管理している会社は、単位を「日」にして、会社で決めた日当を直接入れます。同じ人の単価を案件ごとに変えると比べられなくなるので、年に1回など決めた時期に見直します。
Excel 2016 や Google スプレッドシートでも使えますか?
使っている関数は SUMIFS・COUNTIFS・SUMIF・COUNTIF・INDEX・MATCH・IFERROR・IF・MAX・ROUND・TRIM・TEXT などで、XLOOKUP や FILTER は使っていません。SUMIFS・COUNTIFS・SUMIF は、Microsoft のサポートページで Excel 2016 が適用対象に挙がっています(SUMIFS・COUNTIFS・SUMIF、2026年10月3日確認)。当サイトが確かめたのは LibreOffice での再計算とグラフ・印刷の表示だけで、Excel と Google スプレッドシートの実機では開いていません。

関連テンプレート

参考文献・出典

本ページの内容は以下の公的情報源に基づき作成しています(2026-10-03 確認時点)。