
- 賃金控除・一斉休憩の適用除外・年休の計画的付与の3協定をWord・PDFで無料ダウンロードできる
- 社宅費・親睦会費の給与天引きに必要な賃金控除協定(労基法24条1項ただし書)
- 交替制で休憩を取らせる場合に必要な一斉休憩の適用除外協定(労基法34条2項ただし書)
- これら3協定は労基署への届出は不要だが、労基法106条により周知義務があること
労使協定パックとは
労使協定パックは、届出は不要だが締結・周知が必要な3つの労使協定(賃金控除に関する協定・一斉休憩の適用除外に関する協定・年次有給休暇の計画的付与に関する協定)をまとめたテンプレートです。36協定(時間外・休日労働に関する協定)のように様式が広く知られている協定と異なり、この3協定は「そもそも協定が必要だと知らない」中小企業が多く、労働基準監督署の調査で最初に指摘される項目です。
【最重要】賃金控除に関する協定(労基法24条1項ただし書)
労働基準法第24条1項 は「賃金は通貨で直接労働者にその全額を支払わなければならない」という全額払いの原則を定めています。社会保険料・源泉所得税・住民税等の法令に基づく控除は協定なしで可能ですが、社宅費・親睦会費・財形貯蓄・立替金等の任意項目を天引きする場合は、労働者の過半数代表者との書面協定が必要です。この協定がないまま任意項目を控除すると、全額払いの原則に違反する可能性があります。
一斉休憩の適用除外に関する協定(労基法34条2項ただし書)
労働基準法第34条2項は、休憩時間を一斉に与えることを原則としています。ただし、コールセンター・小売店舗・飲食店のように営業時間中の対応が必要な業種では、交替で休憩を取らせる必要があります。この場合、同項ただし書に基づき、労働者の過半数代表者との書面協定が必要です。協定がないまま交替制で休憩を与えていると、一斉付与の原則に違反する可能性があります。
年次有給休暇の計画的付与に関する協定(労基法39条6項)
労働基準法第39条6項により、労働者の過半数代表者との書面協定で有給休暇を与える時季を定めた場合、有給休暇の日数のうち5日を超える部分については、会社が計画的に時季を指定して付与できます(従業員が自由に取得できる年5日分は対象外です)。夏季休暇・年末年始休暇に有給休暇を割り当てている会社は、この協定を締結しているか確認してください。
36協定との違い(届出の要否)
| 協定 | 労基署への届出 | 周知義務 |
|---|---|---|
| 36協定(時間外・休日労働) | 必要(届出により効力発生) | あり(労基法106条) |
| 賃金控除に関する協定 | 不要 | あり(労基法106条) |
| 一斉休憩の適用除外協定 | 不要 | あり(労基法106条) |
| 年休の計画的付与協定 | 不要 | あり(労基法106条) |
労働基準法第106条1項 は、この3協定について、就業規則と同様の方法(掲示・備付け・書面交付等)で労働者に周知することを義務付けています。届出が不要だからといって、作成・周知の義務まで無くなるわけではありません。
従業員数による違い
これら3協定の締結義務は、労働者の過半数代表者との合意が前提であり、事業場の従業員数に下限はありません。該当する事業(賃金の任意控除がある・交替制で休憩を取らせている・計画的付与を行いたい)を営むすべての事業場が対象です。就業規則の届出義務(常時10人以上)とは異なる点に注意してください。
労働者代表の選出方法
労働者の過半数で組織する労働組合がない場合、協定の締結相手は「労働者の過半数を代表する者」です。投票・挙手等の民主的な方法で選出する必要があり、管理監督者を選出することや、使用者が一方的に指名することはできません。3協定をまとめて締結する場合、過半数代表者は同一の手続きで選出した1名で構いません。
関連テンプレート
- 就業規則テンプレート(10人未満・10〜50人・50人以上の3段階)
- 賃金規程テンプレート
- 有給休暇管理表テンプレート
- 36協定届テンプレート
社宅費や親睦会費を給与から天引きしていますが、協定は本当に必要ですか?
これらの労使協定は労働基準監督署に届け出る必要がありますか?
コールセンターや店舗で交替制の休憩を取らせています。違反になりますか?
夏季休暇・年末年始休暇に有給休暇を充てていますが、これも協定が必要ですか?
労働者代表はどうやって選べばよいですか?
参考文献・出典
本ページの内容は以下の公的情報源に基づき作成しています(2026-09-04 確認時点)。