
- タイムカードテンプレートをWord・Excel(自動計算)・PDF形式で無料ダウンロードできる(会員登録不要)
- Excelテンプレートには出退勤時刻を入力すると実労働時間h・残業時間hが自動計算される式が組み込み済み(個人用/月次集計 2シート)
- タイムカード・出勤簿・シフト表の違いと連携フローがわかる(混同整理)
- 2019年施行の客観記録義務・保存期間5年(経過措置3年)の法的根拠がわかる
- 職場管理ハブ(出勤簿・シフト表・給与明細・労働条件通知書)との相互リンクで一元管理できる
1. タイムカードとは(出勤簿・シフト表との違いを整理)
タイムカードは従業員の出退勤時刻を打刻・記録する書類・媒体です。出勤簿(帳簿)やシフト表(計画書類)と混同されやすいですが、役割は明確に異なります。
※ 本記事は一般情報の提供を目的としており、法的アドバイスではありません。具体的な運用は社会保険労務士・弁護士にご確認ください。
| 書類 | 役割 | タイミング | 法的位置づけ |
|---|---|---|---|
| タイムカード | 出退勤時刻の客観的打刻記録 | 出退勤のたびに | 客観記録義務の代表的な実現手段(厚労省ガイドライン) |
| 出勤簿 | 出退勤実績を管理する帳簿。法定三帳簿のひとつ | 日次・月次で転記・集計 | 労基法第109条: 作成・保存義務(5年) |
| シフト表 | 誰をいつ働かせるかの事前計画書類 | 当該期間の1〜4週間前 | 直接の法的義務なし(36協定管理に必要) |
| 勤怠管理表 | 月次の労働時間・休暇の集計表 | 月次締め | 36協定管理・給与計算の根拠書類 |
3書類の連携フロー(職場管理の基本)
- シフト表(計画): 1〜4週間前に作成・共有 → 誰をいつ何時から働かせるかを決定
- タイムカード(打刻): 出退勤のたびに実際の時刻を打刻・記録
- 出勤簿(集計・帳簿化): タイムカードの記録を転記し月次集計・保存(法定三帳簿)
- 給与明細(賃金支払い): 出勤簿の実績から残業代・手取りを計算して支給
この4ステップのうち、タイムカードは「打刻」の役割を担う重要な記録媒体です。タイムカードの記録精度が給与計算の正確性と法的コンプライアンスを左右します。
2. 労働時間の客観的記録義務(2019年〜・法的根拠)
タイムカードを理解するうえで最重要の法律知識が、労働安全衛生法第66条の8の3の新設(2019年4月施行)です。
この改正により、使用者は「労働時間の状況を客観的な方法その他の適切な方法により把握」する義務を負うことになりました( 労働安全衛生法 e-Gov 2026-05-28確認 )。
客観記録義務の変遷(一次情報整理)
| 年月 | 変更内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 2017年1月 | 厚生労働省「労働時間の適正な把握ガイドライン」策定。タイムカード・ICカード等の客観的記録を原則とすることを明確化 | 厚生労働省通達 |
| 2019年4月 | 労働安全衛生法第66条の8の3施行。全労働者(管理監督者含む)の労働時間の客観的把握が法的義務に。違反に対する是正指導が適用可能に | 労安法第66条の8の3 |
| 2020年4月 | 労働基準法改正。タイムカードを含む重要書類の保存期間が3年→5年に延長(経過措置: 当面3年で可)。民法改正後の賃金請求権消滅時効(5年)との整合 | 労基法第109条改正 |
| 2024年4月 | 医師・建設業・トラック運転手の時間外労働上限規制が完全施行。これら業種ではタイムカードによる労働時間の正確な記録の重要性が一層高まった | 労基法第36条特例廃止等 |
タイムカードの保存期間(2026-05-28確認)
- 法定保存期間: 5年間(労働基準法第109条・2020年4月改正)
- 経過措置: 当面の間は3年間でも可
- 起算点: 最後の記入日または当該労働者の退職・解雇後から長い方
- 違反時の罰則: 30万円以下の罰金(労働基準法第120条)
- 電子保存: 改ざん防止措置(アクセス制限・タイムスタンプ等)と検索機能を確保すれば電子データで保存可能
残業代計算ツール
タイムカードの残業時間・深夜時間から残業代(時間外・深夜・休日割増)を自動計算できます。36協定の月45時間上限に対して何時間超過しているか即確認できます。
残業代を計算する3. タイムカードの打刻方法と記載項目
タイムカードの打刻方法は複数あります。それぞれの特徴と客観性の確保のしやすさを整理します。
打刻方法の比較
| 打刻方法 | 客観性 | コスト | 向いている職場 |
|---|---|---|---|
| タイムレコーダー(打刻機) | 高(機械打刻) | 機器代¥5,000〜 | 従業員5〜20名・同一場所勤務 |
| ICカード・生体認証 | 非常に高(なりすまし防止) | 初期費用¥数万〜 | 20名以上・セキュリティ重視 |
| クラウド勤怠システム (KING OF TIME・ジョブカン等) | 高(GPS・顔認証等) | 月額¥200〜300/人 | テレワーク・多拠点・シフト変動が多い |
| Excel入力 (本サイト提供テンプレート) | 中(自己入力だが客観性確保の工夫が必要) | ¥0 | 5名以下・同一場所・コストゼロ優先 |
| 手書き | 低(自己申告のみ) | ¥0 | 客観記録義務への対応が困難なため非推奨 |
タイムカードに記載する項目
様式は法定されていませんが、実務上・法的対応のために以下の項目が必要です。
| 項目 | 内容 | なぜ必要か |
|---|---|---|
| 氏名 | 従業員氏名 | 個人識別・出勤簿への転記のため |
| 対象月 | YYYY年MM月 | 保存・月次管理のため |
| 出勤時刻 | HH:MM形式 | 実労働時間の計算起点・客観記録義務対応 |
| 退勤時刻 | HH:MM形式 | 実労働時間の計算終点 |
| 休憩時間 | 時間数(例: 1.0h) | 実労働時間の算出(退勤−出勤−休憩) |
| 実労働時間h | 退勤−出勤−休憩(時間数) | 36協定管理・残業代計算の基礎 |
| 残業時間h | 法定時間外労働(1日8h・週40h超)の時間数 | 36協定の月45h上限管理・割増賃金計算 |
| 深夜時間h | 22時〜5時の労働時間数 | 深夜割増賃金(25%以上)の計算根拠 |
| 出勤区分 | 出勤/公休/年休/欠勤/遅刻/早退 | 欠勤控除・有給管理・出勤簿への転記 |
4. タイムカードの書き方ガイド(Excelテンプレート活用)
本サイトのExcelタイムカードテンプレートを使った記録は5ステップで進められます。
- 基本情報を入力する
氏名・対象月・所定労働時間(例: 8.0h/日)・休憩時間(例: 1.0h)を入力します。毎月シートをコピーして月次管理すると効率的です。 - 出勤時刻・退勤時刻を入力する(客観記録の確保)
タイムレコーダー・ICカード・入退室記録等の客観的な記録をもとに、出勤時刻(例: 09:00)と退勤時刻(例: 18:30)を入力します。実労働時間h(F列)と残業時間h(H列)が自動計算されます。 - 深夜労働時間を入力する(22時〜5時)
深夜帯(22時〜5時)の労働がある場合は、その時間数を深夜時間h(I列)に手入力します。深夜割増賃金(25%以上)の計算根拠になります。 - 出勤区分を入力する
区分列(J列)に「出」「公休」「年休」「欠勤」「遅刻」「早退」を入力します。月次集計行の出勤日数は=COUNTIF(J4:J34,"出")で自動カウントされます。 - 月次集計を確認して出勤簿・給与計算に連携する
月末に実労働時間h・残業時間h・深夜時間hの月次合計を確認します。出勤簿への転記と給与明細の勤怠欄への記入に使用します。
Excelテンプレートの自動計算式のしくみ
| 計算項目 | 計算式 | 説明 |
|---|---|---|
| 実労働時間h | =(退勤時刻-出勤時刻)*24-休憩h | 出退勤が時刻形式で入力された場合に自動計算。未入力なら空白表示 |
| 所定内労働h | =MIN(実労働h, 8) | 実労働時間と1日8時間の小さい方。法定内労働時間を把握するために使用 |
| 残業時間h | =MAX(実労働h-8, 0) | 1日8時間超の法定時間外労働を自動計算。マイナスにならないようMAX関数を使用 |
| 月次合計(実労働h) | =SUMIF(F4:F34,"<>""",F4:F34) | 出勤日の実労働時間のみを合計(空白日を除外) |
| 月次合計(残業h) | =SUM(H4:H34) | 月の累計残業時間。36協定の月45時間上限の管理に使用 |
| 出勤日数 | =COUNTIF(J4:J34,"出") | 区分列に「出」と入力した日数を自動カウント |
入力時の注意点
| チェック項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 出退勤時刻の形式 | 「09:00」形式(HH:MM)で入力。「9:00」や「9時」では自動計算が機能しない場合あり |
| 日をまたぐ退勤 | 深夜0時を超える退勤は翌日付で入力するか、手動で時間計算して実労働h欄に直接入力 |
| 残業時間の週単位管理 | 週40時間超えも残業に該当。日8時間以内でも週合計が40時間を超えたら残業時間に加算が必要 |
| 深夜労働の記録漏れ | 22時〜5時の労働時間を別途深夜h欄に入力(残業h欄とは別管理) |
| 電子保存時の改ざん防止 | シートの保護・バックアップ・アクセス制限設定を推奨(客観性の担保) |
給与計算ツール
タイムカードで集計した実労働時間・残業時間から月次給与・手取りを自動計算できます。残業代・深夜手当を加味した概算計算が可能です。
給与を計算する5. タイムカード運用のよくある問題と解決策
問題1: 「客観的記録」になっているか不安
厚生労働省ガイドラインは「タイムカード・ICカード等の客観的記録を基本とする」としています。自己申告のみでは客観性が不十分とみなされるリスクがあります。
- 推奨策: Excelへの手入力と合わせて、PCのログオン・ログオフ時刻や入退室記録と突き合わせる
- 理想的な対応: タイムレコーダー・ICカード・クラウド勤怠システムへの移行
問題2: 残業時間の管理が煩雑
月45時間の36協定上限を超えないよう週次で確認することが重要です。
- 本サイトのExcelテンプレートの月次集計シートで残業時間の月累計を毎週確認
- 月35時間超えで「あと10時間」の警戒ラインを設定すると安全
問題3: テレワーク・在宅勤務での打刻管理
2019年施行の客観記録義務はテレワーク勤務者にも適用されます。
- PCのログオン・ログオフ時刻を客観記録として活用
- メール送信時刻・業務システムのアクセスログとの突き合わせも有効
- クラウド勤怠システムのGPS打刻機能を活用するとテレワーク中の打刻管理が効率化
問題4: パート・アルバイトのタイムカード管理
雇用形態に関わらず客観記録義務の対象です。特に以下の点に注意が必要です。
- 週20時間以上: 雇用保険の被保険者要件(週20時間以上・31日以上の雇用見込み)の確認
- 深夜割増(22時〜5時): パート・アルバイトにも25%以上の割増賃金が必要(労基法第37条)
- 有給休暇の管理: 6か月以上勤務で週3日以上のパートにも比例付与義務あり
6. ExcelタイムカードテンプレートのシートとExcel構成(2シート)
本サイトのExcelタイムカードテンプレートには3つのシートが収録されています。
シート1: タイムカード(個人用・1か月31日分)
1人分の1か月分の出退勤時刻を日ごとに記録するメインシートです。
- 入力方法: 出勤時刻(C列)・退勤時刻(D列)を「09:00」形式で入力
- 実労働時間h(F列): 退勤−出勤−休憩で自動計算(未入力の場合は空白)
- 所定内労働h(G列): MIN(実労働h, 8)で自動計算
- 残業時間h(H列): MAX(実労働h − 8, 0)で自動計算
- 深夜時間h(I列): 22時〜5時の労働時間数を手入力
- 月次合計行(35行目): 実労働h・残業h・深夜hの月次合計を自動集計
シート2: 月次集計(複数人版・マネージャー用)
従業員15名分の月次集計値を一覧管理するシートです。
- 「タイムカード(個人用)」シートの月次合計を転記して使用
- 出勤日数・実労働h・残業h・深夜hを一覧で把握できる
- 合計行でチーム全体の総残業時間を確認できる
シート3: 使い方ガイド
自動計算式のしくみ・法律上の重要ポイント・タイムカードと出勤簿の違いを記載したガイドシートです。
7. 職場管理ハブ:タイムカードと連携すべき書類一覧
タイムカードは単独では完結しません。以下の書類と一体で運用することで職場管理を一元化できます。
| 書類 | 役割 | タイムカードとの連携ポイント |
|---|---|---|
| タイムカード(本ページ) | 出退勤時刻の客観的打刻記録 | 職場管理の「打刻」起点 |
| 出勤簿 | 出退勤実績の帳簿。法定三帳簿のひとつ | タイムカードの打刻記録を出勤簿に転記・月次集計。客観性の担保に使用 |
| シフト表 | 勤務計画の事前作成・周知 | シフト計画時刻とタイムカード実打刻の突き合わせで残業発生パターンを把握 |
| 給与明細 | 月次賃金の支給・控除・差引支給額の明示 | タイムカードの実労働h・残業h・深夜hを給与明細勤怠欄に転記 |
| 労働条件通知書 | 所定労働時間・賃金の法的明示 | 所定労働時間の根拠書類。タイムカード実績との乖離管理に使用 |
| 雇用契約書 | 労働条件の合意書面 | 契約上の所定労働時間とタイムカード実績の整合確認 |
よくある質問
タイムカードとは何ですか?法律上の義務はありますか?
法律上の義務として、労働安全衛生法第66条の8の3(2019年4月施行・働き方改革関連法)により、使用者は全労働者(管理監督者含む)の労働時間の状況を「客観的な方法その他の適切な方法」で把握する義務があります。
厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」(2017年1月)は、タイムカード・ICカード・PC使用時間等の客観的記録を原則としています(厚生労働省 労働時間ガイドライン 2026-05-28確認)。
タイムカードと出勤簿の違いは何ですか?
関係性: タイムカードの打刻記録 → 出勤簿(帳簿)に転記・集計 → 賃金台帳の作成・給与計算 という流れが基本です。
出勤簿は労働基準法第109条で作成・保存義務があります(「その他の重要な書類」として)。タイムカードはその義務を果たす手段として機能します。
紙の出勤簿への自己申告のみでは「客観的記録」として不十分とみなされるリスクがあります。
タイムカードと出勤簿とシフト表の違いを簡単に教えてください。
①シフト表: 「誰をいつ働かせるか」の事前計画書類。勤務予定・希望休の管理に使用。
②タイムカード: 実際の出退勤時刻の客観的打刻記録。出退勤のたびに記録する。
③出勤簿: タイムカードの記録を転記した月次帳簿。法定三帳簿として保存義務あり。
「シフト表(計画)→ タイムカード(打刻)→ 出勤簿(集計・帳簿化)」というフローで職場管理が完成します。
タイムカードの保存期間は何年ですか?
ただし経過措置として当面は3年間で可とされています。
保存期間の起算点: 最後の記入日または当該労働者の退職後から長い方。
違反した場合: 30万円以下の罰金(労働基準法第120条)。
電子保存: 電子帳簿保存法の要件(改ざん防止・検索機能)を満たせば電子データで保存可能です(労働基準法第109条 e-Gov 2026-05-28確認)。
タイムカードの打刻方法にはどのような種類がありますか?
①手書きタイムカード: 紙に手書きで出退勤時刻を記入する方法。自己申告になるため「客観的記録」として不十分なリスクがある。
②打刻機(タイムレコーダー): 紙カードを機械に差し込んで時刻を打刻する方法。客観記録として有効。
③ICカード・生体認証: ICカードや指紋・顔認証で打刻するシステム。なりすまし防止に有効。
④クラウド勤怠管理システム: スマートフォン・PCから打刻するシステム(KING OF TIME・ジョブカン等)。GPS打刻・シフト連携・給与計算連携が自動化できる。
⑤ExcelタイムカードテンプレートへのPC入力: 本サイト提供のExcelテンプレートを活用する方法。無料で始められるが客観性の確保のため他の記録との突き合わせが推奨。
ExcelでタイムカードをつけてもExcelで作成しても問題ありませんか?
ただし客観記録義務(労安法第66条の8の3)の観点から、手入力・自己申告のみでは「客観的記録」として不十分とみなされるリスクがあります。
厚生労働省ガイドライン(2017年1月)は「タイムカード・ICカード等の客観的な記録を基本とする」と明記しています。
Excelで運用する場合は、PCログオン時刻・入退室記録等の客観的なデータと突き合わせることで客観性を補完できます。従業員5人以下・全員が同一場所勤務の職場では実務上広く活用されています。
タイムカードの改ざんや打刻漏れが発覚した場合はどうなりますか?
未払い残業が発覚した場合、過去5年(経過措置3年)分の残業代・深夜手当の支払い義務が生じます(賃金請求権の消滅時効は民法改正後5年)。
打刻漏れ(従業員側の忘れ): 再打刻・手書き補正で対応する会社が多いですが、必ず上長確認と本人確認の手続きを踏むことが重要です。証跡を残して改ざんと区別できるようにすることが求められます。
管理監督者(いわゆる管理職)にもタイムカードは必要ですか?
労働安全衛生法第66条の8の3の改正により、管理監督者も含む全ての労働者について、使用者が労働時間の状況を客観的に把握する義務があります。
管理監督者は労働基準法の労働時間規制(1日8h・週40h)の適用外ですが、以下は適用されます。
・深夜割増賃金(22時〜5時): 25%以上の割増賃金(労基法第37条)
・健康管理上の労働時間把握: 面接指導(月80時間超過で産業医面談義務)のトリガーとなる記録が必要
参考文献・出典
本ページの内容は以下の公的情報源に基づき作成しています(2026-05-28 確認時点)。