
このページでわかること
- 出金伝票をExcel・Word・PDFで無料ダウンロードできる(記入例PDF付き)
- 「3万円未満は領収書不要」という旧ルールが原則廃止された正確な経緯
- インボイス制度下で証憑なしが認められる限定的なケース
- 所得税の必要経費算入と、消費税の仕入税額控除の違い
出金伝票とは
出金伝票は、領収書・レシートを受け取れなかった現金支出を記録するための伝票です。慶弔費(ご祝儀・香典)、自動販売機での購入、駐車料金の一部など、証憑の入手が難しい取引に使用します。
「3万円未満は領収書不要」は今も使える?(重要な訂正)
かつて消費税の仕入税額控除には「税込3万円未満の取引は請求書等の保存が不要」という特例(旧消費税法施行令49条1項1号)がありました。しかし、2023年10月のインボイス制度導入により、この一般的な特例は原則廃止されています。
現行の 消費税法施行規則第26条の6 ・ 同法施行令第49条 が定める、帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められるケースは次のとおり限定的です。
| ケース | 条件 |
|---|---|
| 自動販売機・自動サービス機による購入 | 税込価額が3万円未満 |
| 公共交通機関の運賃(鉄道・バス等) | 税込価額が3万円未満 |
| 出張旅費・宿泊費・日当 | 通常必要と認められる範囲 |
| 通勤手当 | 通常必要と認められる範囲 |
| 古物商・質屋・宅建業者等が一般消費者から買い受ける場合 | 棚卸資産に該当する場合 |
これら以外の取引(慶弔費・冠婚葬祭など)については、金額の大小にかかわらず、原則としてインボイスの保存がなければ消費税の仕入税額控除は受けられません。ただし、対価性のない贈与的な支出(ご祝儀・香典等)はそもそも消費税の課税仕入れに該当しないケースが多く、この場合は仕入税額控除の対象外という前提になります。
所得税の必要経費と消費税の仕入税額控除は別問題
| 税目 | 出金伝票のみでの取り扱い |
|---|---|
| 所得税(必要経費) | 所得税法第37条 上、客観的に合理的な記載があれば通常は経費として認められる |
| 消費税(仕入税額控除) | 原則としてインボイスの保存が必要。出金伝票のみでは上表の限定的ケースを除き認められない |
記入項目
| 項目 | 記入内容 |
|---|---|
| 伝票No. | 管理用の連番 |
| 日付 | 支出が発生した日 |
| 支払先 | 支払った相手・用途 |
| 勘定科目 | 接待交際費・旅費交通費等 |
| 金額 | 支出額 |
| 摘要 | 領収書が入手できなかった理由も含めて具体的に記載 |
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関連テンプレート
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出金伝票はどんな時に使う?
領収書・レシートを受け取れなかった現金支出を記録するために使います。代表例は慶弔費(ご祝儀・香典)、自動販売機での購入、コインパーキングの一部、電車の切符(領収書非対応の場合)などです。証憑がない支出も、出金伝票に記録しておけば経理処理の裏付け資料になります。
「3万円未満は領収書不要」というルールはまだ有効?
いいえ、2023年10月のインボイス制度導入により、この旧ルールは原則廃止されています。現在、消費税の仕入税額控除で証憑(インボイス)なしが認められるのは、 が定める自動販売機・自動サービス機による3万円未満の購入、公共交通機関の運賃(3万円未満)、出張旅費・通勤手当等の限定的なケースのみです。「3万円未満なら何でも出金伝票でOK」という理解は誤りです。
出金伝票だけで所得税の必要経費にできる?
所得税の必要経費算入自体は、出金伝票と客観的に合理的な記載があれば通常認められます( )。ただし、消費税の仕入税額控除の可否は別問題です。両者を混同しないよう注意してください。
3枚複写の伝票用紙と何が違う?
市販の3枚複写伝票(控え・経理・提出用)は物理的な複写機能がありますが、本テンプレートはExcel・Wordのデータ形式です。社内で電子データとして保存・共有したい場合や、月次で一覧管理したい場合に適しています。紙の複写伝票が必要な場合は、市販の伝票用紙もあわせてご検討ください。
出金伝票の摘要欄には何を書けばいい?
「誰に・何のために・なぜ領収書が入手できなかったか」が分かるように記載するのがポイントです。例:「取引先○○社 担当者ご結婚祝い(祝儀袋・領収書入手不可)」のように、後から見ても状況が分かる具体的な記載を心がけましょう。
出金伝票をたくさん使うのは問題ない?
出金伝票自体に枚数の制限はありませんが、本来領収書が入手できる取引まで安易に出金伝票で済ませるのは避けましょう。税務調査で「証憑を意図的に省略しているのではないか」と疑われるリスクがあります。出金伝票は、あくまで証憑の入手が本当に困難な取引のための例外的な手段として使うのが基本です。
参考文献・出典
本ページの内容は以下の公的情報源に基づき作成しています(2026-08-31 確認時点)。