労働・HR

有給休暇管理表(管理簿)テンプレート

年次有給休暇の付与日数を、入社日から自動計算するエクセルを会員登録不要・無料で配布。初回付与日(基準日)・付与日数・年5日の期限と取得状況、管理簿の記載事項(保存3年・本則5年・当分の間3年)まで出ます。個人別管理版・半日有給版・時間単位版・記入例PDF・付与日数早見表PDFも配布。通常とパート(比例付与)の付与日数、年5日の数え方、罰則の根拠を条文つきで解説します。

公開: 2026年5月28日 最終更新: 2026年10月6日 エクセルWordPDF 会員登録不要・無料
2026年10月6日 時点の情報
厚生労働省 年次有給休暇の時季指定義務(2026-10-06確認)
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ダウンロード後は念のため、お使いのセキュリティソフトでのご確認をおすすめします。

有給休暇管理表(管理簿)テンプレートのテンプレートプレビュー
有給休暇管理表(管理簿)テンプレート(エクセル / Word / PDF・会員登録不要・無料DL)
このページでわかること
  • 入社日を入れると、初回付与日(基準日)・付与日数・年5日の期限と取得状況が出る自動計算エクセルを無料でダウンロードできる(会員登録不要)
  • 通常の労働者とパート・アルバイト(比例付与)の付与日数が、条文どおりの表でわかる
  • 年5日は「基準日から1年」で数え、時間単位の取得は数えない(厚生労働省Q&A 3-11)ことがわかる
  • 年次有給休暇管理簿の記載事項(時季・日数・基準日)と、保存3年(本則5年・当分の間3年)の根拠がわかる
  • シフト表・出勤簿・タイムカード・給与明細と連携した「勤怠管理ハブ」で一元管理できる

先に答え: 年次有給休暇は、入社6か月後に10日、以降1年ごとに11日・12日・14日・16日・18日・20日が付与されます(週5日以上または週30時間以上の場合)。パート・アルバイトは週の所定労働日数で日数が変わります。20日になるのは入社から6年6か月後です(労働基準法39条1項・2項、施行規則24条の3。2026-10-06確認)。付与が10日以上になる人には、基準日から1年以内に5日を取得させる義務があります(39条7項)。

1. 付与日数の早見表(週5日以上・週30時間以上の場合)

付与の要件は①雇入れの日から6か月間継続勤務したこと、②その間の全労働日の8割以上出勤したことの両方です(労基法39条1項)。要件を満たした日に10日が付与され、以降は継続勤務年数1年ごとに、次の表の日数が加算されます(39条2項。加算は1・2・4・6・8・10労働日)。

継続勤務年数6か月1年6か月2年6か月3年6か月4年6か月5年6か月6年6か月以上
付与日数 10日 11日 12日 14日 16日 18日 20日
年5日の対象 対象 対象 対象 対象 対象 対象 対象

1回の付与の上限は20日です(39条2項の表の最大)。出勤率が全労働日の8割に届かなかった期間があると、その次の1年間は付与されません(同項ただし書)。出勤率の計算では、業務上の負傷・疾病による療養の期間、育児休業・介護休業をした期間、産前産後の休業の期間を出勤したものとして数えます(39条10項)。有給休暇は発生の日から2年で時効により消滅するため(労基法115条)、繰越を含めた保有は最大40日です。

2. パート・アルバイトの付与日数(比例付与)

週の所定労働日数が4日以下で、週の所定労働時間が30時間未満の労働者は、所定労働日数に応じた日数の比例付与になります(労基法39条3項、施行規則24条の3)。週以外の期間で所定労働日数を定めている場合は、年間216日以下が対象です(同条5項)。週の所定労働時間が30時間以上なら、日数が少なくても通常の労働者と同じ日数です(同条1項)。

比例付与の日数早見表

週所定労働日数(年間日数)6か月1年6か月2年6か月3年6か月4年6か月5年6か月6年6か月以上10日到達(年5日の対象)
4日(年169〜216日) 7日 8日 9日 10日 12日 13日 15日 3年6か月〜
3日(年121〜168日) 5日 6日 6日 8日 9日 10日 11日 5年6か月〜
2日(年73〜120日) 3日 4日 4日 5日 6日 6日 7日 対象外(最大7日)
1日(年48〜72日) 1日 2日 2日 2日 3日 3日 3日 対象外(最大3日)

出典: 厚生労働省「年次有給休暇の付与日数は法律で決まっています」( 厚生労働省リーフレット 2026-10-06確認 )と、労働基準法施行規則24条の3第3項の表( e-Gov 労基法施行規則 2026-10-06確認 )。表の数値は両方と一致しています。

年間の所定労働日数が48日に満たない場合: 省令の表は、年間48日以上(週1日)の区分までしか定めていません。48日未満の扱いは条文・厚生労働省のQ&Aに明示がなく、このページでは断定しません。個別の扱いは労働基準監督署に確認してください。

3. 自分の基準日を出す(入社日から付与日を数える)

基準日は、入社日から6か月後(初回)と、その後の1年ごとの日です。4月1日に入社した人の初回の基準日は10月1日です。

例初回(6か月)2回目(1年6か月)3回目(2年6か月)付与日数の推移
2026年4月1日入社・週5日 2026/10/1 2027/10/1 2028/10/1 10・11・12・14・16・18・20日
2026年10月1日入社・週5日 2027/4/1 2028/4/1 2029/4/1 10・11・12・14・16・18・20日
2026年4月1日入社・週3日のパート 2026/10/1(5日) 2027/10/1(6日) 2028/10/1(6日) 5・6・6・8・9・10・11日(10日は5年6か月で2031/10/1)

月末に入社した人の基準日

労働基準法には期間の数え方の定めがないので、民法の期間計算に従います(民法138条)。39条1項は「雇入れの日から起算して」とあるので入社日を1日目に数え、6か月の期間は応当日の前日に満了します。応当日が無い月は、その月の末日に満了します(民法143条2項)。初回の付与は、満了日の翌日です(39条2項の「六箇月経過日」)。

入社日6か月後の応当日初回の基準日年5日の期限(初回)
2025/4/110/12025/10/12026/9/30
2025/3/319/31(無い)→9月30日に満了2025/10/12026/9/30
2025/5/3111/31(無い)→11月30日に満了2025/12/12026/11/30
2025/8/312/31(無い)→2月末日に満了2026/3/12027/2/28
2025/12/316/31(無い)→6月30日に満了2026/7/12027/6/30

厚生労働省のQ&Aに月末入社を直接扱った項目は見つかっていません。上の表は条文(労基法39条・民法143条2項)の読み方です。会社が実際に付与した日が基準日になるので、実際の付与日が違うときは、エクセルの「実際の付与日」にその日を入れてください。なお、「入社日に EDATE 関数で6か月を足す」計算は、31日入社で基準日が1日早くなります。このページのエクセルはその補正を入れています。

4. 自動計算エクセルの使い方(yukyu_fuyo_keisan.xlsx)

ダウンロードの先頭にあるエクセルです。入社日を入れると、同じ行に基準日・付与日数・年5日の期限と判定が出ます。会員登録は要りません。

シート中身
使い方入力するセル・色の意味・前倒し付与の注意(10項目)
設定判定日(既定は今日の日付)・付与日数表(条文の原文の数値)・「要時季指定」にする残り日数(既定90日)
従業員50人分。黄色のセルに 氏名・雇入日・週の所定労働日数(または年間の所定労働日数)・週の所定労働時間・前回までの繰越日数・出勤率8割以上かどうか・実際の付与日(前倒し時のみ)を入力。右側に 初回付与日(基準日)・付与回数・直近の基準日・次の基準日・付与日数・年5日の対象・年5日の期限・期間内の取得・残り必要日数・期限まで(日)・判定・前期の年5日 が出る
取得日有給を取った日を1行ずつ記録(500行)。種別は 全日・半日・時間単位・計画的付与。時間単位は日数を空にして時間数を入れる
付与スケジュール1人を選ぶと、入社から先の8回分の基準日・付与日数・年5日の期限を表示。A4縦1枚で印刷
管理簿1人を選ぶと、基準日・日数・時季(取得日の一覧)を表示。印刷・PDF保存して管理簿として保存
  • 年5日は基準日から1年で数えます。暦年(1月〜12月)の合計ではありません。半日は0.5日、本人が取った日・計画的付与の日も数え、時間単位の取得は数えません。
  • 「判定」列は、緑=達成、橙=期限まで90日以内でまだ5日に届いていない、無色=進行中、「対象外」=その基準日の法定の付与日数が10日未満。「前期の年5日」が赤の人は、前の期間に5日に届いていません。
  • 前倒し付与(会社が基準日を早めている)の人は「実際の付与日」に日付を入れます。その行は年5日の期限と判定を表示しません(基準日が2つになる場合の按分は、このエクセルでは計算しません。下の説明を見てください)。
  • 年間の所定労働日数が48日に満たない人は「区分外(表に定めなし)」と表示し、付与日数は出しません。
  • 「従業員」「取得日」シートの式のセルはロックしてあります。変えたいときは[校閲]→[シート保護の解除](パスワードなし)。サンプルの行(例)は消して使ってください。

確認の方法: 基準日・期限の式は、入社日を2020年から2034年までの全日、付与8回・基準日の当日と前日で、民法の期間計算を別に書いた計算と突き合わせています(87,664通り・不一致0)。月末入社・2月29日を含みます。

5. 年5日取得義務(2019年4月施行)

2019年4月1日施行の労働基準法39条7項により、使用者が与えなければならない有給休暇が10日以上の労働者には、そのうち5日を、基準日(継続勤務した期間を6か月経過日から1年ごとに区分した各期間の初日)から1年以内に、労働者ごとに時季を定めて与えなければなりません( 厚生労働省パンフレット 2026-10-06確認 )。

図解:有給休暇1サイクルのタイムライン(付与〜時効消滅)
有給休暇1サイクルのタイムライン図。基準日に10〜20日(勤続年数による)が付与される。基準日から1年以内に5日の取得が必要で、与えなかった使用者は労働者1人につき30万円以下の罰金の対象。基準日から2年で未消化分は時効により消滅する。繰越を含めた最大保有日数は40日。 縦軸は時間の経過。上段(基準日〜1年後)は年5日の取得が必要な期間、下段(1年後〜2年後)は繰越可能期間で、2年を過ぎると時効消滅する。 基準日 10〜20日 1年後 2年後 (時効) ① 5日を取得させる期間 基準日から1年以内(39条7項) 違反は30万円以下の罰金(1人につき1罪) ② 繰越可能 最大保有40日(20+20) 2年で時効消滅(労基法115条)
本図は1回の付与サイクルの時間軸です。実際は基準日ごとに毎年新しいサイクルが重なって進行します。

義務の概要

項目内容
対象労働者 基準日に付与される法定の日数が10日以上の労働者(正社員・パートを問わない)。繰越分を足して10日以上でも、会社が法定を超えて10日以上付与しても、法定の日数が10日未満なら対象外(厚生労働省Q&A 3-2・3-27)
取得期間 基準日から1年以内(暦年ではない)
時季指定の手順 使用者が、時季について労働者の意見を聴き、その意見を尊重して時季を指定する(施行規則24条の6)。休暇に関する事項は就業規則に書く(労基法89条1号)
違反時の罰則 30万円以下の罰金(労基法120条1号)。対象労働者1人につき1罪として扱われる(厚生労働省「わかりやすい解説」P7)
根拠法令 労働基準法39条7項( e-Gov法令検索 労働基準法 39条 )

5日に数えるもの・数えないもの

取得の種類5日に数えるか根拠
本人が請求して取った日・使用者が時季指定した日・計画的付与の日数える(本人取得・計画付与は5日を限度に、その分の時季指定が不要)労基法39条8項
半日単位で取った日0.5日として数える厚生労働省Q&A 3-11
前年度から繰り越した分を取った日数える厚生労働省Q&A 3-4・労基法39条8項
時間単位で取った分数えない(控除できない)厚生労働省Q&A 3-11
会社独自の特別休暇(慶弔休暇など)数えない厚生労働省Q&A 3-12

6. 基準日が複数になるとき(前倒し付与・斉一的な付与)

入社日と関係なく「全員4月1日に付与」のように、法定の基準日より前に付与している会社があります。このとき年5日の期間と、付与日数・出勤率の扱いは次のとおりです。

  • 年5日の期間: 法定の基準日より前に10日以上を付与したときは、その日(第一基準日)から1年以内に、時季を定めて5日を与えます(施行規則24条の5第1項)。
  • 期間が重なるとき: 基準日または第一基準日から1年以内の特定の日(第二基準日)に新たに10日以上を与えるときは、重なる期間(履行期間)の月数を12で除した数に5を乗じた日数を、その期間中に与えれば足ります(同条2項)。厚生労働省のパンフレットの例では、10月1日から翌々年3月31日(18か月)の期間について、5日÷12×18=7.5日以上です( 厚生労働省パンフレット )。
  • 出勤率(8割)の算定: 前倒しで法定の基準日より早く付与する場合、短縮された期間は全期間出勤したものとみなします。次年度以降の付与日も、初年度を繰り上げた期間と同じかそれ以上、法定の基準日より繰り上げます(平成6年1月4日 基発第1号。厚生労働省Q&A 3-28に抜粋)。

このページのエクセルは、前倒し付与の按分(上の第二基準日の計算)を計算しません。「実際の付与日」に日付を入れた行は、年5日の期限・判定を表示しない作りです。

7. 年次有給休暇管理簿(記載事項・保存期間・罰則)

使用者は、時季・日数・基準日(第一基準日・第二基準日を含む)を労働者ごとに明らかにした書類を「年次有給休暇管理簿」として作成し、保存しなければなりません( 労働基準法施行規則24条の7 )。法定の付与がある全労働者が対象で、10日未満のパートも作成の対象です(厚生労働省Q&A 3-29)。

管理簿に必ず記載する3項目

記載項目内容記載例
基準日 各労働者に年次有給休暇が付与された日(雇入れから6か月後、以降1年ごと。前倒しのときは第一基準日・第二基準日も) 2025年10月1日
日数 実際に取得した日数(半日で取った回数・時間単位で取った時間数を含む)。付与日数・残日数もあわせて記録しておくと管理しやすい 付与20日・取得5日・残15日
時季 実際に有給休暇を取得した具体的な日付 2025/11/10(1日)・2026/1/5(半日)

保存期間: 本則5年・当分の間3年

施行規則24条の7は、管理簿を当該有給休暇を与えた期間中及び当該期間の満了後5年間保存するよう定めています。ただし同規則附則71条により、当分の間「五年間」は「三年間」と読み替えます。現在の実務上の保存期間は、期間の満了後3年間です( e-Gov 労基法施行規則 2026-10-06確認 。厚生労働省の特設サイトも「3年間保存」と案内)。管理簿は、労働者名簿・賃金台帳とあわせて調製してもかまいません(施行規則55条の2)。

書類保存期間起算日経過措置の根拠
年次有給休暇管理簿 本則5年・当分の間3年 当該有給休暇を与えた期間の満了日 労基則附則71条
賃金台帳 本則5年・当分の間3年 その完結の日(労基則56条) 労基法附則143条1項
出勤簿・タイムカード 本則5年・当分の間3年 最後の記入から 労基法附則143条1項
雇用契約書・労働条件通知書 本則5年・当分の間3年 労働者の退職・解雇日から 労基法附則143条1項

罰則について

厚生労働省の解説が挙げる罰則は、①年5日を与えなかった場合(30万円以下の罰金・労基法120条1号)、②就業規則に休暇を書いていない場合(同じく120条1号・89条)、③請求された時季に与えない場合など(6か月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金・119条)の3つです。管理簿の作成・保存は、この一覧に含まれていません。このページでは、管理簿について罰則の有無を断定しません。

※ 本ページは一般的な情報提供であり、法的アドバイスではありません。具体的な運用は社会保険労務士・弁護士にご確認ください。

8. 繰越・時効・保有日数の上限

有給休暇は、発生の日から2年で時効により消滅します(労基法115条。賃金の請求権以外の請求権は2年)。このため前年の分は繰り越せます。1回の付与の上限が20日なので、繰越を含めた保有は最大40日(前年20日+今年20日)です。繰越分を取った日数は、年5日の日数から控除できます(39条8項・厚生労働省Q&A 3-4)。

退職時の有給休暇と買取

法定の有給休暇は、お金を払っても「与えた」ことになりません。買上げを約束して、請求できる日数を減らしたり、請求された日を与えなかったりすることはできません。ただし、法律を上回って会社が上乗せしている日数は、この限りではありません( 鹿児島労働局 よくあるご質問 Q8 、 厚生労働省 スタートアップ労働条件 。労働基準法39条)。

退職するときは、退職日で有給休暇の権利がなくなるため、会社は時季変更権を使えず、残った有給休暇の取得を認めるほかないとされています( 厚生労働省 確かめよう労働条件 )。引き継ぎのために退職日を遅らせるよう打診されても、応じるかどうかは労働者が決めます(同)。時効で消える分や退職時に残った分を会社が買い取ってよいかは、法律に定めがなく、このページでは断定しません。就業規則の定めを確認してください。

9. 全従業員一覧版(自動計算)と個人別管理版の使い分け

全従業員の状況は新しい自動計算エクセル、1人の取得履歴は個人別管理版、というように使い分けられます。

項目自動計算エクセル(従業員シート)個人別管理版
主な用途 会社・部門単位で、付与日・付与日数・年5日の期限を俯瞰 従業員1人の取得履歴の詳細な記録
向いている規模 50人まで 全規模(各人の管理に特化)
付与日・付与日数 入社日と所定労働日数から自動計算 基準日と付与日数を入力
年5日の判定 基準日から1年で数え、橙・赤で表示 基準日から1年の取得日数を集計し、達成・未達を表示(時間単位は数えない)
記録の詳細度 取得日シートに1行ずつ(種別・時間数) 日付・種別・申請日・承認者まで50行
管理簿としての使用 時季・日数・基準日(施行規則24条の7)を満たすように使えます。自動計算エクセルは『管理簿』シートから1人分ずつ印刷できます

人数が増えたときは、KING OF TIME・ジョブカン・freee勤怠管理などのクラウド勤怠システムへの移行も選べます(下の「電子化」を参照)。

10. 半日有給・時間単位有給の制度設計と管理方法

年次有給休暇は1日単位が原則です。半日単位は法律で定められた制度ではなく、「労働者が希望し、使用者が同意すれば、日単位での取得を阻害しない範囲で与えることは差し支えない」とされています( 厚生労働省 スタートアップ労働条件 2026-10-06確認 )。厚生労働省の学習ページも、半日単位は就業規則等の定めがあればこれを認めている、と案内しています( 確かめよう労働条件 )。時間単位は、労使協定が必須です(39条4項)。

半日有給(半日単位取得)の要点

  • 根拠: 就業規則等に定めを置く(半日単位は労使協定が必須ではない。上の厚生労働省の文言のとおり、労働者の希望と使用者の同意が前提)
  • 単位: 0.5日(午前半休・午後半休)
  • 年5日の数え方: 0.5日として控除(厚生労働省Q&A 3-11)
  • 管理上の注意: 0.5日単位で管理し、時間単位と混在させない

時間単位有給(時間単位年休)の要点

項目内容
根拠法令 労働基準法39条4項(労使協定で定める事項のうち、1日の時間数などは同項に基づく労基法施行規則24条の4)
導入要件 労使協定の締結が必須(就業規則だけでは不可)
年間上限 5日以内(時間では「1日の所定労働時間(1時間未満の端数は1時間に切り上げ)×5日」。例: 7時間30分なら8時間×5日=40時間)。前年度からの繰越分がある場合は、繰越分を含めて5日以内(厚生労働省スタートアップ労働条件)
年5日の数え方 数えません。時間単位で取得した分は、使用者が時季指定すべき年5日から控除できません(厚生労働省Q&A 3-11)
管理簿の「日数」 時間単位で取得した時間数を含めて記録する(厚生労働省Q&A 3-13)

管理上の注意点

  • 半日と時間単位は、時間に換算して相互に計算せず別々に管理する
  • 管理表では「日数」と「時間数」の2つの欄で記録する(自動計算エクセルの『取得日』シートは、日数と時間数を別の欄にしています)
  • 「時間単位有給対応版エクセル」は、1日の所定労働時間を入れると上限(1時間未満を切り上げた所定労働時間×5日)と年間使用時間の超過を判定します。日換算は参考で、年5日には数えません

11. 育児・介護休業との関係・特別休暇との管理分離

有給休暇の管理で混乱しやすいのが、育児・介護休業や会社独自の特別休暇との区別です。

育児・介護休業・産前産後・療養の期間の扱い

  • 業務上の負傷・疾病による療養の期間、育児休業・介護休業をした期間、産前産後の休業の期間は、8割出勤の算定で出勤したものとみなされます(労基法39条10項)。付与日数が減る原因にはなりません。
  • 私傷病による休職など、10項に書かれていない休みの扱いは、会社の規定・個別の事情で変わるため、このページでは書きません。

特別休暇(慶弔休暇・夏季休暇・病気休暇等)との管理分離

休暇の種類法的根拠有給・無給管理上の注意
年次有給休暇 労働基準法39条 有給(賃金は39条9項) 管理簿の作成・保存の対象
特別休暇(慶弔・夏季等) 就業規則(法定外) 会社規定による 年次有給休暇とは別に記録する。年5日には数えない(厚生労働省Q&A 3-12)
病気休暇 就業規則(法定外) 会社規定による 年次有給休暇との選択制にする場合は、運用を就業規則に定める
育児・介護休業 育児・介護休業法 会社規定による 年次有給休暇とは別に管理する

12. 電子化(クラウド勤怠管理)への移行の目安

従業員が増え、有給の管理が複雑になったときは、エクセルからクラウド勤怠管理システムへ移す選択肢があります。

移行を検討するタイミング

  • 従業員が50人を超えた(自動計算エクセルは50人までの作りです)
  • シフトが変則的で、年5日の確認を見落とすミスが出た
  • 半日有給・時間単位有給を導入して、手作業の管理が複雑になった
  • テレワーク・フレックスタイム制の導入で、打刻の管理が複雑になった

主要クラウド勤怠管理システム

ツール有給管理機能特徴
KING OF TIME 自動付与・残日数管理・時季指定機能 打刻方法が豊富(IC・顔認証・GPS等)
ジョブカン勤怠管理 有給取得アラート・計画付与設定 給与・労務管理との連携
freee勤怠管理 有給管理・36協定アラート freee会計・freee人事との連携

※ 機能は各社の公式情報(2026-05-28確認)をもとにしています。料金・最新の機能は各社の公式サイトで確認してください。

13. 勤怠管理ハブ:有給管理と連携する書類・ツール一覧

有給休暇管理表は単独では機能しません。以下の書類・ツールとあわせて使うと、勤怠管理を一か所にまとめられます。

書類・ツール役割有給管理との連携ポイント
有給休暇管理表(本ページ) 付与・取得・残日数の記録 付与日数・基準日・年5日の進み具合を管理
シフト表 勤務計画の事前作成・周知 有給取得予定日をシフト表に反映し人員配置を計画
出勤簿 出勤・欠勤の実績記録 有給取得日の出勤区分「年休」を記録・突き合わせ
タイムカード 出退勤時刻の打刻記録 有給取得日の打刻は「有休」等の区分で管理
給与明細 月次給与の支給・控除明示 有給取得日の賃金(平均賃金または通常の賃金・39条9項)の確認
雇用契約書 労働条件の合意書面 休暇に関する事項の基準書類
残業代計算ツール 時間外・深夜・休日割増の計算 有給と残業の状況をあわせて確認

よくある質問

有給休暇が20日になるのは何年目ですか?
通常の労働者(週5日以上または週30時間以上)は、入社から6年6か月後の基準日に20日になります。入社6か月後に10日、以降1年ごとに11・12・14・16・18日と増え、「六年以上」の区分で加算が10労働日になるためです(労働基準法39条2項)。
有給休暇は最大何日まで持てますか?上限は40日ですか?
1回の付与は最大20日です(39条2項の表の最大は、10日に10労働日を加えた20日)。有給休暇は発生の日から2年で時効により消滅するため(労基法115条)、前年の分を繰り越した場合の保有は最大40日(前年20日+今年20日)です。
4月に入社したら、有給休暇はいつからもらえますか?
4月1日入社なら10月1日に10日が付与されます。要件は、雇入れの日から6か月間継続勤務していて、その間の全労働日の8割以上出勤していることです(39条1項)。入社日が月末の場合の付与日は、下の「自分の基準日を出す」を見てください。
入社日が月末(31日など)だと、付与日はいつになりますか?
労働基準法には期間の数え方の定めがないので、民法の期間計算(民法138条)に従います。雇入れの日から数え始めるので、6か月の期間は「応当日の前日」に満了し、応当日が無い月はその月の末日に満了します(民法143条2項)。付与は満了日の翌日です。例: 3月31日入社なら9月30日に満了して10月1日、8月31日入社なら2月末日に満了して3月1日。厚生労働省のQ&Aに月末入社を直接扱った項目は見つかっていないため、これは条文の読み方です。会社が実際に付与した日が基準日になるので、実際の付与日が違うときはその日を使ってください。
パート・アルバイトにも年5日取得義務はありますか?
基準日に付与される法定の日数が10日以上になった時点で対象になります。週4日勤務のパートは比例付与により勤続3年6か月で10日に達し、そこから対象です。週3日勤務は5年6か月で10日です。週2日以下は、省令の表の最大が7日(週2日)・3日(週1日)で10日に届かないため対象外です(39条7項・施行規則24条の3)。基準日に会社が法定を超えて10日以上付与しても、法定の日数が10日未満なら対象になりません(厚生労働省Q&A 3-27)。
6日しか付与されていません(5日しかありません)。違法ですか?
週3日勤務のパートで入社1年6か月の基準日なら、6日が法定どおりです(比例付与・39条3項、施行規則24条の3の表)。一方、週5日以上または週30時間以上働く人の付与が、39条2項の表(10・11・12・14・16・18・20日)より少ないときは、法定に足りない可能性があります。判断は、雇用形態そのものではなく、週の所定労働日数・所定労働時間(または年間の所定労働日数)で決まります。
週4日勤務のパートは何日もらえますか?
週所定労働日数が4日(年間169〜216日)で週30時間未満なら、入社6か月で7日、1年6か月で8日、2年6か月で9日、3年6か月で10日、4年6か月で12日、5年6か月で13日、6年6か月以上で15日です(施行規則24条の3第3項の表)。
アルバイトの有給休暇はいつから発生しますか?
雇入れから6か月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した日からです。日数は週の所定労働日数で変わります(週1日で1日〜週4日で7日。比例付与の表を参照)。週30時間以上働く人は、日数が少なくても通常の労働者と同じ日数です(施行規則24条の3第1項)。
欠勤が多いと有給休暇は付与されませんか?
全労働日の8割未満の出勤だった期間があると、その次の1年間は有給休暇を与えることを要しません(39条2項ただし書)。ただし、業務上の負傷・疾病による療養で休んだ期間、育児休業・介護休業をした期間、産前産後の休業の期間は出勤したものとして数えます(39条10項)。
パート・アルバイトにも年5日の時季指定は必要ですか? 手順はどうすればよいですか?
対象になる人(基準日に法定の日数が10日以上付与される人)には、使用者が①取得時季について本人の意見を聴く → ②その意見を尊重して時季を指定する手順で進めます(施行規則24条の6)。休暇は就業規則に必ず書く事項なので(労基法89条1号)、時季指定の対象者の範囲や手続を就業規則に定めておきます(厚生労働省Q&A 3-14も参照)。本人が自分で請求して取った日や計画的付与の日は、5日を限度にその分の時季指定を要しません(39条8項)。このエクセルの『従業員』シートで、期限まで90日以内に5日に届いていない人を橙で示せます。
5日取らなかったらどうなりますか? 本人が取りたがらないときは?
年5日を与えなかった使用者には、労働者1人につき1罪として、30万円以下の罰金が定められています(労基法120条1号。厚生労働省「わかりやすい解説」P7)。本人が取得を希望しない場合でも、使用者の時季指定義務はなくなりません(厚生労働省Q&A 3-21)。
1年目に何日残しておけばよいですか?
年5日は「基準日から1年以内」に数えます(39条7項)。暦年(1月〜12月)ではありません。次の基準日が来ると、その日から新しい1年が始まり、また5日が必要になります。基準日が10月1日の人なら、その年の10月1日から翌年9月30日までの1年間が対象期間です。
時季変更権はどんな場合に使えますか?
使用者は「請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合」に限り、他の時季に与えることができます(39条5項)。変えられるのは時季だけで、休暇そのものを断ることはできません。
有給休暇の買取や、退職時に残った有給休暇はどうなりますか?
法定の有給休暇は、お金を払っても「与えた」ことになりません。買上げを約束して、請求できる日数を減らしたり、請求された日を与えなかったりすることはできません。ただし、法律を上回って会社が上乗せしている日数は、この限りではありません(鹿児島労働局「よくあるご質問」Q8・厚生労働省スタートアップ労働条件。労働基準法39条)。退職するときは、退職日で有給休暇の権利がなくなるため、会社は時季変更権を使えず、残った有給休暇の取得を認めるほかないとされています(厚生労働省「確かめよう労働条件」)。引き継ぎのために退職日を遅らせるよう打診されても、応じるかどうかは労働者が決めます(同)。時効で消える分や退職時に残った分を会社が買い取ってよいかは、法律に定めがなく、このページでは断定しません。就業規則の定めを確認してください。
前年度の有給休暇は繰り越せますか?
繰り越せます。有給休暇は発生の日から2年間で時効により消滅します(労基法115条。厚生労働省「年次有給休暇の付与日数は法律で決まっています」)。繰り越した前年の分を取った日数は、年5日の日数から控除できます(39条8項・厚生労働省Q&A 3-4)。繰越を含めた保有は最大40日(20日+20日)です。
育休復帰後の有給休暇付与日数はどうなりますか?
育児休業をした期間は、8割出勤の算定で出勤したものとみなされます(39条10項)。育児休業を取ったことだけで付与日数が減ることはありません。介護休業・産前産後の休業・業務上の負傷疾病による療養の期間も、同じ10項で出勤扱いです。私傷病による休職など10項に書かれていない休みの扱いは、会社の規定や個別の事情で変わるため、ここでは書きません。
有給休暇の日は、いくらの賃金が支払われますか? 6割ですか?
有給休暇の日の賃金は、就業規則その他で定めるところにより、平均賃金、所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金、またはこれらを基準に省令で算定した額です。労使協定で健康保険法の標準報酬月額の30分の1に相当する額を支払うと定めたときは、その額によります(39条9項)。条文に「6割」という定めはありません。
年次有給休暇管理簿は何を書けばよいですか? 何年保存しますか?
書くのは時季・日数・基準日の3項目で、労働者ごとに作ります(施行規則24条の7)。保存は、有給休暇を与えた期間中とその満了後3年間(本則5年・当分の間3年)です。本則の5年が、施行規則附則71条で当分の間3年に読み替えられています。「日数」には、半日で取った回数と時間単位で取った時間数も含めて記録します(厚生労働省Q&A 3-13)。年5日の対象でない10日未満のパートも作成の対象です(Q&A 3-29)。このエクセルの『管理簿』シートは、この3項目を1人分ずつ出して印刷・PDF保存できる形にしています。
半日有給を取った場合、年5日のカウントはどうなりますか?
半日単位で取った日は0.5日として年5日から控除します(厚生労働省Q&A 3-11)。例えば午前半休4回と通常の有給1日なら、合計3日分です。時間単位で取った分は、年5日から控除できません(同Q&A 3-11)。取得時間を所定労働時間で割って日に換算し、年5日に足す扱いもできません。
2時間だけ有給休暇を使えますか?
時間単位の年次有給休暇は、労使協定を結んだ場合に、年5日以内の範囲で使えます(39条4項)。労使協定がなければ時間単位では取れません。時間単位で取った分は年5日に数えられません(Q&A 3-11)。
年間の所定労働日数が48日に満たない場合は、有給休暇はどうなりますか?
省令(施行規則24条の3第3項)の比例付与の表は、年間の所定労働日数が48日以上の区分(週1日)までしか定めていません。48日未満の扱いは、条文・厚生労働省のQ&A・リーフのいずれにも明示がなく、ここでは断定しません。個別の扱いは労働基準監督署に確認してください。

参考文献・出典

本ページの内容は以下の公的情報源に基づき作成しています(2026-10-06 確認時点)。

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